巽 ソン・たつみ 己部

解字 篆文第一字は「卩卩+丌(台)」の会意。卩卩は二人が台の上でそろってひざまずく形。篆文第二字は、ひざまずいた人がそろうことを示すため、二人の足に二印をつけた形。いずれも二人がそろってひざまずく形で、神におつかえする意となる。旧字は篆文第二字から変化し、「巳巳+共」からなる。本来の意味と関係なく、方位や易の八卦(組み合わせ)の一つに仮借カシャ(当て字)された。新字体は上部が、巳巳⇒己己に変化した。
意味 (1)易の八卦の一つ。風を意味する。 (2)[国]たつみ(巽)。南東の方角。十二支で表わした方位で辰(たつ)と巳(み)の間の意。辰巳とも書く。

巽(たつみ)「暮らし歳時記 十二支と方位」より
イメージ
「仮借カシャ」(巽)
そろってひざまずき神に「つかえる」(饌・選・撰)
音の変化 ソン:巽 セン:饌・選・撰
つかえる
饌 セン・サン 食部
解字 「食偏の旧字(たべもの)+巽の旧字(おつかえする)」の会意形声。神につかえて食べ物をとりそろえて、そなえること。
意味 そなえる(饌える)。食べ物を取りそろえて飲食をすすめる。そなえもの。「神饌シンセン」(神に供える飲食物。供物)「酒饌シュセン」(酒とそなえた食べ物)「撤饌テッセン」(神前の供え物を下げること。⇔ 献饌ケンセン)
選 セン・えらぶ 辶部
解字 「辶(ゆく)+巽(おつかえする)」 の会意形声。お仕えのため行くこと。派遣される意。また、派遣する・つかわす意が原義。のち、派遣する人をえらぶ意に用いられるようになり、この意味が主流になった。人を選ぶ意を中心に、「えらぶ・よる」意で使われる。
意味 (1)つかわす。おくる。 (2)えらぶ(選ぶ)。よる(選る)。「選挙センキョ」「選任センニン」(人を選んでその任につかせる)「選抜センバツ」「選者センジャ」(良いものを選択する人)
撰 セン・サン・えらぶ 扌部
解字 「扌(手)+巽の旧字(おつかえする)」の会意形声。貴人にお仕えして手で貴人の仕事を手伝うこと。特に、貴人が書物の編集をするときの手伝いをいう。えらぶ意となるが、撰者センジャと言う場合、それは貴人の名であっても、その下にいる多くの仕えている人がえらんでいる。
意味 (1)えらぶ(撰ぶ)。えらんで書物を編集する。「撰定センテイ」(多くの詩や文からよいと定めたものをえらび出すこと)「撰者センジャ」(主に古代の書物・文章などの作者。また、作品をえらび集めて歌集などにまとめる人) (2)つくる。詩文をつくる。「撰述センジュツ」(書物を述べて著わすこと)「撰文センブン」(文章をつくる)「杜撰ズサン」(いいかげんなこと。杜が撰(つく)る。中国の詩人・杜黙トモクの詩が作詩のきまりからはずれたものが多いことから)
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。

解字 篆文第一字は「卩卩+丌(台)」の会意。卩卩は二人が台の上でそろってひざまずく形。篆文第二字は、ひざまずいた人がそろうことを示すため、二人の足に二印をつけた形。いずれも二人がそろってひざまずく形で、神におつかえする意となる。旧字は篆文第二字から変化し、「巳巳+共」からなる。本来の意味と関係なく、方位や易の八卦(組み合わせ)の一つに仮借カシャ(当て字)された。新字体は上部が、巳巳⇒己己に変化した。
意味 (1)易の八卦の一つ。風を意味する。 (2)[国]たつみ(巽)。南東の方角。十二支で表わした方位で辰(たつ)と巳(み)の間の意。辰巳とも書く。

巽(たつみ)「暮らし歳時記 十二支と方位」より
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「仮借カシャ」(巽)
そろってひざまずき神に「つかえる」(饌・選・撰)
音の変化 ソン:巽 セン:饌・選・撰
つかえる
饌 セン・サン 食部
解字 「食偏の旧字(たべもの)+巽の旧字(おつかえする)」の会意形声。神につかえて食べ物をとりそろえて、そなえること。
意味 そなえる(饌える)。食べ物を取りそろえて飲食をすすめる。そなえもの。「神饌シンセン」(神に供える飲食物。供物)「酒饌シュセン」(酒とそなえた食べ物)「撤饌テッセン」(神前の供え物を下げること。⇔ 献饌ケンセン)
選 セン・えらぶ 辶部
解字 「辶(ゆく)+巽(おつかえする)」 の会意形声。お仕えのため行くこと。派遣される意。また、派遣する・つかわす意が原義。のち、派遣する人をえらぶ意に用いられるようになり、この意味が主流になった。人を選ぶ意を中心に、「えらぶ・よる」意で使われる。
意味 (1)つかわす。おくる。 (2)えらぶ(選ぶ)。よる(選る)。「選挙センキョ」「選任センニン」(人を選んでその任につかせる)「選抜センバツ」「選者センジャ」(良いものを選択する人)
撰 セン・サン・えらぶ 扌部
解字 「扌(手)+巽の旧字(おつかえする)」の会意形声。貴人にお仕えして手で貴人の仕事を手伝うこと。特に、貴人が書物の編集をするときの手伝いをいう。えらぶ意となるが、撰者センジャと言う場合、それは貴人の名であっても、その下にいる多くの仕えている人がえらんでいる。
意味 (1)えらぶ(撰ぶ)。えらんで書物を編集する。「撰定センテイ」(多くの詩や文からよいと定めたものをえらび出すこと)「撰者センジャ」(主に古代の書物・文章などの作者。また、作品をえらび集めて歌集などにまとめる人) (2)つくる。詩文をつくる。「撰述センジュツ」(書物を述べて著わすこと)「撰文センブン」(文章をつくる)「杜撰ズサン」(いいかげんなこと。杜が撰(つく)る。中国の詩人・杜黙トモクの詩が作詩のきまりからはずれたものが多いことから)
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