80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

さようなら京王線地上駅(調布・後編)

2012-08-14 04:26:31 | 実物・資料系(現在)
こんばんは。

オリンピックが終わりました。今回は今までになくテレビ漬けになっていたような気がします。
メダルが20何年ぶり、40何年ぶり、史上初・・・といった試合が多かったからかも知れません。
選手の皆さんお疲れ様でした。


さて、早いもので京王線調布駅付近の地下化切り替え工事まで1週間を切りました。名物の平面交差ともお別れです。
そして沿線散歩のラストは、調布駅から相模原線方面のようすをまとめてみました。
撮影日は8月4日(土=雨)と5日(日=晴れ)です。


「調布1号」踏切から見た調布駅。右手1番線にこれから相模原線へ入る都交10-400系、中央の3番線にはいま相模原線から到着したばかりの10-400系が見えます。まるで都営の駅のようです。2番線にはまだ列車が入線していませんが、可動クロッシングはすでに京王線方向に開通しています。



反対に1番線列車の先頭から見た景色がこちら。左カーブは既に踏切の手前から始まっているのがわかります。



その旧カーブをゆく各停橋本行き10-400系。撮影場所は「相模原線調布1号」踏切です。京王多摩川駅までの間は「相模原線」と冠してはいるものの番号は重複しているんですね。現場の杭にはそれぞれ「相調○号」と表示されています。



カーブの内側にはかつて側線があって保線車両が停まっていました。工事が始まると撤去され作業員の休憩所と資材置場になりました。右手に見える木造モルタル造りの家と工事柵との間には、人どうしがやっとすれ違えるくらいの狭い路地があります。



多くの上り列車はこのカーブ上でたいがい待たされます。朝ラッシュ時などはかなりの時間になることも。
写真は京王線の下り7000系をやりすごしているところです。



このため「相調1号」踏切はなかなか開きません。土曜の昼間でもすぐに人と車がたまってしまいます。
実は乗っている方も大変なんですよ。イライラしながら待っている人と目が合って気まずいというのもありますが、カントがついてますから、乗車率200%で停止時間が長引くとドアに押しつけられて息が出来なくなってくるんです。もはや懐かしい思い出ですが...



いまこの周辺には工事関係のプレハブの詰所が立ち並んでいますが、地下化が完了するとこれらの施設は撤去され、一帯の街並み整備が行われるようです。右奥の建物は建て替えられた調布東山(とうざん)病院の新館です。



近所に貼ってあった地図。地上時代の思い出として何気なく撮ったものですが、今の詰所が立ち並ぶあたりを拡大してみると、三角州の場所に「ATC担当(事)」という建物が描かれているのを発見しました。京王線系統はつい先ごろATC化されましたが、こんもりとした木立の中には地下化工事の建物に混じってATC工事の参謀?も隠されていたようです。



カーブを抜けた電車は橋本目指して加速していきます。車窓からは調布市役所とニャフラック(笑)の大きな建物が隣り合って見える場所です。市役所の建物には長らく「調布市庁」と誇らしげに書かれていたのですが、最近「調布市役所」に改められました。開かれた行政のためか、はたまた「“庁”とつくのは都庁だけで十分」とあの知事に怒られた??



街路樹にしがみつくセミを発見。先日の京王線方面のは抜け殻だったけどこちらは生身。
しかし地下化を見届けることなく生涯を終えるのか。はかないねぇ...



加速がついた電車は品川通りをくぐります。ここは以前は道路の方がアンダーパスとなっていましたが、鉄道と交換するかたちで道路が上がりました。ちょうどこの下が相模原線方向のシールとマシンの折り返し点です。この道路橋は仮設のもので、地下化切り替え後に撤去されて平面の道路に戻ることになっています。



工事柵の間から覗くと、以前道路だった部分にトンネルの躯体らしきコンクリートの箱ができているのが見えました。上に見える現在線を撤去したあと埋め戻されるのでしょう。



道路脇にあった歩行者用階段がそのままの形で残されています。これもきれいに埋められてしまうのでしょうね。



品川通りをくぐるとほどなく地上へのアプローチ区間に入ります。京王線同様の門型の鉄骨が組まれているので、同じように「持ち上げて引っ張り込む」工法で現在線の仮設桁を取り払うようです。こちらの施工者は東急建設ではないので、この工法自体は「お家芸」であっても「特許」ではないということでしょうか??



アプローチ区間の末端近くに「相調6号」踏切があります。すでに線路が地表近くまで上がってしまうため、この踏切から右手方向に側道が新設され踏切はアンダーパスに生まれ変わります。



現在線ではここから高架への登りになりますが、地下化後はアプローチ区間と一体化した勾配になるのでしょう。これは京王多摩川駅のすぐ手前に新設された片渡りです。相模原線内折返しの列車を下りホームへ導くものらしいのですが、ずいぶん調布駅から遠いですね。分岐器って急勾配途中に置いちゃいけないんでしたっけ? 平面交差が解消したと思ったら今度はコレがダイヤ編成上のネックになったりして・・・(^^;



ここからは晴れた日曜にもう1回出向いて撮ったものです。
週末には地下線切り替えの「一発芸」が繰り広げられるであろう区間をゆく上り7000系。



仮設軌道桁を釣るロープと横桁のようす。このように横桁が入る部分の擁壁は鉄筋がむき出しになっています。これって地下化切り替え時にコンクリ打つんですか? 固まるの??



「相調6号」踏切に差し掛かる下り橋本行き9000系。



同じく「相調6号」踏切から京王多摩川駅方向を見たところ。ちょうど高架へ移行する地点です。



この区間の西側には畑が広がっています。大きく葉を広げたイモ畑と8000系。



武蔵野の面影を残す大きな屋敷林も点在。



夜にも出かけてみました(爆) 粛々と準備工事が進められています。深夜のお仕事ご苦労様です。



不夜城のごとく畑の中に浮かび上がる工事現場。「相調6号」踏切の取り付け道路付近より。



最後に1枚追加するのは冒頭に出てきた調布東山病院の旧館の姿。その足元を下り9000系がゆっくりと通り過ぎていきます。急カーブの内側にあって毎日相模原線と京王線の“せめぎあい”を見届けてきたのこの建物、さていつまで目にすることができるでしょうか。地下化切り替えを契機に、開かずの踏切で鳴らした「調布1号」踏切周辺も急速に変貌を遂げることでしょう。



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コメント (4)
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