一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

「将棋ペンクラブ関東交流会」に行く(後編)・ビバ!将棋ペンクラブ

2010-05-29 14:28:13 | 将棋ペンクラブ
ついに林葉直子さんにサインをいただき、大いに満足した私は、大広間に戻る。ゴキゲン中飛車氏は対局中なのに待ちぼうけを食わされ、憤懣やるかたなしだったはずで、申し訳ないことをしたと思う。そのうえ将棋は私の勝ち。重ねて書くが、本当に申し訳なかった。
林葉さんと入れ替わるように、滝誠一郎七段も指導対局にいらした。将棋ペンクラブはおカネがないので、男性棋士に指導料を払っているとは思えない。それでも棋士は指導対局を行ってくれる。扇子や色紙を提供してくれる。ありがたいことだと思う。
これで将棋はアガリだと思ったが、幹事氏が最後にもう一局手合いを付けてくれた。相手は柔和なお顔のお父さん。これも対ゴキゲン中飛車になったが、何とか勝たせていただいた。
これで今度こそ今年の交流将棋大会は終了。5勝2敗はまずまずの成績であろう。
このあとは大広間に長机を並べ、午後4時30分ごろから親睦会。まずは成績発表&自己紹介である。
今年は5勝が最高で、私を含め、4人いた。私は、安食総子女流初段に吹っ飛ばされたのが痛かった。
自己紹介の順番待ちをしている間に、床の間に並べられている扇子や色紙、著書などから、ほしい品物を選ぶ。
私は三浦弘行名人挑戦者の「眞」と揮毫された直筆扇子をいただく。三浦八段の書は達筆ではないが、棟方志功のような力強さと、ご本人の誠実さがにじみでている。
選んだ品物を披露して、自己紹介。持ち時間はひとり30秒である。
「時々『ペン倶楽部』に書かせてもらってます。次号には書いてませんが、また、書きます。きょうはあじあじ先生に将棋を教わったのですが、木端微塵に吹っ飛ばされました」
このあとも勝ち星の多い順に、自己紹介が粛々と進んでゆく。
私が自己紹介をしていたときに、私の席に斎田晴子女流四段が座られたので、私はその向かいに座り直す。私も何回か交流会に参加したが、親睦会で近くに女性が座ったのは、初めて。しかもそれが私の対面、斎田女流四段とあっては、緊張するなと言うほうが無理だ。もっとも斎田女流四段の右にバトルロイヤル風間さんが座ったので、話が停滞することはない。
斎田女流四段は、盤上では激しい将棋を指すが、盤を離れればおしとやか。声もか細く、とても勝負師には見えない。
将棋ペンクラブのスター、窪田義行六段がいらっしゃる。窪田六段はペンクラブイベントの席には必ず顔を出してくださる。普及、普及と叫ばずとも、ふだんからこうしてファンとの交流を図っている棋士こそ尊い。
それにしても将棋ペンクラブには派閥がないと思う。日本将棋連盟棋士。女流棋士会棋士。LPSA女流棋士。元女流棋士。所属に関係なく、みながひとつの部屋に集う。こんな光景はなかなかないだろう。
木村晋介弁護士もいらっしゃり、将棋ペンクラブ会長の就任の挨拶をされた。日本将棋連盟の顧問弁護士もされている同氏は多忙を極めているが、これからも将棋界への協力をたまわればうれしい。木村新会長の音頭で乾杯。
安食女流初段、松尾香織女流初段、梨沙帆さんとも交流を図りたいが、どうにもそのチャンスがない。しかし意を決し、安食女流初段のもとへと向かう。
私が安食女流初段表紙の「NHK将棋講座」6月号をおそるおそる差し出すと、安食女流初段は快く「一意専心」とサインをしたためてくれた。
バトルロイヤル風間さんが、「週刊将棋」のマイナビ女子オープン本戦・斎田晴子女流四段対島井咲緒里女流初段の観戦記を書かれたときの裏話を話してくださる。資料としてコンパクトデジカメに斎田・島井両女流を収めており、その画像も見せてくれた。
斎田女流四段から「駒桜」のデザインの入った名刺をいただく。しかしLPSAにどっぷりハマっている私が、「駒桜」に入会するわけにはいかない。山口恵梨子女流初段にお願いされてどうかというところで、ここがつらいところである。
席を移動すると、中野隆義氏が声をかけてくださる。「近代将棋」の元編集者と知己であることを、光栄に思う。
観戦記者の大御所、山田史生先生もいらしたので、挨拶する。観戦記の存在意義、新聞棋戦の今後についての見解を拝聴する。
と、梨沙帆さんが山田先生に挨拶に見えた。もう7時近くで、親睦会お開きの時間だが、梨沙帆さんは一足先に帰るらしい。
山田先生への挨拶が終わったので、私は思い切って梨沙帆さんに話しかける。
「実は私、梨沙帆さんを写真に撮ってるかもしれないんです。ミス・パラオというと、夏に新橋のビル街でモデル撮影会がありますよね」
「はい、1回だけですけど」
「私あれに何度か参加したことがあります。カメラ小僧なんで…。あと、秋葉原でDVD発売イベントがありましたよね」
「あ、はい。来てくださったんですか…」
「いえ、参加は…。だって梨沙帆さんにお会いしたときに水着姿が思い浮かんじゃうとアレなんで…」
と、怪しさ全開の打ち明け話をする。梨沙帆さんは「あまりこの人には関わり合わないほうがいいみたい」というような顔をし、大広間を出て行った。
楽しい時間はあっという間に終わる。7時になり、とりあえず中締めである。全員で三本締めをして終了。
帰り際、安食女流初段があらためて挨拶に来てくださった。恐縮してしまう。
「先生、きょうはありがとうございました。もう先生があまりにも魅力的で…あの、ファンランキングの8位に入りましたから」
「…?」
「あいや、こちらの話です」
すると、
「この人ね、ブログを書いてるんですよ」
と、新入会員のI氏が横から口を挟んだ。
「そうですか…。読みたいです」
「『一公』『将棋』で検索すれば見れますよ」
I氏が続けて、余計なことを言う。こんな変態ブログ、健全な方は読まないほうがよい。
「じゃあ、帰ってから拝見します」
あじあじが私のブログを読んでくださる。うれしいには違いないが、複雑な気持ちだった。
幹事のM氏、H氏、松尾女流初段らと連れだって、二次会の中華居酒屋へ向かう。松尾女流初段は白のスーツ。ブルーのアイシャドーが軽く入っており、きょうも魅力的だった。最近は、松尾女流初段に対する評価が高い。
「しかしそのショートカットの髪形、似合いますよねえ。何でバッサリいったんですか? 何か心境の変化ですか」
「春だから…」
もう初夏じゃねえか、と心の中で反論する。
「大沢さん、私にお酒をつぎに来てくれないんですもん」
「え? 私でよかったんですか? いや私なんかがお酒をついでも美味しくないだろうと思って…」
「……」
「いやホントですよ。私は岩根先生…じゃなかった、松尾先生のファンなんですから」
「もう、名前間違えるし! 知らない!」
いけね…また松尾女流初段を怒らせてしまった。
二次会の席では、その松尾女流初段とは同じテーブルになれなかった。ただ、湯川博士統括幹事ら重鎮のテーブルと一緒の席にならなかったのは幸いだった。
私の左には、A幹事の奥さんが座った。これは十分な席である。A氏がミニ将棋セットを持っていたので、奥さんと一局指すことになった。
うんうん唸る奥さん。周りで口を挟む会員たち。ワイワイ騒ぎながら、将棋漬けの1日は、過ぎてゆくのだった。
コメント (6)
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