7月27日は社団戦第2日目だった。前回は珍しくチームが4連勝を飾り、18チーム中、1位となった。もちろんここからの道は険しいが、何とか逃げ切りたいものだ。
朝、最寄り駅前から都バスに乗り、産業貿易センター台東館に着いた。今回は7階での対局だが、ヒトが多いので階段を上がっていく。着くと、机、駒、盤、対局時計は出ているものの、椅子が一切出ていなかった。ほどなく椅子が届き、全員で並べる。
今回は木村晋介会長が参戦する。定員7名は確保できるが、もし余ったら私が率先して抜けるつもりでいた。
何人かの知り合いに挨拶する。大野教室2のTaga氏に会ったので、挨拶。しかししばらく見ない間にTaga氏、ずいぶん白髪が目立っている。私もヒトの頭のことはいえないが、時の移ろいは残酷だ。
大野教室はもう1チーム、3部にもあったが、今回は休会。聞くと、主要メンバー(私がかつてコテンパンに負かされ続けた子供たちだ)があっちこっちに移籍し、メンバーが足りなくなったという。将棋ペンクランにも同じ例があり、これも「社団戦あるある」というべきか。
LPSAブース前を通ると、藤森奈津子女流四段がいたので挨拶した。レディーにこのアタマは見せたくないが、仕方ない。
「おはようございます」と声を掛けてくれたのは船戸陽子女流三段で、船戸女流三段、髪が金色に近くなった気がした。
さて今回の我がチーム参加者は、木村会長、三上氏、中山氏、阿部氏、山野氏、笛木氏、私の7名に、初見のS氏、M氏の9名だった。なおKan氏は、今回も事務に専念するため、対局はなしだ。
みんな指す気満々だろうから、1回戦は私が抜ける。M氏も1回戦は指さなかった。よってスターティングメンバーは、大将が中山氏。以下山野氏、S氏、笛木氏、山野氏、木村会長、三上氏となった。
相手は「ねこまどタマ」。副将と四将が女性である。女性の副将は初めて見た。
対局開始。将棋は指すのがいちばん面白いが、見ているほうが気楽な面はある。チームが勝とうが負けようが、責任を負わないのがいい。
まず10時39分、阿部氏が勝ち名乗り。その7分後、笛木氏も勝った。ここまではいいが、中山氏がだいぶ形勢を損ねている。角桂交換くらいの駒損で、しかも中山氏側の主張がない。これはさすがに中山氏がマズイのではないか?
ほかを見ると、相手の副将は級位者と思いきや、山野氏相手に堂々と渡り合っている。これは相当の手練れだ。
11時03分、木村会長負け。中盤までうまく指していたと思ったが、一手足りなかった。
傍らのM氏は戦況をしっかり見ているが、かなりの手練れに思える。彼はいったい何者なのだろう。
11時05分、山野氏勝ち。女性も頑張ったが、最後は山野氏の自力が勝ったか。
その2分後、S氏も勝った。これでチーム4勝、中山氏の勝敗は関係がなくなった。
その中山氏、かなり盛り返し、現局面は中山氏持ちである。ということは、このまま中山氏が勝つだろう。
11時11分、三上氏負け。うまく上部に逃げ切れるかと思ったが、捕まってしまった。
感想戦を終えた山野氏に、「じゃあ次はオレが副将に入るから、山野さんは三将に戻ってくれ」と伝えた。
そして11時22分、中山氏勝ち。まさに薄氷の勝利で、連勝が継続した。
終わってみれば5-2で、チーム5連勝となった。
見ていたこっちも疲れたので休息していると、M氏が「大将から四将までは固定ですね」と誰かに話している。私は意味が分からなかったが、2回戦の準備に入ると、M氏から「2回戦は出ますか」と聞かれた。
「……いやもちろん。そのためにここに来たんだから」
「では五将で指してください」
「……はあ」
私が五将で指すとはずいぶん落ちたものだが、なんでM氏がオーダーを決めているのだ?
阿部氏がいたのでその辺を聞くと、彼は私がいないときに、よく社団戦に出ていたという。コロナ禍前にも来ていたという。それならかなりのベテランだが、私は一度も会ったことがない。私はそんなに社団戦を休んでいたか?
2回戦の相手は「横浜宇宙棋院Ⅱ」で、初参加。こちらのスターティングメンバーは中山氏、山野氏、S氏、笛木氏、私、M氏、三上氏。私の相手はムキムキの男性だ。副将、四将が子供で、六将は女性だった。四将と五将は親子で、奥さんも来ていた。その奥さんが六将だったかどうか失念したが、家族で将棋が趣味とは素晴らしいことである。
見ると、私の周りは全員が扇子を用意している。では私も……と思ったが、LPSA直筆扇子を忘れてきてしまった。これでは気合負けである。
私の後手で、対局開始となった。
(つづく)
朝、最寄り駅前から都バスに乗り、産業貿易センター台東館に着いた。今回は7階での対局だが、ヒトが多いので階段を上がっていく。着くと、机、駒、盤、対局時計は出ているものの、椅子が一切出ていなかった。ほどなく椅子が届き、全員で並べる。
今回は木村晋介会長が参戦する。定員7名は確保できるが、もし余ったら私が率先して抜けるつもりでいた。
何人かの知り合いに挨拶する。大野教室2のTaga氏に会ったので、挨拶。しかししばらく見ない間にTaga氏、ずいぶん白髪が目立っている。私もヒトの頭のことはいえないが、時の移ろいは残酷だ。
大野教室はもう1チーム、3部にもあったが、今回は休会。聞くと、主要メンバー(私がかつてコテンパンに負かされ続けた子供たちだ)があっちこっちに移籍し、メンバーが足りなくなったという。将棋ペンクランにも同じ例があり、これも「社団戦あるある」というべきか。
LPSAブース前を通ると、藤森奈津子女流四段がいたので挨拶した。レディーにこのアタマは見せたくないが、仕方ない。
「おはようございます」と声を掛けてくれたのは船戸陽子女流三段で、船戸女流三段、髪が金色に近くなった気がした。
さて今回の我がチーム参加者は、木村会長、三上氏、中山氏、阿部氏、山野氏、笛木氏、私の7名に、初見のS氏、M氏の9名だった。なおKan氏は、今回も事務に専念するため、対局はなしだ。
みんな指す気満々だろうから、1回戦は私が抜ける。M氏も1回戦は指さなかった。よってスターティングメンバーは、大将が中山氏。以下山野氏、S氏、笛木氏、山野氏、木村会長、三上氏となった。
相手は「ねこまどタマ」。副将と四将が女性である。女性の副将は初めて見た。
対局開始。将棋は指すのがいちばん面白いが、見ているほうが気楽な面はある。チームが勝とうが負けようが、責任を負わないのがいい。
まず10時39分、阿部氏が勝ち名乗り。その7分後、笛木氏も勝った。ここまではいいが、中山氏がだいぶ形勢を損ねている。角桂交換くらいの駒損で、しかも中山氏側の主張がない。これはさすがに中山氏がマズイのではないか?
ほかを見ると、相手の副将は級位者と思いきや、山野氏相手に堂々と渡り合っている。これは相当の手練れだ。
11時03分、木村会長負け。中盤までうまく指していたと思ったが、一手足りなかった。
傍らのM氏は戦況をしっかり見ているが、かなりの手練れに思える。彼はいったい何者なのだろう。
11時05分、山野氏勝ち。女性も頑張ったが、最後は山野氏の自力が勝ったか。
その2分後、S氏も勝った。これでチーム4勝、中山氏の勝敗は関係がなくなった。
その中山氏、かなり盛り返し、現局面は中山氏持ちである。ということは、このまま中山氏が勝つだろう。
11時11分、三上氏負け。うまく上部に逃げ切れるかと思ったが、捕まってしまった。
感想戦を終えた山野氏に、「じゃあ次はオレが副将に入るから、山野さんは三将に戻ってくれ」と伝えた。
そして11時22分、中山氏勝ち。まさに薄氷の勝利で、連勝が継続した。
終わってみれば5-2で、チーム5連勝となった。
見ていたこっちも疲れたので休息していると、M氏が「大将から四将までは固定ですね」と誰かに話している。私は意味が分からなかったが、2回戦の準備に入ると、M氏から「2回戦は出ますか」と聞かれた。
「……いやもちろん。そのためにここに来たんだから」
「では五将で指してください」
「……はあ」
私が五将で指すとはずいぶん落ちたものだが、なんでM氏がオーダーを決めているのだ?
阿部氏がいたのでその辺を聞くと、彼は私がいないときに、よく社団戦に出ていたという。コロナ禍前にも来ていたという。それならかなりのベテランだが、私は一度も会ったことがない。私はそんなに社団戦を休んでいたか?
2回戦の相手は「横浜宇宙棋院Ⅱ」で、初参加。こちらのスターティングメンバーは中山氏、山野氏、S氏、笛木氏、私、M氏、三上氏。私の相手はムキムキの男性だ。副将、四将が子供で、六将は女性だった。四将と五将は親子で、奥さんも来ていた。その奥さんが六将だったかどうか失念したが、家族で将棋が趣味とは素晴らしいことである。
見ると、私の周りは全員が扇子を用意している。では私も……と思ったが、LPSA直筆扇子を忘れてきてしまった。これでは気合負けである。
私の後手で、対局開始となった。
(つづく)