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一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第83期名人戦第2局・前編

2025-04-30 01:19:26 | 男性棋戦
この29日、30日は、第83期名人戦第2局である(主催:日本将棋連盟、毎日新聞社、朝日新聞社)。第1局は9日、10日だったが、ずいぶん久しぶりの気がする。ああ、まだ名人戦をやってたんだっけ、とすら思った。
第2局の対局場は昨年に続いて、羽田空港第1ターミナル。空港への足は、飛行機は当然として、鉄道や路線バスも豊富にあり、便利だ。また自動車で来た人には、大きな立体駐車場がある。基本1時間300円で、最大料金(24時間)の最安値は、1,530円。
これだけ安いと、空港までクルマで来て、駐車場にクルマを置き、飛行機で改めてどこかへ行く、という裏ワザも使えそうだ。許可が下りるかどうか知らないが、クルマの中で一夜を明かす超裏ワザも考えられる。
さて第1局は、藤井聡太名人が終盤に37手詰の妙技を披露し、対局者の永瀬拓矢九段のみならず、すべての棋士に脅威を与えた。
第2局、永瀬九段がここを落とすと0勝2敗となり、まず名人奪取は無理だ。よって本局は、永瀬九段の実質的カド番となる。
将棋は藤井名人の先手で、お互い飛車先の歩を突き、角道を開けた。そして藤井名人、2つめの飛車先の歩を突いた手に、永瀬九段が呼応せず、金を上がったのが深謀遠慮の一手だった。
永瀬九段はさらに角を上がり、藤井名人に角交換を迫る。
これには断固応じるのが藤井流だ。精密機械の藤井名人だが、意外に気合で指すところもある。
そしてこの角が成れば永瀬九段は金で取るよりないが、これで先手が悪いわけがない、というのが藤井名人の大局観だ。
もっともそれは永瀬九段も承知しているが、それでも後手指せる、が永瀬九段の結論だったのだろう。実戦もそう進んだ。
ただ、この金は早晩3二へ引くことになる。そのとき藤井名人に飛車先の歩の交換を許すが、それでいいのか?
果たして永瀬九段は金を引き、藤井名人も飛車先の歩を交換した。
そこで永瀬九段が歩を受けず、銀を上がったのが継続手。銀冠の形を作って盛り上がっていく作戦だ。
藤井名人は角を打つ。これがいつでも角と銀歩の交換になる権利があるが、このとき後手が歩切れだと、存外受けに窮することがあるのだ。
局面はどちらも手を出さず、我慢比べの様相を呈してきた。
実戦は永瀬九段が62手目を封じた。永瀬九段の飛車先の歩は、まだひとつ突いただけである。この歩はもうひとつ突くのか、それとも桂が跳ねるのか。これは永瀬九段の構想通りに進んでいるのか。
30日の第2日目が待ち遠しい。
(つづく)
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棋聖戦五番勝負に、杉本六段登場!!

2025-04-29 00:04:20 | 男性棋士
最近ビックリしたのが、25日に指された第96期棋聖戦の挑戦者決定戦で、杉本和陽五段が永瀬拓矢九段を破り、挑戦権を獲得したことだ。
杉本五段は2017年デビューの、振り飛車党の中堅。私にそれ以上の知識はない。
対して永瀬九段は歴戦の雄で、天敵藤井聡太竜王・名人がいなければ、いまごろはタイトルをいくつか持っていたはずだ。
そのふたりが戦えば、当然永瀬九段が勝つと思う。しかし永瀬九段に恨みはないが、王将戦、名人戦と藤井―永瀬戦が続いているので、そろそろ別のカードが見たいところではあった。
だが挑戦者決定戦は中盤まで永瀬九段がリード。ああやっぱり、永瀬九段の棋聖挑戦かと思った。
ところがその後ABEMA を見ると、形勢が逆転して、杉本五段がリードしていた。その後は「50:50」の局面も出現したが、杉本五段の攻めが分かりやすく、指し手が続けば、杉本五段が再びリードすると思った。
果たしてその後は杉本五段がリードを奪い、最後は鮮やかな即詰みで幕。杉本五段、六段昇段を手に入れて、藤井棋聖への挑戦となった。
それにしても、杉本六段の挑戦とは……。第96期の開幕時、杉本六段が挑戦権を獲得するなど、誰が予想しただろう。まして優勝賞金5000万円を争うことになろうとは、本人がいちばんビックリしているのではなかろうか。
せっかくだから、「意外な挑戦者」を、独断で何件か挙げてみる。

1979年 第35期棋聖戦 中原誠棋聖VS淡路仁茂六段
1991年 第32期王位戦 谷川浩司王位VS中田宏樹六段
1997年 第10期竜王戦 谷川浩司竜王VS真田圭一六段
2018年 第3期叡王戦 高見泰地六段VS金井恒太六段

第35期棋聖戦は、「長手数の美学」こと淡路六段が棋聖戦に登場。しかし相手は当時全盛期の中原棋聖で、0勝3敗で敗退した。
第32期の王位戦は、第1局、第2局と中田六段が連勝してあわやと思われたが、以降は谷川王位が底力を発揮し、4連勝で逆転防衛。とはいえ、中田六段の実力を、広く世間にアピールした。
第10期竜王戦は、気鋭真田六段の登場。当時は「茶髪の挑戦者」として話題になった。番勝負は0勝4敗で敗退したが、第1局の「奇手▲4一金」は高く評価された。
第3期叡王戦は、この期からタイトル戦になったため、挑戦者決定戦のカードがそのままタイトル戦七番勝負となった。なおここでは、金井六段のほうが「意外な挑戦者」のウエイトがある。結果は高見六段が4連勝で初タイトルとなった。
ちなみに負けた4棋士は、これが唯一のタイトル戦となっている。

さて、杉本六段はどうだろうか。ただ勝敗はともかく、振り飛車のタイトル戦が見られるのはうれしい。第1局は6月3日。杉本六段の作戦を楽しみにしている。
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伊藤女流四段、タイトル戦に登場!!(第36期女流王位戦第1局)

2025-04-28 00:07:29 | 女流棋戦
最近ビックリした将棋界の話題は、24日に開幕する第36期女流王位戦五番勝負(主催:日本将棋連盟、新聞三社連合、LPSA)で、挑戦者の西山朋佳女流三冠に代わり、伊藤沙恵女流四段が登場したことだろう。
理由は西山女流三冠の体調不良によるもので、命に別状はないとのことだったのでまずは一安心だが、くれぐれも大事にしてほしい。
伊藤女流四段は挑戦者決定戦で敗れていたが繰り上げ当選の形。22日の夜に連絡が行ったそうだから文字通り急だが、断る理由もなく、気持ちは複雑ながらもうれしい話だっただろう。
伊藤女流四段は先の倉敷藤花戦に続いてのタイトル戦登場。そのときは室谷由紀女流三段の休場で、挑戦者決定戦を指すことなく、タイトル戦に臨めた。今回はそれ以上の幸運だが、それを享受できるのも、上位で争っていたからだ。
「代役」といえば、TBS「アトムの童」で、香川照之の代役を務めたオダギリジョー、フジテレビ「この素晴らしき世界」で鈴木京香の代役を務めた若村麻由美、NHK「麒麟がくる」で沢尻エリカの代役を務めた川口春奈が浮かぶが、いずれも好評だった。伊藤女流四段は福間香奈女流王位に分が悪いが、余計なプレッシャーがかからない分、いい戦いが期待できると思った。
第1局は兵庫県姫路市で。姫路といえば姫路城が有名だが、鉄道マニアからすると、東海道本線や山陽本線を通る新快速は、乗車の価値あるだと思う。普通列車なのに、特急並みにビュンビュン飛ばす。爽快感が体感できる。
第1局は伊藤女流四段の先手で対局開始。伊藤女流四段に事前準備はなかったはずだが、それは福間女流王位も同じ条件。それと上述のとおり、肩の力を抜いて戦える側面もある。
伊藤女流四段は3手目に飛車先の歩を決め、福間女流王位がそれに呼応して、向かい飛車に振った。
そこから中盤まで進み、どこかで見た局面だと思ったら、先の倉敷藤花戦第2局と同じだった。なるほどこれなら、両者とも事前の研究不足を補える。
やがて前例を離れ、福間女流王位は△8五歩。これで攻め切れるなら新たな定跡確立となる。
伊藤女流四段はこれに応じず4筋に手をつけたが、以下も難しい戦いが続き、私にはさっぱり形勢が分からない。
ただ中盤の局面は、伊藤女流四段の金2枚が上ずり、どちらかといえば福間女流王位を持ちたいと思った。
福間女流王位、銀を打って飛車を召し取る。ただこの間、伊藤女流四段も銀を使って、根元の角を取った。
この結果、双方に成銀が残ったのだが、成銀が相手玉に近い分、伊藤女流四段がいい理屈である。
福間女流王位は馬を作るが、伊藤女流四段はその成銀を入る。私は最初、駒損の攻めだと思ったがとんでもない。8三に歩が垂れているので、福間女流王位はこの歩を取れないのだ。
プロとアマの差はなにか。アマ(とくに私のようなヘボ)でもプロの読みと何手か合致することはある。だが、私が何時間考えても浮かばない手、たとえば本局なら▲8三歩だが、この手が入っているといないのとでは、勝敗が替わる重大事となる。ここに私は、プロとアマの差を感じるのである。
いずれにしても、この手で筋に入ったようだ。以下は伊藤女流四段が的確に攻めて、勝ち。大きな1勝となった。
男性棋界は藤井聡太竜王・名人の天下で、タイトル戦の結果だけ見ると、あまり面白くない
ただ女流棋界も似たようなもので、タイトル戦は福間女流王位と西山女流三冠のほぼ持ち回りだ。伊藤女流四段が頑張って、第三のタイトルホルダーになってくれると面白い。
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最近見た夢(2025-04-17、21、25、27)

2025-04-27 19:37:02 | 
最近見た夢を記しておこう。
まず、17日に見た夢。
私は社団戦に参加していた。ただ、会場は浅草のいつものところではなかった。
我がチームの選手が続々とやってきたが、その中には大野教室のW氏や、俳優の桐谷健太がいたと思う。
私たちはまず練習将棋を指し始めた。
しかし気が付くと私は全裸になっており、それをシーツやTシャツで隠した。
場面がやや変わって、たぶん同じ会場だと思うのだが、あるイベントをやっていた。
その入場ゲートのところで、私は入場者にパンフレットを渡さなければならないのだが、そのパンフレットがない。それを求めて、私は東奔西走するのだった。

続いて21日に見た夢。
私はどこかの大屋敷のパーティーに招待されていた。それは翌日だったが、前日にリハーサルみたいなものがあり、そこにも出席していた。
屋敷には大勢の通名人がたむろしており、野球の落合博満や、俳優の伊東四朗らがいた。
便所を探したが、それは屋敷内になく、三門の2階にあるようだった。
小便で1回目を覚ましたあと、場面変わって、今度は「角館の美女」のお姉さんに会った。
私は「角館の美女に会いたいんです」と言うと、彼女は「今度伝えておきましょう」と言った。

続いて25日に見た夢。
私はどこかの図書館にいた。そこは図書館というより図書室で、室内は雑多な本であふれていた。
私は机の椅子に座って本を読んでいたが、その傍らにも、本が堆く積まれていた。
しばらくすると、梅沢富美男が本の束をいくつか積んで、その上に立った。みんなは呆気に取られていたが、梅沢富美男はこちらを振り向き、「電球を替えるんだ」と言った。
天井の電球が切れていて、梅沢富美男は、本の束を踏み台にして、その電球を取ろうとしたのだ。

続いて27日に見た夢。
私は大山康晴十五世名人の自戦記を読んでいた。たぶん、NHK将棋講座だったと思う。
大山十五世名人は「ここで▲1五歩と指すのだった!」と書き、あと2行ほどで自戦記は終わっていた。
その将棋の部分図が以下である。

薄い1筋をめがけて▲1五歩が好手だったらしい。このときは盤面に△4六角がなかったが、後に現れた。それを足すと1筋攻めができないが、夢だからしょうがない。
場面変わって、私はあるイベントに参加しようとしていた。ある建物の4階あたりが受付で、あたりは雑多だった。近くに、なぜか将棋ペンクラブの長田氏がいた。
私は財布を見たが、五千円札の新渡戸稲造が上を向いて大笑いしていた、千円札の夏目漱石(2枚)も同様である。
しかもそれらはすべて、お札の左3分の1が切れてなくなっていた。もちろん偽札で、北朝鮮の仕業だった。
フロアから階下へは螺旋階段状になっており、私はその中心部分に身体をあずけると、私の身体はするすると1階まで降りていった。

なんだかよく分からないが、ここで上げておこう。
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大山鳴動してネズミ一匹(後編)

2025-04-26 00:14:26 | プライベート
自宅に戻り、スマホでMU銀行のインターネットバンキングを見ると、おカネが引き落とされていなかった。
ここで読者は思うだろう。インターネットバンキングがあるなら、なぜ最初にそれを使わないのか、と。
まったくその通りで、それを利用しないのが私のアホなところ。株は銀行のATMで入金するもの、が私のイメージだったのだ。
話を戻し、私は三たび駅前のMU銀行ATMに行き、通帳に記帳をしたが、やはり残額は変わっていなかった。
私はまた自宅に戻り、Miz証券のコールセンターに電話を掛け、事情を話した。すると先方は、振り込みの制限額を越えてしまい、送金できなかった可能性がある、と言った。
続けて先方は、28日(月)には入金が確認できていないと困る、と言った。まあ、そうであろう。とにかく私は今日中に、カタを付けなければならない。
私は四たび駅前のMU銀行ATMに行き、改めて101万円を振り込んだ。すると最後の最後で、「振込額によっては、送れない場合があります」のメッセージが出た。これか!
昼の明細書は、振り込みができていない証だったのだ。
こうなったら分割で送るしかない。まず51万円だけ試みたら、できた。振込手数料は270円で、この表示を初めて見た。
あとは同じ手順で、残りの50万円を振り込めばよい。ところがこれが、またできなかった。たぶん、短時間で同一箇所に、多額の現金は送れないのだろう。
私は窮したが、近場の郵便局を思い出した。ゆうちょにも、いくらか貯金があったからだ。ゆうちょカードは幸い、いま持っている。
ゆうちょのATMで50万円を送金し、今度こそ一件落着である。だが、送金手数料が440円だった。なんでさっきより安い額を送金したのに、こっちはこんなに高いのか。
こんなことなら、UM銀行ATMで50万円をおろし、それを近くのMiz銀行ATMに預け入れ、そこから振り込むのだった。これなら、270円前後で済んだのではないか?
私は家に戻る。そして、各種の振込手数料を調べてみた。

MU銀行ATM(カード) 他行あて個人3万円未満…275円 同3万円以上…275円
ゆうちょ銀行ATM(カード) 5万円未満…220円 同5万円以上…440円
MU銀行インターネットバンキング 他行あて個人3万円未満…154円 同3万円以上…220円

上限の記載がないが、駅前のATMでは101万円が送れなかったから、制限はあるのだろう。
ただ、インターネットバンキングでは、制限がないようだった。現在私のスマホでは、上限を20万円に設定しているが、これを200万円に書き換えれば、一括で送れたわけである。しかも振込手数料が220円と、バカみたいに安い。
MU銀行のATMでも一括で振り込めれば、55円しか差額は出なかったのだが、ゆうちょからも送ったため、多く振込手数料を払ってしまった。
もっともこの手数料は、証券会社が負担してくれる。だが、たとえそうだとしても、相手に無駄なカネを遣わせてしまった自分が許せないのである。
とにかく私は、最初からスマホでチャッチャッと送ってしまえばよかったのだ。
そうすればセカンドバッグを失くすという失態もなかったし、Miz銀行O支店にカードの件で行くこともなかった。
駅前に3度も4度も行く必要はなかったし、振込手数料を多く払うこともなかった。
私は自分のバカさ加減に呆れたのであった。

追記
ついでだから、Miz銀行からカードで振り込んだ場合も調べてみた。これは同行の支店に送る形になるから、手数料は220円で済んだ。冒頭で記した通り、同じMiz(証券)に送るから手数料が安そう、という私の直感は、当たっていた。
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