
第2図から△2九成香▲同玉△6九飛▲3九金△1九金▲3八玉△2九角(第3図)

▲4八玉△6八飛成▲5八桂△5六桂▲同歩△5七金と進み、私が勝った。
だが途中、私の△2九角にOsa氏の▲4八玉が悪手で、ここは▲2九同金△同飛成▲4八玉で、先手玉は逃れていた。
この局面、後手玉は詰めろになっているので△5一金打とするが、これでは流れがおかしく、先手もまだまだ楽しみがあった。
だが、第2図で本当に先手玉に即詰みはなかったのか? 実は第2図から△2九成香▲同玉に、△3八金が好手。以下▲同玉△6八飛▲4八金に△2六桂(参考図)で、簡単な詰みだった。

金を1枚捨ててでも玉を二段目におびき出すのが妙手順で、後日の研究でこの詰みを見つけたときは、うれしかった。
3局目は角換わりになり、相手の男性は棒銀を採用した。私は△4九角から△9四角成と馬を作り、終始攻めが繋がって、何とか勝つことができた。
つづく4局目は、会報でも有名な和田氏との対戦。私が四間飛車に振り激戦となったが、最後はトン死で拾わせてもらった。
ところが感想戦をやると、私が詰めろっぽい手をかけたとき、私の玉に詰みが生じていた。
もしこの順に私が気づいていたら、受けに回って負けていただろう。
というわけで、ここまで4局指して全勝。とはいえ明らかな負けもあったし、指し手も雑だった。このぶんでは来月からの社団戦が思いやられる。
14時30分を過ぎ、木村晋介会長が来席した。とりえず社団戦の日程を告げるが、6月は別の予定を入れてしまったという。ちょっと木村会長、軽率だったか。
将棋会の最後は、堀彩乃女流初段に教えていただく(有料で1,000円)。昨年は黒のイメージを払拭する明るいいでたちだったが今年もそうで、春らしく軽やかだ。
初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲4八銀△3二銀▲5六歩△4三銀▲5八金右△3二金▲6八玉△8四歩▲7八銀△6二銀▲7七銀△7四歩▲7八玉(第1図)
右に人の将棋は下手の勝勢に見えた。ここでアタリになっている飛車を横にすべらし敵陣への侵入を図ればよかったが、星野氏のアドバイス?で攻め合いにいったのがよくなかったようだ。上手が首の皮一枚で残し、最後は下手玉を詰ましてしまった。ここが上手の恐ろしいところである。
こちらも対局開始。堀女流初段は居飛車党なので、私も居飛車でいけば、いろいろな戦型が予想される。堀女流初段は雁木できたが、これも堀女流初段の得意戦法である。

第1図以下の指し手。△7三桂▲6六歩△6四歩▲6七金△5二金▲2五歩△3三角▲7九角△6三銀▲3六歩△4二玉▲3七銀△5四銀▲2四歩△同歩▲同角△同角▲同飛△2三歩▲2八飛(第2図)
右では山本氏が新たな対局者として入った。山本氏は右手をケガして包帯を巻いており、それをネタに談笑している。それでいいのかなあ、という感じ。
△7三桂と攻め味を見せるのが令和流。私は上部を厚くし、攻勢に備える。
△6三銀に▲2四歩から角交換に行くのは、後に△8一飛~△2一飛~△2四歩からの逆襲があるので、ちょっと見送る。
しかし▲3七銀と応援ができたので、角を換えた。

第2図以下の指し手。△4五歩▲6八金上△6二飛▲7五歩△8五桂▲7四歩△6三金▲7六銀△6五歩▲7三角△6六歩▲5七金寄△7七歩▲同桂△同桂成▲同金(第3図)
△6二飛に、私は角頭を狙って▲7五歩と突いたが、△8五桂と跳ばれてよくなかった。
私は▲7六銀と上がって駒損は免れたが、△6五歩が急所の歩突き。▲同歩は△7四金で上手の攻めに勢いがつくので、私は▲7三角と打って反撃した。
しかし△6六歩と取りこまれて、きつい。▲同金は△3九角なので▲5七金寄としたが、こんな歩が入っては、下手が勝てる道理がない。

第3図以下の指し手。△3九角▲5八飛△6五桂▲同銀△同銀▲6二角成△同金▲6四飛△5二金▲6五飛△4九角(第4図)
△3九角から△6五桂の両取りが入って、下手劣勢。私は飛角交換ののち、その飛車を8二に打つつもりだったが、▲6四飛が金銀両取りになるので、そちらから打った。
ただしここは当初の予定通り▲8二飛と打ち、△5二金▲6四桂とする手もあったかもしれない。
本譜▲6四飛には金のほうを見捨てて△7六銀打もあったと思うが、堀女流初段は冷静に△5二金。だけど私は銀を取り返し、少し持ち直したと思った。

第4図以下の指し手。▲6六飛△5八角成▲同金△6六角成▲同金△3九飛▲5九桂△2九飛成▲7三歩成△4九竜▲6七銀△5四桂▲5五角△6六桂▲同角△3三桂▲4四桂△同銀▲同角△7五桂(投了図)
まで、84手で堀女流初段の勝ち。
私は▲6六飛と目障りな垂れ歩を除去し、ホッと一息。だが堀女流初段に2枚の飛を取られてみると、攻防ともに絶望的なのに愕然とした。
その後、金桂交換の駒損になったが、私はもらった桂を打ち返し、銀桂交換で駒損を回復する。
しかしその桂をまた急所に打たれ、これ以上の粘りは辛すぎて、投了した。

感想戦では堀女流初段から、「(第4図からの)▲6六飛に代え▲6六金(参考図)なら、まだ難しかった」と言われた。

なるほどこうやって飛の侵入を図れば、下手もまだ戦えたようだ。私は、7七にいる金を6六に出ることに抵抗がありまったく考えなかったのだが、飛を取られるマイナスのほうが大きかった。
これで本日の将棋対局は終わり。私は4勝1敗で、数字上ではまずまず。昨年は会員との将棋は2敗し、指導対局では2勝した。昨年とあべこべだ。
(つづく)