一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

日レスインビテーションカップへの不参加

2010-05-17 00:22:28 | 将棋雑考
棋士にとって対局とは何か。「命」ではないのか。

14日(金)、日本レストランシステム、LPSA主催の「日レスインビテーションカップ・第4回女流棋士トーナメント」の出場選手とトーナメント表が発表された。
その日まで注目されていたのはただ1点。日レスとLPSAが、女流棋士会所属の鈴木環那女流初段、中村桃子女流1級、渡辺弥生女流2級を招待しており、その3名が出場を快諾するか否か、それだけであった。
女流棋士は男性棋士に比べて圧倒的に対局が少ない。上記3名は現在どのリーグ戦にも入っておらず、昨年の同時期に行われていた「LADIES HOLLY CUP」が今年はまだ開幕していないことからも、3名が日レスカップに参加することに何の障害もなかったと思われた。
ところが3名は、回答期限の先月末までに、不参加の意向を示したようだ。日レスカップは優勝賞金100万円。LPSAでは中井広恵女流六段と石橋幸緒天河の実力が頭ひとつ(ふたつ、みっつ)抜けているが、一発勝負では何が起こるか分からない。女流棋士会所属の棋士にも当然優勝の可能性があったわけで、そのチャンスを自ら絶った、というのがどうにも解せない。
女流棋士会所属の棋士がLPSAの棋戦に参加すれば、その女流棋士は新たなファンを獲得したに違いない。これは将棋対局以外に、よほど大事な用事があったのだろう。鈴木女流初段、中村女流1級、渡辺女流2級の不参加は、返すがえすも残念だった。
――というのは大人しい書き方で、日レスカップに3名が招待されたとき、一部では水面下で話が済んでいる、という噂もあったが、私は3名とも、絶対に参加しないと思っていた。
何しろ女流棋士会は、女流名人位戦の倉敷イベントのとき、LPSAと距離を置きたい、としてLPSA女流棋士を忌避した前科がある。昨年2月、LPSAに移籍した船戸陽子女流二段が朝日オープン決勝の聞き手に選ばれたときも、なぜか女流棋士会の女流棋士に変更となった。さらに今年は、渡辺明竜王の「竜王6連覇&A級昇級記念将棋大会」にLPSAの「1DAYトーナメント」が予定されていたにもかかわらず、なぜか中止になった。
こんな状況の中で、3名が出場するわけがない。だから私は4月24日のエントリで、「もし3名が日レスカップに出場したら、夏に行われるマイナビ女子オープン一斉予選で、3名に懸賞金を出す」と書いたのだ。貧乏な私に、計3万円の懸賞金を出すおカネなんてない。だけど3名が出場するなんてハナから思ってないから、私は自信を持って、そう書いたのだ。
今回の不参加には、「いきなり私たちだけ指名されても困る」という3名の意思があったかもしれないし、どこかのバカが「女流棋士会を抜ける覚悟があるんなら出場すれば?」とアドバイスしたかもしれない。しかしどちらにしても、3名が出場することはあり得なかった。
まあいまとなっては、そんなことはどうでもよい。日レスカップに林葉直子さんが出場する運びになったのだから。
コメント (13)
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