第38期竜王戦ランキング戦5組では、もうひとり気になる棋士がいる。このブログではおなじみの、川上猛七段である。
川上七段は20歳のとき、奨励会三段リーグを15勝3敗で駆け抜け、四段に昇段した。
しかし順位戦C級2組では不調に陥り、2013年、フリークラスに降級した。その後、順位戦復帰のチャンスが何度かあったのだが、その将棋をことごとく敗れ、2023年(2022年度)に引退となった。
この時点で川上七段の通算成績は、422勝425敗。勝率はほぼ5割なのに、順位戦の成績のみで棋士の寿命が決まってしまう。これが私的には納得がいかないのである。だからフリークラスの棋士を応援してしまうのだ。
ところが川上七段の場合、その2022年度は第35期竜王戦5組で準優勝となり4組昇級を果たした。4組にいる限り、竜王戦は何期でも参加できるのだ。
第36期は4組で2敗したが、残留決定戦で中村太地八段に勝ち、残留を決めた。
ところが第37期は3連敗で5組に降級してしまった。
竜王戦は5組で2期務められるので、第38期か39期で再び昇級すればいいと思っていた。
ところが、川上七段はすでに4組で2期務めているので、この第38期で昇級しないと完全引退、という噂もあり、私は注目していたのである。
運命の第38期、川上七段は1回戦で先崎学九段に勝った。これは新将棋会館での対局で、これを川上七段はたいそう喜んでいたそうである。
そして2回戦は渡辺正和六段。これがまた組み合わせの妙で、渡辺六段は1回戦で中村八段に勝っていた。もしここで中村八段が勝っていたら、2回戦で川上七段と当たっていた。川上七段、2期前には中村八段に勝ったから恐れるに足らずではあるが、当たらないに越したことはない。ここで対A級を回避できたのは大きかった。
そして2回戦は渡辺六段に勝った。
3回戦は、田村康介七段VS山本博志五段の勝者と。田村七段はともかく山本五段は今年度成績が24勝8敗、順位戦C級2組においては8勝1敗の好成績だ。よって、できれば田村七段と当たりたいところ。
しかしここを勝っても準決勝、すなわち昇級の一番が問題だ。反対の山から、山下数毅奨励会三段が勝ち上がってくる可能性があるからである。
このカードになったら、世間では山下三段を応援する。だが私が応援するのは、ここでは川上七段である。山下三段は遅かれ早かれ四段になるが、川上七段には棋士生命が懸かっている。ここで負けるわけにはいかないのだ。もっとも川上七段は負けても昇級者決定戦があるが、そこで勝てる保証はまったくない。少ないチャンスは確実にモノにしなければならないのである。
さて、どうなるか。
川上七段は20歳のとき、奨励会三段リーグを15勝3敗で駆け抜け、四段に昇段した。
しかし順位戦C級2組では不調に陥り、2013年、フリークラスに降級した。その後、順位戦復帰のチャンスが何度かあったのだが、その将棋をことごとく敗れ、2023年(2022年度)に引退となった。
この時点で川上七段の通算成績は、422勝425敗。勝率はほぼ5割なのに、順位戦の成績のみで棋士の寿命が決まってしまう。これが私的には納得がいかないのである。だからフリークラスの棋士を応援してしまうのだ。
ところが川上七段の場合、その2022年度は第35期竜王戦5組で準優勝となり4組昇級を果たした。4組にいる限り、竜王戦は何期でも参加できるのだ。
第36期は4組で2敗したが、残留決定戦で中村太地八段に勝ち、残留を決めた。
ところが第37期は3連敗で5組に降級してしまった。
竜王戦は5組で2期務められるので、第38期か39期で再び昇級すればいいと思っていた。
ところが、川上七段はすでに4組で2期務めているので、この第38期で昇級しないと完全引退、という噂もあり、私は注目していたのである。
運命の第38期、川上七段は1回戦で先崎学九段に勝った。これは新将棋会館での対局で、これを川上七段はたいそう喜んでいたそうである。
そして2回戦は渡辺正和六段。これがまた組み合わせの妙で、渡辺六段は1回戦で中村八段に勝っていた。もしここで中村八段が勝っていたら、2回戦で川上七段と当たっていた。川上七段、2期前には中村八段に勝ったから恐れるに足らずではあるが、当たらないに越したことはない。ここで対A級を回避できたのは大きかった。
そして2回戦は渡辺六段に勝った。
3回戦は、田村康介七段VS山本博志五段の勝者と。田村七段はともかく山本五段は今年度成績が24勝8敗、順位戦C級2組においては8勝1敗の好成績だ。よって、できれば田村七段と当たりたいところ。
しかしここを勝っても準決勝、すなわち昇級の一番が問題だ。反対の山から、山下数毅奨励会三段が勝ち上がってくる可能性があるからである。
このカードになったら、世間では山下三段を応援する。だが私が応援するのは、ここでは川上七段である。山下三段は遅かれ早かれ四段になるが、川上七段には棋士生命が懸かっている。ここで負けるわけにはいかないのだ。もっとも川上七段は負けても昇級者決定戦があるが、そこで勝てる保証はまったくない。少ないチャンスは確実にモノにしなければならないのである。
さて、どうなるか。