大井川東俣三段攻め 1 95,8
後で登山客に聞いてわかったのだが、咋年は農鳥小屋だと思っていたレンガ色の屋根の熊ノ平小屋が見える。ここは農鳥岳山頂だ。
よく晴れ渡った、実に良い天気だ。いわゆる山登りの醍醐昧らしいものが味わえる。
遠くにカブトのような山容の塩見岳が見え、眼下には東俣の谷の割れ目が迫っている。咋日は、この下あたりまで遡行したのだと思うと、感慨深いと言うか、充実感と解放感が入り交じって湧いてくる。
こんなにまで大丼川源流に足を運ぶようになったのは何故だろう。
大井川といえば、江戸時代の川渡しぐらいしか印象が無かったのだが、数年前、源流へ行きはじめた頃、釣り雑誌の大丼川の記事を見ていつかは自分も行こうと思っていた。
その年の夏休み、裏木曽の布川、内ケ谷と二日間かけて釣り歩いたが、今一つ釣果に乏しく、早めに切り上げた。よしっ 大井川だと翌日から転付越、二軒小屋経由で大井川東俣へ出かける。
新倉からの登山道はかなり厳しく、昼すぎに二軒小屋に着き、そのまま竿も出さずに川沿いに遡行し、出来るだけ上流へと向かう。三時ごろになりやっと釣りだした。かっての造林道路はなく、わずかな踏み跡をたよりに釣り上がった。しかし、たいして釣れず、徳右工門沢の手前をテン場と決め、翌日もその近くから釣ったがあまり芳しくない。予定では三日間だったのを、急遽あきらめ二日目にはもう帰ってしまった。これが一回目である。
その後奈良田越の記事を見て、もっと源流が良いことを知り、登山書も漁って、昨年は、廃道の奈良田越え東俣釣行を敢行し充実感を味わった。
魚はよく釣れた。しかし釣れすぎて、旧魚止の大滝までも行けず、このことがいつしか日が経つにつれて不満となって湧いてきた。
よし!来年はもっと上から入ろう。と今回の大門沢、広河内岳、池の沢経由の計画が、徐々に大きく膨らみ始めていた。
25000線分の1の地図二つ買い込み、さらに普通のガイドマップも、しかし装備はできるだけ軽くシンプルに、二泊三日の釣行だ。
後で登山客に聞いてわかったのだが、咋年は農鳥小屋だと思っていたレンガ色の屋根の熊ノ平小屋が見える。ここは農鳥岳山頂だ。
よく晴れ渡った、実に良い天気だ。いわゆる山登りの醍醐昧らしいものが味わえる。
遠くにカブトのような山容の塩見岳が見え、眼下には東俣の谷の割れ目が迫っている。咋日は、この下あたりまで遡行したのだと思うと、感慨深いと言うか、充実感と解放感が入り交じって湧いてくる。
こんなにまで大丼川源流に足を運ぶようになったのは何故だろう。
大井川といえば、江戸時代の川渡しぐらいしか印象が無かったのだが、数年前、源流へ行きはじめた頃、釣り雑誌の大丼川の記事を見ていつかは自分も行こうと思っていた。
その年の夏休み、裏木曽の布川、内ケ谷と二日間かけて釣り歩いたが、今一つ釣果に乏しく、早めに切り上げた。よしっ 大井川だと翌日から転付越、二軒小屋経由で大井川東俣へ出かける。
新倉からの登山道はかなり厳しく、昼すぎに二軒小屋に着き、そのまま竿も出さずに川沿いに遡行し、出来るだけ上流へと向かう。三時ごろになりやっと釣りだした。かっての造林道路はなく、わずかな踏み跡をたよりに釣り上がった。しかし、たいして釣れず、徳右工門沢の手前をテン場と決め、翌日もその近くから釣ったがあまり芳しくない。予定では三日間だったのを、急遽あきらめ二日目にはもう帰ってしまった。これが一回目である。
その後奈良田越の記事を見て、もっと源流が良いことを知り、登山書も漁って、昨年は、廃道の奈良田越え東俣釣行を敢行し充実感を味わった。
魚はよく釣れた。しかし釣れすぎて、旧魚止の大滝までも行けず、このことがいつしか日が経つにつれて不満となって湧いてきた。
よし!来年はもっと上から入ろう。と今回の大門沢、広河内岳、池の沢経由の計画が、徐々に大きく膨らみ始めていた。
25000線分の1の地図二つ買い込み、さらに普通のガイドマップも、しかし装備はできるだけ軽くシンプルに、二泊三日の釣行だ。