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AKB48の旅

AKB48の旅

「浸透と拡散」

2017年10月12日 | AKB
「ハロウィン」はコト消費のもっと先を行っていた!

下図は、1970年頃からの世で起こったブームの推移に照らして、「モノ→コト→トキ」という生活者の嗜好の移り変わりを博報堂生活総合研究所にて取りまとめたものです。上述の「バルス祭り」を「トキ」の起こりとしてやや早い時期にプロットしていますが、AKB総選挙やニコニコ超会議など、その他の事例は概ね2010年前後から起き始めています。このタイミングの背景には何があるのでしょうか。

いくつか要因は考えられますが、ひとつには、生活者の心が「コト」に向かってからだいぶ時間が経過したことが挙げられます。「コト」自体が徐々に飽和し、「コト」を吟味する生活者の“舌が肥えてきた”結果として、さらに良質・特別な体験を求め、非再現性の高い「トキ」への関心が高まった・・・という流れです。

もうひとつの要因として、外すことができないのは「スマートフォンとSNSの浸透」です。スマホを手にした生活者は、SNSを通じてリアルとは違う交流の空間に自由にアクセスできるようになりました。SNSをはじめとするネット空間では、発信者と受信者が入り乱れ、相互に影響を与えあい、そうして生まれた盛り上がりがリアルタイムに可視化されます。

 それは結果として、リアルとはまた一味違う「同じ時間に不特定多数の誰かとつながっている一体感・ダイナミズム」を生活者に与えることになりました。ネットの技術的な進展が、生活者に「トキ」を楽しむ面白さを気づかせることになったのです。


私的には「リアルバーチャル連続体」と呼称してきたAKBGの存在様式だけど、やはり既にして「浸透と拡散」フェーズに至ってしまったということなのかもしれない。古くさい悪し様な表現で言うなら、時代に追いつかれた、追い抜かれた、そういうことなのかも知れない。

不動点とシンクロニシティ

しかし、「モノ→コト→トキ」とは、うまいうこと言ったもんだ。