昨日、日本橋のデパートで開かれている川瀬巴水展と東山魁夷展を観てきました。
多少の混雑は予想されましたが、川瀬さんの方は午後3時頃に会場の高島屋8階にたどり着いた時点で
異様な(?)熱気を感じる混雑でした。
チケットを買うのに列ができていて。(デパートの会場で並ぶのは初めてのことです)
このあと、もう一つの会場へ行こうと決めていた事もありますが
あまりの人の多さに一歩会場に入って、直ぐに作品をじっくり観るのを諦めました。
もとより細やかな描写や色合いの変化を近くで味わうのが、この日本の版画。
展示作品はA4程の版画が多く、その前にびっしり人が並んで鑑賞されているのです。
残念ではありますが、三歩ひいた所からみて気になるもの、ふと隙間が開いている所のみ近づいてみる事にしました。
それでも、美しかった!独特の色あい、グラデーション、繊細な線。
その奥に僅かに見て取れる版の木目(そして摺り跡)全てが調和して一つの風景を浮かび上がらせてるのです。
また、描かれた日本各地の風景は「名所」だけではなく、ふとした日常の一欠片のという趣のものも数多く 画家の視線に近しさを感じます。
実際、私の実家のすぐ近くと思われる川の景色や、夫が子供の頃によく自転車で走った桜並木が”普段の様子”で描かれているのをみつけて
華やかさはないけれど、画家の旅の足どりをリアルに感じられたように思います。
三越の東山魁夷展は、ゆったり観て歩くのに支障のない人の数。ホッとしました・笑
この展は、東山さんの収集品と作品の展示。ですので展示作品の数は多くはありませんでしたが
『魁夷の審美眼により手元に集められた美術品は、その後、彼の大いなる創作の源泉となっていきます。』
・・・という切り口、面白いです。
紀元前3世紀頃のエジプトの板絵とか、俵屋宗達の『伊勢物語図』、中国・漢時代の馬の置物、、、などなど
「本物なンだ…」と思わず口にしてしまうような凄いもの(しかも美しい)が並び、さすが~なコレクションでございました。
しかし、一番気になったのは”小さいもの倶楽部のコレクション”(勝手に命名)
小さく仕切られガラス張りの壁掛けBOXの中に、小さなガラス細工や木の玩具が並べられていました。
特にガラスのものは、繊細で手の込んだものと、探せば今でもお土産として手に入りそうなガラスの動物等が混在していて。しかし、そのどれもが愛らしく楽しそうにしているのがとても魅力的でした♪
また、自然の中の静かな風景ばかりでなく、旅先の町の様子や人物のスケッチ、若い時代の静物画など
初めて目にするものも多く、心に残る展示でした。
川瀬巴水展 生誕130年 ー郷愁の日本風景ー
日本橋高島屋にて 1月12日(月・祝)まで
東山魁夷 わが愛しのコレクション展~美しさを知り、美を拓く~
日本橋三越本店にて 1月19日(月)まで
*どの写真も会場で頂いたチラシを撮影したもので、少しヒシャゲております。すみません。
更にこちら↓はブレテおります(苦笑)が、
実際には小さな川瀬さんの版画が襖絵となっているのが面白く、撮ってまいりました。
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