保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

旭川市 元旭川競馬場の機関車

2022-06-16 22:24:30 | 上川(北海道)

場所:旭川市神居町台場278

保存車両:旭川競馬場4tディーゼル機関車、トロッコ、国鉄ワキ5000(番号不明)

(2022年6月15日訪問)

 

旭川市内の台場地区で保存されている車両です。台場小学校の近くです。

かつて存在した旭川競馬場の構内で働いていた機関車です。

 

なぜ競馬場に鉄道があったのかというと、ここでは馬がソリを牽いて速さを競う「ばんえい競馬」が行われており、そのソリの輸送のために必要であったからです。

ばんえい競馬で使用するソリは重りを載せており、レースにもよりますが1つあたり450Kg~1t近くあります。それらのソリをゴール地点からスタート地点まで輸送するために鉄道が使われました。多くのソリを短時間で効率よく運ぶには鉄道が適しており、旭川競馬場以外でもばんえい競馬を開催している(開催していた)競馬場には全て鉄道がありました。

 

機関車の後ろには当時使われていたトロッコが置かれているようです。上の箱状の荷台は当時からあったものなのかこの地に来てから載せられたものかは不明です。

 

機関車は日本車輌製の4tディーゼル機関車で、UDLという製品名の産業用機関車です。鉱山等での使用を考慮してキャブがとても低いことが特徴です。

ここではレールに載せられた状態で置かれており、レール幅は762mmです。

ばんえい競馬場の鉄道でこのようなまともな機関車を用意していたのは旭川だけだったそうで、他の競馬場では自動車部品や建設機械の部品を組み合わせて手作りした怪しげな機関車が活躍していました。

 

放置されているような状態ですが、よく現役時の姿を保持しています。

旭川競馬場は2008年のレースを最後に使用されなくなり、2009年に施設が解体されたそうです。ばんえい競馬自体は2006年が最後のレースだったようで、この機関車がここへ来たのもそれ以降かと思われます。どのような経緯でやって来たのでしょうか?

 

機関車側面の星マークは、旭川市の徽章(市章)です。

 

この場所では奥にワキ5000の廃車体が置かれており、倉庫に活用されているようです。

 

ワキ5000は番号不明ですが、角屋根の後期型です。

 

2024年2月29日 現存を確認


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