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ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

環境省レッドリスト2015「昆虫類」

2016-01-26 20:23:21 | その他昆虫と話題

 昨年9月に環境省より「レッドリスト2015」が公表された。レッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)とは、日本に生息又は生育する野生生物について、専門家で構成される検討会が、生物学的観点から個々の種の絶滅の危険度を科学的・客観的に評価し、その結果をリストにまとめたもので、分類群ごとに分かれており、「昆虫類」もまとめられている。
 環境省レッドリスト2015「昆虫類」では、約32,000種の評価対象種類の内、868種類が絶滅もしくは絶滅危惧種として記載され、2012年版の358種に比べて2.4倍もの種が記載されており、日本国内における絶滅(EX)は、4種になっている。
 絶滅が危惧される種が増大している背景には、生息環境の消失や環境の悪化が大きな原因となっているが、昨今では、採集者による乱獲も影響を及ぼしている。

絶滅(EX)4種
カドタメクラチビゴミムシ(Ishikawatrechus intermedius)
コゾノメクラチビゴミムシ(Rakantrechus elegans)
スジゲンゴロウ(Prodaticus satoi)
キイロネクイハムシ(Macroplea japana)

 ブログでは、機会あるごとに「絶滅危惧種」をまとめ紹介してきたが、今回、環境省レッドリスト2015「昆虫類」が発表されたので、そのリストの絶滅危惧ⅠA類、絶滅危惧ⅠB類、絶滅危惧Ⅱ類、そして準絶滅危惧種の中から、トンボ目とチョウ目(蛾類を除く)の種名をすべて記載し、私自身が撮影した種については 写真にて紹介したいと思う。

環境省レッドリスト2015「昆虫類」

絶滅危惧ⅠA類(CR) 65種
ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い種

  1. トンボ目
    • アカメイトトンボ(Erythromma humerale)
    • オガサワラアオイトトンボ(Indolestes boninensis)
    • オガサワラトンボ(Hemicordulia ogasawarensis)
    • ベッコウトンボ(Libellula angelina)
    • ミヤジマトンボ(Orthetrum poecilops)
  2. チョウ目
    • ウスイロオナガシジミ九州亜種(Antigius butleri kurinodakensis)
    • オガサワラシジミ(Celastrina ogasawaraensis)
    • タイワンツバメシジミ南西諸島亜種(Everes lacturnus lacturnus)
    • キタアカシジミ冠高原亜種(Japonica onoi mizobei)
    • ゴマシジミ本州中部亜種(Maculinea teleius kazamoto)
    • ゴイシツバメシジミ(Shijimia moorei moorei)
    • オオルリシジミ本州亜種(Shijimiaeoides divinus barine)
    • ウスイロヒョウモンモドキ(Melitaea protomedia)
    • ヒョウモンモドキ(Melitaea scotosia)
    • オオウラギンヒョウモン(Fabriciana nerippe)
    • ヒメヒカゲ本州中部亜種(Coenonympha oedippus annulifer)
    • タカネヒカゲ八ヶ岳亜種(Oeneis norna sugitanii)
    • ヒメチャマダラセセリ(Pyrgus malvae malvae)

絶滅危惧ⅠB類(EN) 106種
IA類ほどではないが近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種

  1. トンボ目
    • オオセスジイトトンボ(Cercion plagiosum)
    • ヒヌマイトトンボ(Mortonagrion hirosei)
    • オオモノサシトンボ(Copera tokyoensis)
    • コバネアオイトトンボ(Lestes japonicus)
    • ハナダカトンボ(Rhinocypha ogasawarensis)
    • トビイロヤンマ(Anaciaeschna jaspidea)
    • ハネナガチョウトンボ(Rhyothemis severini)
    • エゾアカネ(Sympetrum flaveolum flaveolum)
    • マダラナニワトンボ(Sympetrum maculatum)
    • オオキトンボ(Sympetrum uniforme)
  2. チョウ目
    • ウスイロオナガシジミ九州亜種(Antigius butleri kurinodakensis)
    • ヒメシロチョウ(Leptidea amurensis)
    • ツマグロキチョウ(Eurema laeta betheseba)
    • ヤマキチョウ(Gonepteryx rhamni maxima)
    • タイワンツバメシジミ本土亜種(Everes lacturnus kawaii)
    • ゴマシジミ中国・九州亜種(Maculinea teleius daisensis)
    • クロシジミ(Niphanda fusca)
    • ミヤマシジミ(Plebejus argyrognomon praeterinsularis)
    • アサマシジミ北海道亜種(Plebejus subsolanus iburiensis)
    • アサマシジミ中部低地帯亜種(Plebejus subsolanus yaginus)
    • オオルリシジミ九州亜種(Shijimiaeoides divinus asonis)
    • シルビアシジミ(Zizina emelina)
    • コヒョウモンモドキ(Melitaea ambigua niphona)
    • ヒメヒカゲ本州西部亜種(Coenonympha oedippus arothius)
    • クロヒカゲモドキ(Lethe marginalis)
    • チャマダラセセリ(Pyrgus maculatus maculatus)
    • ホシチャバネセセリ(Aeromachus inachus inachus)
    • アカセセリ(Hesperia florinda florinda)

絶滅危惧Ⅱ類(VU) 187種
絶滅の危険が増大している種

  1. トンボ目
    • オガサワライトトンボ(Boninagrion ezoin)
    • カラフトイトトンボ(Coenagrion hylas)
    • アオナガイトトンボ(Pseudagrion microcephalum)
    • オオサカサナエ(Stylurus annulatus)
    • ナゴヤサナエ(Stylurus nagoyanus)
    • メガネサナエ(Stylurus oculatus)
    • オキナワミナミヤンマ(Chlorogomphus okinawensis)
    • ミナミトンボ(Hemicordulia mindana nipponica)
    • サキシマヤマトンボ(Macromidia ishidai)
    • ハネビロエゾトンボ(Somatochlora clavata)
    • シマアカネ(Boninthemis insularis)
    • アサトカラスヤンマ(Chlorogomphus brunneus keramensis)
    • ナニワトンボ(Sympetrum gracile)
  2. チョウ目
    • ギフチョウ(Luehdorfia japonica)
    • ミヤマシロチョウ(Aporia hippia japonica)
    • チョウセンアカシジミ(Coreana raphaelis yamamotoi)
    • キタアカシジミ北日本亜種(Japonica onoi onoi)
    • ゴマシジミ八方尾根・白山亜種(Maculinea teleius hosonoi)
    • ルーミスシジミ(Panchala ganesa loomisi)
    • ツシマウラボシシジミ(Pithecops fulgens tsushimanus)
    • アサマシジミ中部高地帯亜種(Plebejus subsolanus yarigadakeanus)
    • ハマヤマトシジミ(Zizeeria karsandra)
    • ウラギンスジヒョウモン(Argyronome laodice japonica)
    • ヒョウモンチョウ本州中部亜種(Brenthis daphne rabdia)
    • オオイチモンジ(Limenitis populi jezoensis)
    • ウラナミジャノメ本土亜種(Ypthima multistriata niphonica)
    • タカネキマダラセセリ南アルプス亜種(Carterocephalus palaemon akaishianus)
    • アサヒナキマダラセセリ(Ochlodes asahinai)
    • オガサワラセセリ(Parnara ogasawarensis)

準絶滅危惧(NT) 353種
現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種

  1. トンボ目
    • ヒメイトトンボ(Agriocnemis pygmaea)
    • ベニイトトンボ(Ceriagrion nipponicum)
    • キバライトトンボ(Ischnura aurora)
    • モートンイトトンボ(Mortonagrion selenion)
    • グンバイトンボ(Platycnemis foliacea sasakii)
    • アオハダトンボ(Calopteryx japonica)
    • アマミサナエ(Asiagomphus amamiensis amamiensis)
    • オキナワサナエ(Asiagomphus amamiensis okinawanus)
    • キイロサナエ(Asiagomphus pryeri)
    • ヤエヤマサナエ(Asiagomphus yayeyamensis)
    • タベサナエ(Trigomphus citimus)
    • フタスジサナエ(Trigomphus interruptus)
    • オグマサナエ(Trigomphus ogumai)
    • イリオモテミナミヤンマ(Chlorogomphus iriomotensis)
    • イイジマルリボシヤンマ(Aeschna subarctica subarctica)
    • マダラヤンマ(Aeschna mixta soneharai)
    • ネアカヨシヤンマ(Aeschnophlebia anisoptera)
    • アオヤンマ(Aeschnophlebia longistigma)
    • イシガキヤンマ(Planaeschna ishigakiana ishigakiana)
    • アマミヤンマ(Planaeschna ishigakiana nagaminei)
    • オキナワサラサヤンマ(Sarasaeschna kunigamiensis)
    • キイロヤマトンボ(Macromia daimoji)
    • オキナワコヤマトンボ(Macromia kubokaiya)
    • ヒナヤマトンボ(Macromia urania)
    • ベニヒメトンボ(Diplacodes bipunctatus)
    • エゾカオジロトンボ(Leucorrhinia intermedia ijimai)
    • タイワンシオヤトンボ(Orthetrum internum)
  2. チョウ目
    • ヒメギフチョウ本州亜種(Luehdorfia puziloi inexpecta)
    • ヒメギフチョウ北海道亜種(Luehdorfia puziloi yessoensis)
    • ウスバキチョウ(Parnassius eversmanni daisetsuzanus)
    • ミヤマモンキチョウ浅間山系亜種(Colias palaeno aias)
    • ミヤマモンキチョウ北アルプス亜種(Colias palaeno sugitanii)
    • クモマツマキチョウ八ヶ岳・南アルプス亜種(Anthocharis cardamines hayashii)
    • クモマツマキチョウ北アルプス・戸隠亜種(Anthocharis cardamines isshikii)
    • イワカワシジミ(Artipe eryx okinawana)
    • ベニモンカラスシジミ四国亜種(Fixsenia iyonis iyonis)
    • ベニモンカラスシジミ中国亜種(Fixsenia iyonis kibiensis)
    • ベニモンカラスシジミ中部亜種(Fixsenia iyonis surugaensis)
    • カバイロシジミ(Glaucopsyche lycormas)
    • オオゴマシジミ(Maculinea arionides takamukui)
    • ゴマシジミ北海道・東北亜種(Maculinea teleius ogumae)
    • リュウキュウウラボシシジミ(Pithecops corvus ryukyuensis)
    • ヒメシジミ本州・九州亜種(Plebejus argus micrargus)
    • キマダラルリツバメ(Spindasis takanonis)
    • クロツバメシジミ九州沿岸・朝鮮半島亜種(Tongeia fischeri caudalis)
    • クロツバメシジミ東日本亜種(Tongeia fischeri japonica)
    • クロツバメシジミ西日本亜種(Tongeia fischeri shojii)
    • カラフトルリシジミ(Vacciniina optilete daisetsuzana)
    • コノハチョウ(Kallima inachus eucerca)
    • ヒョウモンチョウ東北以北亜種(Brenthis daphne iwatensis)
    • アサヒヒョウモン(Clossiana freija asahidakeana)
    • カラフトヒョウモン(Clossiana iphigenia)
    • フタオチョウ(Polyura eudamippus weismanni)
    • アカボシゴマダラ奄美亜種(Hestina assimilis shirakii)
    • オオムラサキ(Sasakia charonda charonda)
    • シロオビヒメヒカゲ札幌周辺亜種(Coenonympha hero neoperseis)
    • クモマベニヒカゲ北海道亜種(Erebia ligea rishirizana)
    • クモマベニヒカゲ本州亜種(Erebia ligea takanonis)
    • ベニヒカゲ本州亜種(Erebia neriene niphonica)
    • キマダラモドキ(Kirinia fentoni)
    • シロオビヒカゲ(Lethe europa pavida)
    • ダイセツタカネヒカゲ(Oeneis melissa daisetsuzana)
    • タカネヒカゲ北アルプス亜種(Oeneis norna asamana)
    • マサキウラナミジャノメ(Ypthima masakii)
    • リュウキュウウラナミジャノメ(Ypthima riukiuana)
    • ヤエヤマウラナミジャノメ(Ypthima yayeyamana)
    • タカネキマダラセセリ北アルプス亜種(Carterocephalus palaemon satakei)
    • ギンイチモンジセセリ(Leptalina unicolor)
    • ヒメイチモンジセセリ(Parnara bada)
    • スジグロチャバネセセリ四国亜種(Thymelicus leoninus hamadakohi)
    • スジグロチャバネセセリ北海道・本州・九州亜種(Thymelicus leoninus leoninus)

※スライドショーはPCのみでご覧頂けます。
写真は、800×533 Pixelsで表示できますので、画面の右下にあるフルスクリーンモードをクリックして、大画面でご覧ください。
スビード設定(画面の右下のマーク、右から2番目で変更可能)は、「10」が最適だと思います。画像が表示されない場合は、しばらく時間をおいてから再度ご覧ください。

参考:環境省 レッドリスト(2015)【昆虫類】 http://www.env.go.jp/press/files/jp/28061.pdf

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.

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水生昆虫大集合

2009-02-01 07:52:36 | その他昆虫と話題
 先月下旬に誠文堂新光社から「水生昆虫大集合」という子供向けの本が発売された。ゲンゴロウ、タガメなどの水生昆虫や、幼虫時代に水生のものや水面で暮らすアメンボなどをわかりやすい解説で紹介している。ホタルについても少しだけ触れられており、ゲンジボタルの幼虫の写真は、私が提供したものである。水辺、特に池などが減少している昨今、水生昆虫もかなり減ってきている。私自身、池で泳ぐゲンゴロウは見たことがないし、タガメは30年以上前に鳥取県で見ただけである。(最近では、両種ともペットショップで売られているが・・・)彼らについて学び、環境を保全していかなければ、ホタル以上に絶滅の危険性が高い。子供向けではあるが、たいへん良い本である。

水生昆虫大集合 水辺に生きる昆虫たち
子供の科学★サイエンスブックス

著者/訳者名 築地琢郎/著
出版社名 誠文堂新光社

目次

第1章 水生昆虫の暮らす世界(水生昆虫とは 水生昆虫の種類 水辺の環境)
第2章 水生昆虫たちの姿(タガメ コオイムシ オオコオイムシ ほか)
第3章 水生昆虫の採集・飼育(基本的な採集方法 飼育方法 飼育の仕方)


クマゼミ 東京都国立市でも鳴く

2007-09-16 13:51:57 | その他昆虫と話題
 午前9時、家の直ぐ近くの松の木でクマゼミが鳴いているのを聞いた。JR中央線国立駅からおよそ400mの場所である。国立で聞くのは初めてである。勤め先の渋谷区では、5~6年くらい前から神宮前6丁目で鳴いているのを聞いているが、国立までその範囲が広がってきたのであろうか。最近では、杉並区で光ファイバーに卵を産み付け、断線するなどの被害がでている。

 そもそもクマゼミは西日本に生息するセミであるが、最近では千葉県や茨城県でも生息が確認されている。原因は、成虫が自分で飛んで生息地域を広げているのではなく、公園などの植栽と一緒に幼虫や卵が持ち込まれるという人為的なものが大きいようだ。ただ、クマゼミが定着し、繁殖し始めた背景には、都内の気温上昇が大きく関与しているようだ。国内の樹木の移動は昔から行われていたので、かなり以前から都内にもクマゼミの幼虫が持ち込まれていたはずだが、東京の冬の低温を乗り切れなかった。近年、クマゼミが都内で繁殖するようになったのは、ヒートアイランド現象や地球温暖化の影響で、幼虫や卵が冬を越せるようになったためだろうと考えられる。また、大都市を中心に、クマゼミが増殖しているのは、乾燥化や気温上昇、公園整備などで地面が固くなり、他種のセミの幼虫が地中に潜り込めなくなったのが原因だとの結果を、大阪市立大の沼田英治教授(動物生理学)らがまとめている。
 きれいに整備された公園や運動場などでクマゼミが多いのに対し、アブラゼミは、うっそうとした林や落ち葉が多い公園に目立つことから、固さを3段階に変えた地面を作り、卵からふ化したばかりの幼虫が、1時間以内に地面に潜り込む成功率を比較した。地面の固さが「普通」ではクマゼミが約8割なのに対し、ニイニイゼミやツクツクボウシが2-3割、アブラゼミは1割強。「固い」では、クマゼミの1割が成功したのに、ほかのセミは1匹も成功しなかったという。

 それにしても、国立で鳴いていたクマゼミは、成虫が飛んできたのか?羽化したものなのかは分からないが、このままいけば、東京都内もクマゼミが大増殖していくことだろう。

クマゼミに限らず、北上している昆虫は多い。ツマグロヒョウモン、ナガサキアゲハ、モンキアゲハ・・・。モンキアゲハは、30年頃前に千葉県の南房総で見られたが、今では私の実家のある千葉県鎌ヶ谷市でも普通に見られる。


ぐんま昆虫の森

2005-11-16 14:47:45 | その他昆虫と話題
先日、「日本ホタルの会」の主催で「ぐんま昆虫の森」見学会が開催された。30名ほどの参加で、親子ずれも目立った。観光バスで園に到着すると矢島稔園長が出迎えてくれた。関係者専用の通用口から入り、通常では見ることの出来ない標本室をはじめ、さまざまな施設を矢島園長の案内で見学させていただいた。安藤忠雄氏の建築もさることながら、広大な敷地は里山そのものであり、世界に希に見る昆虫園である。群馬県議会やマスコミに批判されながらも、信念を貫いて10年という歳月をかけて完成した。現在でも新聞等でたたかれているそうだが、矢島園長の夢と情熱は、すばらしいと思う。今度は、夏の季節に訪れたいと思う。別れ際に私だけ矢島園長のサイン入り図書(新刊)をいただき、感激した1日であった。
見学会の様子は、「日本ホタルの会」のホームページに載っている。

ヘラクレスオオカブト死す

2005-07-08 19:17:31 | その他昆虫と話題
ヘラクレスオオカブトのオスが急死してしまった。休眠あけから1年くらいは生きるらしいが、僅かな命だった。原因は分からない。ガラス蓋付きの桐の標本箱に入れた。メスは相変わらず元気であるが、繁殖の機会を失ってしまった。飼育は2度目で、しかも立派な成虫にすることができた。もう飼うことはないだろう。

クロアゲハの孵化

2005-05-22 21:52:23 | その他昆虫と話題
ベランダに樹高約1mほどのミカンの鉢植えがある。もう、かれこれ5,6年まえに購入したものだが、ミカンがなるのを楽しむためではなく、アゲハチョウのために買った物だ。毎年、必ずベランダのこの小さなミカンの木に産卵してくれる。今年も勿論産卵してくれた。すでに2cmほどに育った幼虫たちが今日も葉っぱを食べている。いつもアゲハチョウだけなのが、今年はクロアゲハがやってきて、5個ほど産卵していった。たまたま通りすがりだったのかもしれないが、結構嬉しいものである。5個とも孵化して2mmほどの幼虫が這い回っている。鳥に食べられないように、捕虫網の網の部分だけはずして枝ごと覆ってやった。クロアゲハの1齢幼虫は、アゲハチョウのそれと少し形態が異なっており、頭部に1対の突起がある。一ヶ月で蛹になるだろう。無事に育って欲しいものである。

ヘラクレスオオカブトムシ

2005-05-08 11:35:22 | その他昆虫と話題
ヘラクレスオオカブトのオスが羽化して約3週間がたった。今日はこれまでの特大ケースから、小さなプラスチックケースにお引っ越し。蛹室でひっくり返っているオスを取り出し、マットを敷いた小さなケースに入れると、1~2分でこれまで黒色だった上翅が特有の山吹色に変色。まさしくヘラクレス・ヘラクレス(原名亜種)。胸角は、若干曲がり気味だが、ほとんど真っ直ぐに伸びている。基部は太い。体長を測定すると133mmであった。まずまずの大きさ。これから、もう一ヶ月は休眠だろう。お休みなさい。ところでメスの方は元気いっぱいで、最近では一緒に入れてあるクヌギの小さな丸太を頭部でガリガリと削っている。ゼリーは2日で1個食べきるというペースである。

ヘラクレスオオカブト

2005-04-21 18:23:12 | その他昆虫と話題
久しぶりにオスのヘラクレスオオカブトの蛹室を覗いたところ、羽化していた。まだ上翅が赤色をしているので羽化後1~2日くらいであろう。正確に計測できないが、約13cmで羽化不全もなく完全な個体である。胸角は黒くまっすぐに伸び、頭角にはいくつもの突起がある。まさしく原種のヘラクレス・ヘラクレスである。これから約1~2ヶ月休眠時間である。ゆっく寝かせてあげよう。ところで、メスの方はゼリーを食べては寝て食べては寝ての毎日である。最初の大食漢はなくなった。去年、いや一昨年かもしれないが家にあったカブトムシゼリーを与えていたが、先日、三鷹市の奈良オオクワセンターからバナナゼリーというものを購入したので与えてみたが、まだ食べていない。子供も大喜びだが、子供よりも自分が一番喜んでいる。デジカメがないので、画像を載せられないのが残念である。

コオロギ相撲

2005-03-13 11:21:42 | その他昆虫と話題
昨日、「日本ホタルの会」主催の第8回談話会が行われた。ホタルだけではなく様々な生き物について学ぶことも大切として今回はコオロギを取り上げ、また小さな子供も参加できる内容であった。ちいさなゲージに入れられたフタホシコオロギが参加者全員に1匹ずつ配られ、まずはコオロギの戦闘意欲を高めるために細い筆のようなものでコオロギの頭をかるくなでてやる。そして、土俵となるケージに1匹ずついれた後、間の仕切を取り除くと2匹が取っ組み合いをするのである。勝った方はチリチリと鳴き、負けた方はいそいそと退散する。私の息子も参加したが、いつまでも楽しかったと言っていた。詳細は「日本ホタルの会」ホームページをご覧いただきたい。
http://www.nihon-hotaru.com/

ヘラクレスオオカブトムシ

2005-03-06 11:38:02 | その他昆虫と話題
昨年の7月に、息子にせがまれてヘラクレスオオカブトの幼虫を3匹購入し、飼育しているのだが、本日、オスの幼虫が前蛹から蛹化した。だいだい色の蛹が土繭の中で横たわっている。胸角の曲がりがほとんどない大型である。実は、1匹は死んでしまい、残りの1匹は既にメスとして羽化しており、羽化後の休眠中である。2ヶ月くらいは休眠するらしい。飼育の下調べで初めて知ったのだが、ヘラクレスオオカブトにはいくつかの亜種がいる。オーソドックスなものはヘラクレス・リッキーだが、胸角が幾分細く、湾曲している。我が家のものはヘラクレス・ヘラクレス(グアドループ産F1)という原種で、胸角が太く、真っ直ぐに伸びるものである。感動ものである。私が子供の頃は、日本のカブトムシもそうであったが、ヘラクレスといえば、夢のまた夢。あこがれであった。それを今は目の前にしている。息子以上に私が喜んでいるのである。羽化するのは、およそ一ヶ月後であろう。こうご期待。