幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

 気分はどう? 今夜も?

2008-09-08 01:46:27 | Weblog

 

 薄暗い部屋の隅を見ると
 
 なんだか無限に遠いような気がする
 
 じっと眼をこらしても見えない
 
 見えるような気がするのに
 
 どうしてかわからない
 
 どうしてこんなに魅かれるのかわからない
 
 小さな光が見えるのだ、否、見えるような気がするのだ
 
 それが小さければ小さいほど
 
 なぜか いとおしく感じる
  
  
 
 原初の記憶がはぐくまれる小さな体、脳
 
 小さな目が見る世界は
 
 部屋の隅ほどにも隔たっていない
 
 それがどこかも知らずに
 
 空想は旅に出る
 
 
 
 きみには分かるだろ?
 
 小さな光が輝く空を
 
 孤独な者だけが見つめるわけを
 
 
 
 だから昨日見た夢を思い出せなくても
 
 また明日を迎えられる
 
  
 
 記憶はレコード盤に刻まれた一本の螺旋
 
 くるくる回転しながら
 
 どんどん中心に近付き
 
 終わりがくるまで叫び続けるシンガー
 
 
 
 手を叩いてステップ踏めば
 
 ラララン ラン ララ
 
 ショーは終わらない
 
 幕は下りない
 
 朝は来ない
 
 夢は醒めない
 
 
 
 気分はどう?
 
 今夜も?
 
 また昨日と同じように
 
 ハッピー?
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 

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