春の青い空に聞こえてくるなつかしい音
ぼくはじっと耳を澄ませて聴いていた
それはぼくの深い深い中から聞こえてくる音と混ざり合って
高揚した未来へ向けた郷愁のように
この身体がぼくにとって未知であるくらいに
何処へ向かって行けばいいのか
わからないまま汽車に飛び乗るように
やってみたんだ
思いだせるかどうか
忘れてしまった神秘
もともと全てが新鮮で不思議だった
まるで神がぼくを相手になぞなぞ遊びをしているみたいに
とっても言いようのないほど
その前では言葉なんて出ないほど
いろいろななぞを出して来るんだ
もちろんぼくには答えることなんてできない
それをおもしろがっているのかどうかわからないけど
ときには悪いことも、でも、悪いことばかりじゃなくて
自分の中にその答えがあるような問いを
わざときいているような
でも、ぼくにはわからない
ますますわからなくなる
ますますわからなくなって
気付くんだ
春のような風が吹いてきたことを
地球は太陽の周りを回っている
ぼくっていう存在だって
この宇宙の神秘の中に存在している
なぜこの宇宙が存在しているのか
答えられそうにもないなぞなぞを
わざとぼくに問うているように
ぼくは、無力になったり
でも、その自分っていったい何なんだろう
春の風のように
どこかに吹いて行けるのだろうか