幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

アナンド・ホシタロウの意味

2020-06-09 16:38:00 | Weblog

 

私が17才の春に、インドのバグワン(OSHO)の弟子になったときに、バグワンから言われたことを翻訳してみました。


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アナンド・ホシタロウ


アナンドは至福、ホシタロウは星を意味する。至福の星。


人は至福を探し求めている。

そして、人間だけではなく、すべての存在は至福を求めている。

木でさえもその探求に向かっている。


至福はすべての存在のゴールだ。

それは遠くにある星だ。

あらゆる存在を呼んでいる。

皆にもっと近く、更にもっと近くに来るように、そしてその中に溶けてしまうようにと誘っている。


人は闇の中に生きている。

しかし、彼の心臓は、彼方にある至福の星を焦がれて、鼓動し続けている。

それを達成することは、人間にとって、生まれながらの権利だ。

そして、それを達成することは難しいことではない。

ただ、もう少しだけ賢くならなければならない。

もう少しだけ警戒し、気づき、もう少しだけ理解しなければならない。

そのことは、我々の生まれながらに持っている性質でもある。

それをもう少しだけ鋭くするのだ。


瞑想とは、理解の質を鋭くすることだ。

あなたがもっと静かになるほど、あなたはもっと賢くなる。

だから、あなたがここにいる間は、できるだけ静かにしていなさい。

じっとしていなさい。なにもしゃべらず、静かにしていなさい。

そうすると、その静寂の中から、新しい理解があなたのものとして浮かび上がってくるだろう。

そして、その理解が、あなたの全ての存在を変容させる。

それはあなたを、みじめな世界から至福の世界へと連れ去っていくだろう。


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そして私はいとも簡単に至福を体験しました。至福とは文字通り、それ以上、たったの1mmも一滴も存在し得ない最高の幸福です。

そこから私の逆向きの人生が始まりました。この社会に、みじめさに溶けこんで行く50年を経過して、また最近、原点回帰しつつあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



カラスのカラコ、親元に帰る

2020-06-03 21:54:00 | Weblog

2020639時。

巣から落ちたカラスの子供カラコを預かって一週間が経ちました。一緒に寝ていた二階の寝室の窓を開けると、カラコはベランダの手摺りに飛んで行き、その上にとまりました。それから、目を離した隙に、どこかへ飛んでいなくなりました。迎えに来た両親は近くにいて励ますように鳴いています。

カラコは裏のアパートの建物のどこかにいます。そちらから鳴き声が聞こえてきます。

いちいち細かく書くなと思われるかもしれませんが、思ったことを書きます。


カラコは今日初めて外の世界に遭遇しました。まずは遠くを見る視力に目覚める必要があります。今必死で周囲を見廻して、新しい世界を創造しているところです。自分の中に新しい世界が創造されると、その中を自由に飛び廻ることができます。今は無限に広がる外界とのエンカウンターの真っ最中です。

ときどき弱気になって親を呼びますが、また外界を自分の目で見廻して驚愕します。

その驚愕の世界を自分の翼で自由に羽ばたけることをまだ知りません。まだ気づいていません。行動と認識がバラバラになっていて、まだ結びついていません。一度決心して飛び立つと、その瞬間に筋肉が自然に翼を羽ばたかせます。でもその決心がつかないので、周囲を見廻しています。だんだんと自分の視力が受動的なものから能動的なものに変わっていきます。遠くの、行きたいと意志した一点を見つめるだけで、自動的に翼を力強く羽ばたかせることができるようになります。

今、カラコは、新しい自分自身との遭遇の真っ最中です。新しい自分に遭遇したら、古い受動的な弱々しい自分はどこかに消えて無くなってしまいます。