平坦なまな板のようなシーソーの道
歩いたことあるよ 僕は
歩いたことある? きみは?
そのとき欲しいものあった?
ぼくはあった
きみ
きみだった
だからあんなことしたし
あんなこともしたし
あんなこともしようとした
全部、きみにした
きみを相手にしたことだ
したことすべて書いておこうかな
でもやめておくよ
明日は、と言っても、もう今日は金曜日だから
あなたはあなた
ぼくはぼく
でも、だれもしらない僕の秘密を知っているあなた
あなたの秘密だって知っている僕
まだ井戸水をくみ上げている家があるんだって
骨が折れるだろうね
僕の骨は折れているけどね
きみは綺麗な井戸水が飲めるよ
夢のような所
僕が連れて行ってあげる
そんなことしかできないから
僕には、つまらないことしかできないんだよ
明日は雨が降ったらだけど
蝙蝠傘差して歩いていくと
川の近くに大きなマンホールが空いていて
中から水が噴き出しているんだって
そこに両足を突っ込むと
吸い込まれていくんだよ
もちろん、異次元ってやつさ
すごい加速度で落っこちて行くから
死ぬんだと思うと思うよ
そう
実際に死ぬんだけどね
でも大丈夫
別の物語に必ずつかまるから
そうきみは決めて来たんだよ
あのピラミッドの王の棺の中でね
人生なんて短い物語だと思えば
明日の心配なんてしなくて済むよ
実際には、なにも選択なんてしちゃいないんだよ
大きな川に流されているだけさ
ときどき空中に浮遊したりするけどね
きみはどう?
牢屋に入ったことある?
ぼくはないけど、脱出したことはあるよ
空中を浮遊して
昨日も、海の端っこまで行った
そうしたら、携帯が通じないんだ
へんな表示がでてきて
現代のテクノロジーなんてそんなもんさ
いくら頭よくたって、企業なんて金儲けが目的だから
そこまで考えて作ってる奴なんて誰もいないんだよ
海に浮かんで、太平洋を漂ったら
どんな気持ちがするか想像もできない連中さ
生きていることを鈍感に忘れている
無限大なのに
ありえるんだよ
ちょっとぼくがやってみるからね
あなたにだけは見せてあげるよ
なんか描いてみるよ
文字とか線とか、色とか、
ペイントしたり、してね
僕の中にある情熱を感じてくれるかな?
骨が折れる程、強くだきしめたって
わからないだろ
ぼくの胸の中にあるものがどんな炎で燃えているか
熱くて、火傷しそうなんだけど
わからないだろ
だから
夢のようなところ
抱き締めたって
すり抜けてしまう
だから
さんさーら
夢のようなところ