幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

 見えない扉

2010-04-26 01:09:51 | Weblog

 
 
 ぼく、は
 
 いつだって、こうなんだ
 
 見えない壁
 
 いくら叩いたって
 
 開かない扉
 
 
 ジェットコースター
 
 
 きみを幸せにしたいのに
 
 ぼくにはそうできる金がない
 
 これって詩じゃない
 
 これって現実
 
 
 月、火、水、木、金
 
 
 飴玉でもしゃぶれば甘くて、いいかも
 
 辛さも忘れるかも
 
 
 天国
 
 
 きっとそこには永遠のジャングルがあって
 
 エベレストの100倍高い山があって
 
 空中に浮かんでいる
 
 あなたと二人
 
 
 この世の生活は想い出
 
 あなたと語る想い出話
 
 
 神様ってどこにいるの?
 
 
 祈ってるだけじゃダメだよ
 
 
 だってそんなのわかってる
 
 
 もうとっくにわかってる
 
 
 誰も聞いてやくれない
 
 
 祈りなんて
 
 
 誰も聞いてやくれない、独り言
 
 
 
 モーターサイクル
 
 
 
 両親がいて
 
 独立なんてできやしない
 
 
 自由なセックスなんてできやしない
 
 
 身体を売ったら、売女
 
 
 ダンサーなんて嘘っぱちさ
 
 
 
 夜寝る所があれば
 
 そこに帰ればいい
 
 そこが温かければ
 
 あなたは幸せ
 
 単純なこと
 
 
 同じこと
 
 二度としてはならない
 
 昨日と同じこと
 
 
 正しいことばかりしてるなんて
 
 ありえないから
 
 
 だって
 
 
 いったいだれがこの世のルールを作ったの?
 
 
 決まったルールなんて死んで、腐ってる
 
 そうだろ?
 
 そんなのに従うことなんてない
 
 そうだろ?
 
 
 生の方が主体だ
 
 
 そうだろ?
 
 
 海水を飲み込んだみたいに
 
 鼻が痛いよ
 
 この世に真理がないなら
 
 流す涙も枯れてしまう
 
 冷たく凍ってしまう
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 たとえ雨が降っていたとしても

2010-04-23 20:24:47 | Weblog

 
  
 
 かっこいい言葉がまるで詩のように出てくればいいのに
 
 そうしたら僕は詩人になれる
 
 そして詩を歌ってるときは気持ちがいいにちがいなく
 
 きっと石ころを蹴って天にも昇るほど有頂天
 
 死も苦しみも憎しみも忘れているだろう
 
  
 
 たとえば
 
 雲と空
 
 もくもくと湧きあがる雲は黙示録
 
 ラピス色の空は啓示の祭壇
 
 
 
 たとえば
 
 ”もし”と言った途端
 
 夢から覚めた冷凍保存宇宙飛行士
 
 時間旅行のタイムカプセルが軌道を外れ
 
 ”今ここ”に戻ってこれなくなる
 
 
 
 だから
 
 今すぐに、裸になって、
 
 肉体と肉体を絡め合わせよ!
 
 新しい太陽が透明な海の端から昇る前に
 
 アクアマリーンの結晶に閉じ込められて
 
 
 
 もしルビーが流れる血のように川に漂うなら
 
 薄まって透明になって
 
 海に注ぐとしたら
 
 生命は今のようには
 
 青くなかったろう
 
 
 
 だから
 
 あなたは宇宙から来るのだ
 
 僕が空を夜、見上げるのはそのためだ
 
 たとえ雨が降っていたとしても
 
 
 
 たとえ雨が降っていたとしても
 
 
  
 
 
 

 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 幸せ?

2010-04-03 00:50:43 | Weblog

 
 
 あれがいいと言ったら
 
 それがだめになって
 
 それがいいと言ったら
 
 あれがよくなって
 
 それってなんでなんだろうって考えても
 
 わからない
 
 わからない
 
 
 運命だったり
 
 因果応報だったり
 
 神の恩寵だったり
 
 悪魔の悪戯だったり
 
 
 そんなのに翻弄されているようにも
 
 人間の生って
 
 喜怒哀楽
 
 幸不幸
 
 いろいろあって
 
 
 できれば幸せがいいに決まってる
 
 それなのにそれを掴むには、なぜ努力がいるの?
 
 もしかしたら、他人を蹴落とす努力?
 
 そして自分だけ多く貯め込む努力?
 
 そんなのいらない
 
 
 できれば幸せがいいに決まってる
 
 それなのに神様はプレゼントしてくれない
 
 生まれながら幸せを与えてくれない
 
 それってなぜ?
 
 本人を試してるわけ?
 
 なにが価値あることか探させてるわけ?