幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

太陽と雨

2017-10-25 00:20:01 | Weblog

太陽と雨

海原に立つ波

心臓の鼓動のように

打ち続けるバスドラム

シンバルが響き渡る

海上に吹きつける雨

砂漠に降り注ぐ太陽のように

煌々として

容赦なく

看守のように情けもなく

死人のように後悔することもなく

ただ

打ち続けるスネアドラムの連打のように

降り続き

やがて、海は溢れ

号泣する涙

地球が静止するまで

心臓ははり裂け

降り注ぐ太陽は

雨粒ひとつひとつを照らしだす

ダイヤモンドの血しぶきのように