心は命の鏡である
磨いて汚れを取らないと
美、醜はわからなくなる
山下 清孟
「 山下 清孟 」 ( きよはる ) 先生、
洛南高校のブラスバンドを
日本一にされた先生です。
その息子さんは、
「 ツトム・ヤマシタ 」 という方で
打楽器奏者として有名な方です。
お友達に 「 ミックジャガー 」 とか
いらっしゃるようで、世界的にも有名な方です。
山下清孟先生、授業の合間を縫っては
東寺の御影堂に参禅しておられました。
そして、お昼には東寺のうどんを
よく一緒に頂きました。
平成三年十月六日、ご逝去
ちょうど来月は二十三回忌にあたります。
満中陰のとき頂いた扇子です。
「 清貧、愛、座禅こそわが人生の通奏低音 」
ただひたすら自分の人生を磨いてこられたように感じます。
「 座ってみると幻の如きものが、
とめどもなく現れる。
これはどうしたことなんだろう ?
ほとんど無限に近い、
取りとめも無いもの。
百鬼夜行とはこのことか ?
追い払っても追い払っても
行き着くところが無い 」
と、おっしゃておられます。
私たちも同じことで、
「 聞法 」 という、教えを聞くということを
常にしていかないと、
本当のことがわからなくなってしまいます。
人間悪い癖で、
「 本当のことがわからないと
本当でないことを
本当にしてしまう 」
という、ことがあります。
洛南高校にブラスバンド部を作ったとき、
楽器を持ったことのない生徒ばかりだったそうです。
その生徒にマンツーマンで時間の経つのも忘れて
教えられました。
「 これがやね !
吹けるようになるのや ! 」
と、そのとき話される笑顔がとても印象的でした。
肩書きとか一切気にされず、
ただ、子どもたちがどう分かってくれるか、
教えていけば必ず出来るようになる、
という信念が先生を突き動かし、
そのことだけに情熱をかたむけてこられました。
そして、
最後の言葉は、
「 これでじゅうぶんや。
もうええやろ、
行くで 」
と、ツトムさんに向かって放たれた
一言でした。
常日頃から、
『 決心次第で必ずちゃんと死ねる。
きちんと旅立つことは可能だ 』
と、繰り返し話しておられました。
ふと先生のことを思い出したのは
不思議にも先生の二十三回忌を
目前に控えてのことでした。
今改めて、先生の姿を思い浮かべ
その言葉を考え直しておりました。
( わたしも、崇正に
「 もう、行くで ! 」
といって逝けたらと思っていますが ? )
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