本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

今週の言葉 9/16~9/22 「心は命の鏡である 磨いて … 」

2013-09-15 20:44:17 | 今週の言葉

心は命の鏡である

 

磨いて汚れを取らないと

 

美、醜はわからなくなる

 

          山下 清孟

 

 

「 山下 清孟 」 ( きよはる  先生、

洛南高校のブラスバンドを

日本一にされた先生です。

 その息子さんは、

「 ツトム・ヤマシタ 」 という方で

打楽器奏者として有名な方です。

 お友達に 「 ミックジャガー 」 とか

いらっしゃるようで、世界的にも有名な方です。

 

 山下清孟先生、授業の合間を縫っては

東寺の御影堂に参禅しておられました。

そして、お昼には東寺のうどんを

よく一緒に頂きました。

 平成三年十月六日、ご逝去

ちょうど来月は二十三回忌にあたります。

 

     

 

満中陰のとき頂いた扇子です。

 

 「 清貧、愛、座禅こそわが人生の通奏低音 」

ただひたすら自分の人生を磨いてこられたように感じます。

 「 座ってみると幻の如きものが、

   とめどもなく現れる。

   これはどうしたことなんだろう ?

   ほとんど無限に近い、

   取りとめも無いもの。

   百鬼夜行とはこのことか ?

   追い払っても追い払っても

   行き着くところが無い 」

と、おっしゃておられます。

 

 私たちも同じことで、

「 聞法 」 という、教えを聞くということを

常にしていかないと、

本当のことがわからなくなってしまいます。

人間悪い癖で、

 「 本当のことがわからないと

    本当でないことを

   本当にしてしまう 」

という、ことがあります。

 

 洛南高校にブラスバンド部を作ったとき、

楽器を持ったことのない生徒ばかりだったそうです。

その生徒にマンツーマンで時間の経つのも忘れて

教えられました。

 「 これがやね !

   吹けるようになるのや ! 」

と、そのとき話される笑顔がとても印象的でした。 

 肩書きとか一切気にされず、

ただ、子どもたちがどう分かってくれるか、

教えていけば必ず出来るようになる、

という信念が先生を突き動かし、

そのことだけに情熱をかたむけてこられました。

 

 そして、

最後の言葉は、

 「 これでじゅうぶんや。

   もうええやろ、

   行くで 」

と、ツトムさんに向かって放たれた

一言でした。

 常日頃から、

 『 決心次第で必ずちゃんと死ねる。

   きちんと旅立つことは可能だ 』

と、繰り返し話しておられました。

 

 ふと先生のことを思い出したのは

不思議にも先生の二十三回忌を

目前に控えてのことでした。

 

 今改めて、先生の姿を思い浮かべ

その言葉を考え直しておりました。

 

 ( わたしも、崇正に

   「 もう、行くで ! 」

  といって逝けたらと思っていますが ? )

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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