美味しくいただいて
気持ちよく出ていただく
これこそ健康の証拠でしょう。
テレビのコマーシャルで見かける
「朝からスッキリ」
とかいううたい文句
何がスッキリなのか?
そこはあえて言わないのが
コマーシャル
気持ちよく出たということを
それとはなしに伝えています。
やはり、毎日気持ちよく出る
というのは、何よりも
いいものです。
しかし、
出たものは臭いとか
汚物とかいって毛嫌いする
けど出ないと大変なことです。
京都に「錦小路」という
道があります
ちょっと前までは
いろいろな食材が揃う店が
並んでいました
それで来る方といえば
お店の料理人の方とかが
多かったのですが
今では観光客で埋め尽くされ
見せの形も様変わりしています。
もともとは「具足小路」だった
それがなまって「くそ小路」
それはあまりに汚いので
その下にある「綾小路」と合わせて
綾錦(あやにしき)ということで
錦小路になった
ということです。
では昔のトイレ事情は?
先日の京都新聞で
「みやこ今昔」という記事、
平安京では、堀から水を引き込み
いったん汚物を貯めて、
また側溝へ戻すという
そのころはトイレットペーパーは
ないので、籌木(ちゅうぎ)という
竹のへらで拭いていたようです。
しかし、
こういう設備は貴族だけのもの
一般の市民は道端で用を足した
ということです
ですからあながち
「くそ小路」というのはどの道でも
そうだったのでしょう。
これが中世になると
糞尿を肥料として利用するため
水に流すのでなく
貯めるという汲み取り式に
変わっていったのです。
この事情は
私の子供のころまで残っていて
近くのお百姓さんが
とれた野菜と引き換えに
肥を買っていってくれたのです。
東福寺には、
日本最大級という大きなトイレが
あります
トイレというより一つの大きな建物
となっています
この糞が東福寺を支える
大きな財源になっていたといいます。
宣教師のルイス・フロイスは
「われわれは糞尿を取り去る人に
金を払う。日本ではそれを買い
米とお金を支払う」という驚きを
文献に書き残しています。
京都を南北に流れる高瀬川
森鴎外の小説でも有名ですが
この川も大事な物資を運ぶ
重要な交通路だったのです
午前中は川下から食料を運び
午後からは川下に向かって
糞尿を運んだということです。
お百姓さんにとっても
好都合ということです。
ハイヒールの起こりも
中世のヨーロッパでは
糞尿は窓から捨てるし
道端で用を足すということで
靴の下に高くなるものを
はめないと歩けない
そういうところからハイヒールが
生まれたようです。
現在はトイレ事情もすっかり変わり
特にシャワートイレになり
それこそ清潔そのもの
外国から来られた方はこのトイレに
びっくりされるようですが
最後は持って帰りたいと
そういう声も聞くようです。
しかし、
あまりシャワーで洗い過ぎると
潜在的にいる大事な菌まで
流してしまうのでいけない
という先生もいらっしゃるようです
このシャワートイレ
ほとんどの家庭にあるようですが
このトイレの電気使用量を
合計すると、
確か? 原発が2基ほど必要とか
いうことを聞きました。
いろいろの面から言っても
たかが糞ですが
されど糞です。
大きな問題も孕んでいるようです。