本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

コキアの中の世界

2018-10-15 21:05:56 | 住職の活動日記

コキア、ほうき草とも言います。

 

 

季節も移り

緑色の小さな丸い形から

色も紅葉してまた美しい色合いを

見せています。

ほうき草ともいうように

むかしはこれを束ねた箒がありました

庭掃きでとても使いやすいものです。

 

よく見ると

 

 

カマキリ君が陣取っています

口のあたりをよく見ると

まるで映画に出てくるプレデター

のような口元です。

たぶんここにやって来る小さな虫を

食べているのでしょう

両方の鎌の腕のようなを拝むように

合わせて狙っています。

 

 

近くにはテントウムシもいます

 

 

そして虫に食べられて

茶色に変わったのか

それとも時期が来て枯れたのか

最後はこういう形になって

一年で終わるようです。

 

 

 

また、アリさんも忙しそうに

動き回っています

 

 

これも虫なのか

テントウムシの斑模様がない

ものなのか?

 

 

そしてここにも虫が

最後のご飯を頂いて次のいのちの

準備に入るのかもしれません。

 

傍から見れば

こんな小さな世界にも

大きな命のハタラキがあるのです。

 

因縁集といいます

いろいろな縁が集まって

いのちを起し

そこでいのちの営みがおこなわれ

また次のいのちを宿し

生み出していく

一切の存在はすべて因縁によって

生じ因縁によって滅する。

 

生老病死

どんな生き物でも

その過程を通るのですが

そこに苦を感じるのは

人間だけでしょう。

「苦」には嫌悪するという意味と

空虚とういう二つの意味を

合わせ持っています。

ただ苦しいというだけでなく

そこに空虚なるものを感じる

そこに

人間の苦の深さがあるようです。

 

コキアという草も一年草

やがて枯れて終わってしまします

ここにいる虫たちも

そのコキアを同じように

いのちを終えるのでしょう。

 

縁によって生じ

縁によって滅するということを

つくづく思い知らされます。

 

 

 

 

コメント
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