outdoor life by mizota

ヨットでのクルージング日本の名山に登るキャンピングカー旅ダイビング野鳥撮影ジギング等溝田正行がした事する事を報告します

辛坊氏ヨット遭難を考える・・・と悲しいニュース

2013年06月26日 17時45分07秒 | 退職生活
今日も明日登る予定の、和賀岳登山口(真木林道)に移動です。

電波が届かないと思うので、時間は早いですがアップしておきます

昨日から予告していた、ヨット遭難事故についてです。

旅の途中であり、山登りが優先だから、情報の収集が少なくまた遅れましたが、今回のビデオ公開でかなりの推測ができます

先ず事故直後に「波高4メートル、右舷側から浸水」と言う情報だけでしたから「何かにぶつかったので無ければ」と言う前置きで、大量の海水がデッキを越えて来て、入った事を想像しました

これは僕がホロホロ二世(Y-30C)で、単独沖縄往復航海をした帰り道、台湾坊主に遭遇し、波高9メートルの中で大きな波に被さられ、そのヨットの構造が悪かった事もあって、被さった瞬間にかなり大量の海水がキャビンに侵入、その上にコクピットに溜まった水が配水管が小さくなかなか抜けず、一気に重くなったヨットは何度も波を被り(一回目の波の後蓋はした)しかしコクピットの水は抜けず・・・

で非常に怖い思いをしました。 そんな事で一番最初にそんな事を想像したわけです

今のホロホロ3世(ジャヌー サンオデッセイ44)でも、太平洋上で5メートル程度の波で一メートル以上の厚さで波を被った事が二回あります。(一回は日本からハワイの間、もう一回はガラパゴスからタヒチの間)

でも構造が全く違うので、コクピットの水はあっという間に抜けるし、キャビンに入った量は50リットル程度と微々たるものでした

僕のヨットはフランスのジャヌーと言う会社が造ったヨットですが、特別長距離航海用として造られたヨットではありません。

しかしジャヌーやベネトウのヨットと言うのは、チャーターヨット(レンタルヨット)に多く使われています。

多分造られるヨットの半数以上がそうだと思います。

チャーターヨットの本場は、地中海とカリブ海なんですが、ヨットシーズンが地中海は夏で、カリブ海は冬ですから、チャーターヨットは全て毎年二度大西洋を渡るのは当たり前になっています。(これ程大洋を渡った実績があるヨットは2社以外に無い。僕が世界一周に選んだ理由でもあります)

実際に10月に地中海からカリブ海へ、4月にはカリブ海から地中海へと大移動しています。

大西洋は太平洋から比べると、随分小さく大体20日前後で渡る事が出来るんですが、それを毎年2度している実績と、経験がヨット造りに生かされてると実際に地球を一周半して感じました

話がそれましたが、次に得た情報は「右舷側が3度持ち上がるように、何かに当たった」と言う事でした。

そこでも「右舷」と言うのが頭に残り、ハル(船殻)が破れるようなダメージを与えられるのはコンテナだろうと想像しました

でも、あの放送されたビデオを見ると・・・

波は2~3メートル程度の様に見えます。 風は想像した通り右から受けて走っています。 艇速は6ノット前後でしょう。

極めて順調な航海です

そして右手前方に見えるのは、マッコウクジラに間違いないと思います

僕も昔、中野氏と二人で種子島に向かう途中の室戸沖で、早朝に10頭ほどの、マッコウクジラが集まってるのに出会いました

少し離れていたので、急いでセールを降ろしエンジンで近くまで寄って行きましたが、集まってる時は何故かなかなか逃げませんでした。

少し進路がずれていたら衝突したでしょう。

マッコウクジラは水面でプカプカ浮いて、暖かい海水温の所で「日向ぼっこ」してるんでしょう

僕にはそう見えました。

そしてその時「衝突してたら」と考えてみました。

ヨットに乗り上げられて、驚いたクジラにヨットを跳ね飛ばされたと言う話は聞きますから、小さいヨット程被害はあるでしょうが、ホロホロ三世程のサイズになると、跳ね飛ばす事は出来ませんから、力が加わった場所によって、様々な結果になるでしょう。

でも今回の映像を見る限り、跳ね飛ばされた状況は無く「クジラに衝突」したと言うのが一番近いと思います

そして当たった時に、振動がありますが、あの程度の振動で正常なヨットのハル(船殻)が壊れて浸水するとは思えません

極めて出来が悪いヨットや事故艇なら解りませんが・・・・

少なくても僕のホロホロ三世では、キールも含めて絶対に無いと言えます。(ホロホロはミドルキールです)

今回事故に遭ったヨットは「フルキール」と言われる船型で、ヨットのバラストキール(船底にあるおもり、流れ止めの役割もある)が船殻と一体になってるものです

一般的には頑丈だと言われていますが、船の竜骨にバラスト(おもり)が止められていない、おもりをグラスファイバーだけで持たせてるヨットもあるから、そんな場合は、海底の障害物に当たった場合、逆に非常に脆く危険な艇も数多くあります。

ただこのヨットがどうなのかは解りませんが、あの程度の衝撃でクジラに当たってキール部も含めた船殻が割れたり、破れたりしたとは、考えにくいです。

ではどこから?と考えると、可能性として、あの程度の衝撃である事も踏まえると、キールの最後部にある舵の軸受けが損傷して、船内に通じている軸がその周辺を壊したと考えるのが妥当だと思います

普通、完成されたヨットの場合、その辺が壊れても、静かな海面なら浸水は無いように出来ています。

しかしこのビデオを見ると、明らかに積み荷が多過ぎて沈んでいます

そして外洋ですから、波もあり浸水したんでしょう。

しかし、浸水が始まって、浸水箇所の確認を普通はしてしまうと思うんですが・・・それをしなかったのが良かったのか悪かったのかも分かりませんし、すぐにとった行動として、舵は確認したか?すぐにセールを降ろしたのか?ライフラフトにはどのような状態で乗り移ったのか?

聞いてみたい事は一杯あるけれど、そのうちに徐々に解って来るでしょう。

いずれにしても、不運だったと思います。 そんな中で無事二人が脱出出来たことは立派だと思います

救助に税金を使って・・・なんて言う人も居るようですが、救助に行かなくても訓練で税金は使いますから、有意義に税金が使われたと喜ぶべきでしょう

以上僕の相変わらずの想像でした。

でも・・・僕のホロホロだったら、大丈夫だったと思う。 強運ですから

ここまで先ほどアップしたんですが・・・

その後天気を見ると状況が変わっていて、明日の登山は中止となりました

そんなんで、今は秋田県仙北市の公園で様子を見ることにしました。

折角気合いを入れてたのに…残念

それから残念で悔しくて・・・と言う出来事がありましたと言うか、何気なく電話した昨日、本人から聞きました。

それは極めて親しい、僕と歳が変わらない友達なんですが「肺がん」の宣告を受け、すでに各所に転移しているとの事です。

その上に抗がん剤が効かなったとか・・・

煙草も吸わないし、酒も呑まないし、毎日決まって運動し、どう見ても僕より遥かに健康的な生活をしてたのに・・・・

家族の誰も肺がんなんてしてないのに・・・・残念で悔しくて・・・

なんでそんな病気になってしまったんだろう。

明日にもホスピスが受けられる病院に移るとの悲しい話を聞いてしまいました

電話の最後に、「したい事は何も辛抱せず全部しときよ」と言った言葉は、僕にも重く聞こえました。

奇跡が起きることを祈るばかりです。

辛坊さんもですが、人間一瞬先は闇ですね。





コメント
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