

今日こそと思っていたから諦めきれず・・

声を掛けると同じ立場の「退職者」で神奈川から来ていたが「時間はあるから・・・雨に・・」と同様の悩みで空を見ていたのでした

その三橋氏と一時間ばかり話をしながら二人で迷っていました。 美由紀はこれで扇沢に来て(針ノ木に行く予定で二回)三度目の弁当を
作ったから今回行かなかったらもう扇沢は止め様と

携帯で最新の天気予報をみると・・午前中は曇り時々雨だけれど午後は晴れるとの予報になっていた

ところ全く合わない天気予報だけれど・・雨も小降りだし「行く」と決定

朝食をとって出発したのは迷っていたから七時半。これなら稜線に出た頃は雨も止み視界も良くなると期待していたけれど・・11時半に
出た稜線に立つ「種池山荘」に着いた我々は合羽を着て震えていました

食べようと準備していたら・・室内から「手招きが・・」

ストーブのある休憩所

と寒さ、濃い霧雨では一刻も早く・・「こんな筈ではなかったのに・・・」

入りました。
乾燥室に合羽や防止を吊るし割り当ててくれた部屋は10人部屋に我々二人だけ

も少なく少し早めに登ったので珍しく(初めて)美由紀の方が脚の具合が悪いと言い始めた

一泊となると日帰りとは違って荷物が多くなるから(夜間や早朝の山頂付近は冷えるので冬衣装が必要。おやつや予備食料も増える)
何時もよりゆっくり登らなければならなかったのに・・・

するんだけれど・・・稜線に出てからはしぐれのような天気で寒いし風は強いし(強いところでは20メートル程吹いていた)「休みたく
ても休めなかった」


この日の僕は何故か脚が元気で(今回の山旅も9座目となって脚力がついてきた?)談話室で三橋、黒木氏ほか団体で来ていた人達と山の話やヨットの話をして過ごした

前回の「鳳凰小屋」とは大違いの冷池山荘は清潔で談話室には山の本がどっさりあってストーブも焚かれているし喫煙室もある

「北アルプスの小屋」食事も洋風に彩りよく並べられ気持ちよかった。(鳳凰ではウン○のニオイが漂う中でカレーだった

食事が済んでも美由紀の脚は治らず外は相変わらず霧に包まれていた

状況だったので・・それほど期待もせず、でも確かに二日前の天気図では高気圧が移動してきていたはず・・・と眠りに就きました。
9月26日の朝は「朝と呼ぶに相応しいような朝」でした


朝食をお替りして食べたけれど美由紀の脚は「イマイチ」

重い荷物を預けて水とウインドブレーカー、おやつだけを入れたバックを僕が背負い、美由紀はカメラのみで山荘を出ました

コースタイムは2時間半、視界も天気も良いけれど霜柱が5センチも伸びています

一人で行って」と言うけれどせっかくここまできてこの天気に頂上に立たなかったら・・と思い「ゆっくり行こう、今日降りれそうでなかったら
また泊ろう」とゆっくりゆっくり写真を写しながら登りました


同じ小屋で泊った人達が引き返してくるのに挨拶しながらそれでも無事二人で頂上へ

周りの山々を眺めて時の過ぎるのを忘れて過ごしました。(北アルプスが端から端まで見え、遠くは富士山。ホームページの中部の山に
詳しい説明と写真アップしますので見てください)しかしいつまでも頂上に居られないのが山です。時計を見ると一時間が過ぎていました

今回の美由紀の脚は何故か「下りは全く平気」でしたが下りも出来るだけゆっくりと写真を写しながら小屋に引き返しました。美由紀は
少し自信がついたようで「とりあえず種池山荘目指して行こう」と決定。殆どの重い荷物は僕のバックに入れて前日来るときには全く姿も見えず登る余裕も無かった「爺が岳」目指してまた登りです

相変わらず天気は良く名峰を見ながら進む稜線は荷物は重いけれど「歓喜の道」でした


着いて先ほどまで居た鹿島槍を間近に見ながら五目寿司弁当を食べ、後は下りのみ。前方下には種池山荘の赤い屋根、それから岩小屋沢岳、
鳴沢岳、赤沢岳、スバリ岳、針ノ木岳、蓮華岳と扇沢を囲む稜線が延びています

短い秋の訪れを知らせるように前日には目立たなかった赤や黄色の葉が面積を広げていました

羽、シロタマの木には白い玉の実、ナナカマドは真っ赤な実をつけていました

種池山荘に着いたのは一時半。美由紀は景色の良さと

おやつを食べて二時まで休憩

「明るいうちに降りれたらいい」ので気分は楽です

四時半過ぎ、バスに戻ってすぐ熱いシャワーを浴びるとすっかり落ち着いて、夜中まで写した写真をパソコンに取り込んで今日一日に見た景色を反芻するように眺めてから眠りました

今日27日は雲が多くなって霞んでいますが「とりあえず晴れ」現在次に登る予定の「有明山」のどっしりした姿が間近に見える道の駅
「安曇野松川」でこのブログを書いています

写真は冷池山荘での夕食です




二人にはホームページの事を話したから見てくれているかな?? またどこかで会えて一緒に登れる日があるかも・・・と期待しています
