喜多院法興寺

住職のひとりごと

NHKの朝ドラ「おひさま」今朝は東京大空襲、今回の震災がダブる

2011-06-23 06:34:07 | Weblog
6月22日付 よみうり寸評 読売新聞
 {朝のNHK・連続テレビ小説「おひさま」には泣かされる。昭和19年、20年の戦争末期の銃後の暮らしに思わず涙腺が緩むのだ。
◆けさは、東京大空襲を信州・安曇野で心配する人々の話。ヒロイン・陽子先生の東京の祖母は無事だったが、担任の児童で、妹と二人で疎開しているけなげな杏子ちゃんは両親を失った。
◆陽子先生の夫と二人の兄は出征中。夫とは結婚式から翌朝まで一日暮らしただけだ。苦境の数々に涙するのだが、それは、悲しみと不条理が3・11以後のそれと重なるから余計そうなのかも知れない。
◆こちらも数々の記事に何度も涙した。震災発生からすでに百箇日、卒哭(そっこく)忌も過ぎたが、涙の話題の尽きることがない。
◆あの日、防潮堤の水門閉鎖や住民の避難誘導に活躍中、多くの消防団員が大津波にさらわれて死亡、行方不明になった。無論いずれも公務中のこと。
◆だが遺族に支払われる消防団員福祉共済の弔慰金が不足で規定の4割しか支給できない。涙とともに不条理も尽きない。政府の手厚い支援を望む。}

毎朝、連続テレビ小説「おひさま」に涙する。昭和20年の大空襲の時は3歳であったが、家が焼けて他家に疎開した記憶がよぎる。今回の東日本大震災は昭和20年の大空襲に匹敵する大惨事だ。復興には長い年月がかかる。今被災者は金がない。悪徳ヤミ金が暗躍していると聞く。国は被災者に対し義援金の早期支給や、二重債務に対し対策を講じて欲しい。

大震災発生の時、東京で多数の帰宅困難者が発生

2011-06-22 08:22:55 | Weblog
6月21日付 よみうり寸評 読売新聞
 {大震災発生の3・11、東京で多数の帰宅困難者が出た際、JR東日本の対応は極めて問題だった。
◆駅舎のシャッターを下ろして乗客を寒空に閉め出したり、早々と終日運転中止を決めたり、私鉄や地下鉄のがんばりと比べてもどうかと思える対応だった。
◆きのう、JR東日本の清野智社長が石原都知事に謝罪した。都知事のJR批判と抗議は「その通りだ」と思う。あの日は腹立たしく思いながらも三陸の大津波、福島原発の惨状を思い、自分の苦情は抑えていた人も少なくなかろう。
◆JRは線路内立ち入りなど構内の危険を避けたというが、非情な対応だった。対照的にあの日、都心で帰宅の足を失い、大和市まで徒歩で帰ろうとした友人S君の話を思う。
◆麹町から7時間歩き神奈川県に入った所で運転再開した田園都市線に乗れたのだが、途中、三軒茶屋付近で小さなイタリア料理店の夫婦が徒歩の帰宅者たちに紙コップのスープを無料で振る舞っていた。
◆公共の足・JRの冷たい対応とは対照的な温かい思いやりだった。}

 JR東日本の清野智社長が石原都知事に謝罪したらしいが、3・11大震災の様な緊急時にマニアル通りでないと、勤務評価が下がるのであろうか。多数の帰宅困難者がいる中での対応は最低である。乗客の事よりも、日頃から決められた規則が大切と教育されていたのであろう。今後はこの様な対応ははしないことを祈りたい。

梅雨時は食中毒の季節だ

2011-06-21 06:20:38 | Weblog
6月20日付 よみうり寸評
 {梅雨は 黴雨 ( ばいう ) 、食中毒の季節だ。厚生労働省は「 O ( オー ) 157やO111などによる食中毒に注意!」と政府広報で呼びかけている。
◆「生食用として提供された肉でも、子ども、お年寄り、抵抗力の弱い方は、生で肉を食べないようにしましょう」ということだ
◆が、その厚労省によると「全国の食肉処理施設では少なくとも2008年から2年間、生食用牛肉の出荷はなかった」というから、???。現実にはユッケなどがどこでも売られていた。で、この4月に、富山、福井、神奈川で病原性大腸菌O111による集団食中毒事件が起きた。
◆さらに二度びっくりは厚労省が先週、発表した全国調査の結果だ。生肉を提供している飲食店の半数を超えて、51・8%が国の衛生基準を守っていない。
◆食肉処理、食肉販売を加えた3業種全体で47・6%が違反。食中毒事件を受けての調査なのにこの結果。〈過ちて改むるに 憚 ( はばか ) るなかれ〉が感じられない。
◆業界の無責任、行政の甘さ。〈過ちて改めざる、これを過ちという〉と知るべし。}

 厚労省は2008年から2年間、生食用牛肉の出荷はなかったと言うが、見て見ぬふりをしていたようで、ユッケなどにの生肉は何処でも売られていた。4月に富山、福井、神奈川でO111による集団食中毒事件で死亡者が出た。慌てて飲食店や食肉処理や販売店を調査したが、国の衛生基準を半分以上の店が違反していた。みんなでやれば恐くないのか。「死にたくなければ生肉は食うな」焼き肉で我慢した方が良い。



佐渡さんの夢「ベルリン・フィルイトル」の指揮かなう

2011-06-20 06:27:13 | Weblog
6月18日付 よみうり寸評
 {指揮者の佐渡裕(ゆたか)さん(50)が駆け出しの頃だ。京都の実家に帰った時、近所の人から近況を尋ねられた。「新日っていうね…」と新日本フィルハーモニー交響楽団の話をしようとしたところ、「プロレスね」と納得されてしまった。
◆誤解されたのには理由がある。佐渡さんは身長1メートル87。体重も一時100キロを超えたという堂々たる体格の持ち主だ。
◆そんな佐渡さんは夢も大きかった。「ベルリン・フィルの指揮者になる」と小学校の卒業文集に書いた。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団といえば世界最高峰のオーケストラだ。
◆夢を語るなんて照れくさいと思いがちだが、佐渡さんは違った。高校吹奏楽部やママさんコーラスの指揮から始め、海外で実績を重ねながら、「言い続ければ実現する」と信じた。
◆先月、初めて夢の舞台に立った。全身に拍手を浴び、涙が止まらなくなった。
◆再度、楽団から客演依頼があれば、認められた証しとなる。「子供の頃よりも夢を持ってるかも」。何よりその気持ちにブラボーと叫びたい。}

 佐渡裕の体格は新日本フィルハーモニー交響楽団を新日本プロレスだと思われたのも、無理はない話か。小学校当時の夢が叶った。 バーンスタインや小澤征爾に師事し、地道な活動と毎年ヨーロッパの一流オーケストラへ多数客演を重ねた。先月ベルリン・フィルの定期演奏会にデビュー夢の実現をはたした。これからの活躍にエールを贈りたい。

 東日本大震災から18日で100日目、なおも行方不明者は7718人

2011-06-18 05:54:23 | Weblog
6月17日付 よみうり寸評 読売新聞

 {旧友K君の長男は陸上自衛隊に勤務している。東日本大震災に出動したが「あんな顔で帰ってきたのは初めて」と長男夫人が言ったという。
◆災害出動の経験は何度もあるというが、今回の作業の厳しさがうかがわれる。警察、自衛隊、海上保安庁は総勢約4400人で16日から宮城、福島県内で行方不明者の集中捜索を始めた。
◆16日現在で死者1万5441人に対し、行方不明者はなお7718人。膨大な数字には圧倒されるが、ここまで来ると捜索もおいそれとは進まない。初日に発見された遺体は石巻市で4人、南三陸町1人の計5人
◆それでも「一人でも多く自分の家族を捜す思いで」過酷な作業に励む。悪臭、瓦礫(がれき)、ヘドロの中、手作業の捜索。原発に近いところでは防護服を装着だ。
◆あす、3日間の捜索の最終日は震災発生から100日目。この間の激務に従事した警察官、自衛官、海上保安官らの皆さんに改めて深い敬意を表したい。
◆同時に、法事なら涙を終える百箇日の卒哭忌(そっこくき)になお行方不明の人の無念を思う。}

 東日本大震災から18日で100日目。これまで住宅地の捜索を阻んでいたのは大量のがれきだった。震災直後に道路を確保で、がれきを積み上げた場所が徐々に片づいた。また、所有者がわからずに手つかずになっていた民家もようやく本格的に捜索できるようになったという。行方不明者がなお4700人以上残る宮城県では、県警などが約1400人を動員し、沿岸の住宅地を集中的に捜索している。捜査に携わった、自衛隊、警察官の皆様本当にご苦労様です。これからも行方不明者の捜索は続きます。 過酷な作業だと思いますが、被災者家族のために、もう一がんばりをお願いします。