喜多院法興寺

住職のひとりごと

「みせかけの退陣表明」で、10ポイント以上回復

2011-06-07 06:52:35 | Weblog
6月6日付 よみうり寸評 読売新聞
 {〈誠〉は〈真事〉であり、〈真言〉でもある。それは「人間が生涯守るべき何よりも大切なこと」と司馬温公(中国・宋代の大学者、政治家)が説いている。
◆古典「中庸」には〈誠は天の道なり、これを誠にするは人の道なり〉とある。菅首相が鳩山前首相に「ペテン師」とののしられたことで、天の道を思った。
◆内閣不信任決議案の否決をめぐる菅首相の言動は〈策士策におぼれる〉の感が強い。不信任を退け「うまくいった」と思ったのも一時しのぎで、逆に墓穴を掘ったかたちだ。
◆否決後に早期退陣を否定、居座る姿勢をあらわにしたのが、余計に反感、反菅を強めた。首相擁護の岡田幹事長、枝野官房長官の発言も変わってきた。
◆もはや大勢は早期退陣が当然に傾き、岡田幹事長は菅退陣後の大連立を語り始めている。鳩山氏の感情的な「ペテン師」発言も言わせたままの様子だ。
◆「あなたにだけは言われたくない」とも返せない。こうまで追い込まれたのは〈身から出たさび〉ということか。天の道には背けない。}

 内閣不信任決議案の否決をめぐる菅直人首相が期限付きの退陣を表明したことで、首都圏で実施した世論調査によると10ポイント回復し、自民党を上回った。この期待度は菅直人首相の「みせかけの退陣表明」で、10ポイント以上回復した計算になる。菅首相の辞任表明に対しては「首相の決断を支持する」が約6割に達した。「支持しない」は36・4%だった。引き際が肝心なのに、居座りをしようとする姿は、見苦しい。