喜多院法興寺

住職のひとりごと

腸の難病、世界初の手術成功=移植以外の治療法に道

2010-07-16 06:31:51 | Weblog
時事通信
 {生まれつき小腸と大腸のほとんどの神経がない「全腸管型ヒルシュスプルング病」の患者に対し、石川県立中央病院いしかわ総合母子医療センターは15日、正常な腸管に切れ込みを入れて伸ばす手術により、世界で初めて治療に成功したと発表した。

 ヒルシュスプルング病の発症率は軽症も含め5000人に1人程度。最も重い全腸管型は国内で15例ほど確認されているが、小腸移植しか治療法がなかった。

 同病院の下竹孝志小児外科部長によると、患者は金沢市の男児(2)。生まれつき腸管全体の約6%にあたる20センチ分の小腸にしか神経がなく、食事が取れないため点滴で栄養補給していた。

 この手術は「STEP(連続横切開腸管形成術)」と呼ばれる方法。昨年10月、正常な小腸にジグザグに切れ込みを入れて約1メートルに伸ばし、小腸の先端に人工肛門(こうもん)を設置。小腸は健常者と同じ太さに成長し、長さも約1メートル30~40センチに伸びたという。男児は食事が取れるようになり、体重も増え始めた。}

 この病きは、生まれつき小腸と大腸のほとんどの神経がない「全腸管型ヒルシュスプルング病」の患者は移植しか救う道がなかった。今回、正常な小腸に切れ込みを入れて約1メートルに伸ばし、小腸の先端に人工肛門を設置することで、食事が取れるまでになった。移植の遅れた日本に取って、画期的な手術といえる。 

検査妨害の重大さ説いた元金融庁顧問 木村前会長逮捕

2010-07-15 06:44:22 | Weblog
7月15日付 編集手帳 読売新聞
2010年7月15日(木)01:17
 {太平の世ではなく戦国の世に生まれていたら、 槍 ( やり ) 一本で天下に名乗りを上げられたものを――そう嘆く侍に、浪人仲間が言う。違う、と。〈あれだけの乱世に 太閤 ( たいこう ) は彼一人しか出なかったではありませんか〉。山本周五郎の短編『大将首』である。
◆乱世でも英雄は量産されない。“英雄気取り”はたくさん生まれる。沈滞した日本経済に極端な規制緩和で活を入れた「平成の乱世」、小泉改革の頃を顧みれば、多くの人がうなずこう。
◆ITの 寵児 ( ちょうじ ) ともてはやされて粉飾決算で転んだあの人、「物言う株主」の風雲児と呼ばれてインサイダー取引で転んだこの人…名前が幾つか浮かぶ。新顔である。◆日本振興銀行の木村剛前会長(48)が金融庁の検査を妨害した疑いで逮捕された。日本銀行の出身で、小泉政権時代は竹中平蔵元金融相のブレーンを務めて銀行に経営健全化を厳しく迫るなど、「金融改革の旗手」を自任していた。自分が銀行を旗揚げするや、不健全な経営実態を隠す側に回る。びっくりの旗手であり、がっかりの改革である。
◆「乱世」の生みの親、小泉さんも、竹中さんも、よくよく人を見る目がない。}

 小泉政権時代に竹中平蔵元金融担当相のブレーンとして木村前会長は、日本銀行を退職し外資系コンサルタントの日本法人を立ち上げ、「各銀行には、貸出先として問題がある大企業が30社程度ずつある」と、金融検査の厳格化を主張。金融庁顧問として不良債権処理の旗を振った。そんな人間が、検査忌避容疑に問われたメールは、赤字脱却のために打ち出した新ビジネスに関するものだった。


血管再生によるがん治療法開発で抗がん剤の効果向上

2010-07-14 06:36:25 | Weblog
時事通信
 {がん細胞周辺の血管を再生することで、抗がん剤の効果を高める新たな治療法を、旭川医科大の水上裕輔講師らのグループが開発した。治療が難しいすい臓がんなどに効果が期待できるといい、マウスを使った実験の成果が13日付の米科学誌キャンサーリサーチ電子版に掲載される。

 研究では、がん細胞周辺にできる血管が不完全なことに注目。マウスの骨髄から血管の再生を促す細胞を取り出して再び体内に戻したところ、血管の機能が正常化し、抗がん剤が届きやすくなる効果が得られたという。

 近年のがん治療は、酸素を運ぶ血管の発達を抑え、増殖や転移を防ぐ方法が脚光を浴びているが、酸素が少ない環境にも順応するすい臓がんなどへの対処が課題となっていた。

 今回の治療法を施したマウスでは、薬が効きにくくなる低酸素の状態も改善され、抗がん剤を排除する遺伝子が50%以上低下したという。}
 
 がん細胞周辺の血管を骨髄から血管の再生を促す細胞を取り出して再び体内に戻したところ、血管の機能が正常化し、抗がん剤が届きやすくなる効果が得られたという。とくに膵臓がん治療に効果が期待できるとしている。

今回の参議院選で民主党は大敗、消費税問題が原因か

2010-07-12 06:34:00 | Weblog
7月12日付 編集手帳 読売新聞
 {芝居の敵役に梶原 景時 ( かげとき ) がいる。嫌われる虫ゲジゲジは「 下知 ( げじ ) 、下知」(命令、命令)と、彼が源氏の威光を背に威張り散らしたことに由来する、ともいう。
◆同じ源氏方に憎まれ役の景時がいたおかげで源義経がいっそう 颯爽 ( さっそう ) と映る。味方に引き立て役がいることの効用はかつて、小泉元首相が自民党内「抵抗勢力」を敵役にして人気を得たことでも分かる。
◆菅首相の引き立て役は小沢一郎氏だろう。政治資金疑惑で世の反発を買った氏と距離を置き、発足当初の菅政権は支持を集めた。“景時効果”である。
◆昨夜の開票結果を見れば、しかし、「颯爽」の賞味期限は短かったらしい。消費税発言のブレだけが原因ではあるまい。衆院の数の力を背に民主党は、国会での疑惑解明を望む世間の声を突っぱねた。このうえ参院でも数を握ることになれば政権が 傲 ( おご ) り、どんな無理難題の「下知、下知」が降ってくるか知れたものでない――有権者の不安が透けて見える。
◆小沢氏と距離を置いた末に選挙で苦戦した首相には、小沢グループからの風圧が強まろう。余談ながら義経は、引き立て役の景時に足を引っ張られて失脚している。}

 参議院選に入る前に菅首相は何を血迷ったか消費税10パーセント値上げに言及した。それでなくても、鳩山前総理の普天間問題や、小沢前幹事長のお金の問題で、民主党は国民の支持が急激に下がった。菅首相就任で支持が戻って参議院選に突入した。結果、民主党は44議席に激減、自民党は51議席に伸ばし、みんなの党は10議席を獲得する躍進を見せた。


宅配便の遅配は今後に影響しそう

2010-07-10 06:55:33 | Weblog
7月10日付 編集手帳 読売新聞
 {歌舞伎の初代中村吉右衛門は、何ごとにも神経の行き届いた人であったらしい。大切な手紙はポストに入れた後、相手宅に届く頃合いを見計らい、無事に着いたかどうかの確認に使いを出した、という挿話が残っている。
◆苦労性の播磨屋いまありせば、気をもみすぎて胃が痛くなったに違いない。日本郵政グループの宅配便「ゆうパック」で大幅な配達の遅れが起きて10日、混乱はようやく収まりつつある。
◆今月1日に日本通運のペリカン便と統合したのに伴い、慣れない情報処理端末で操作ミスが多発したのが原因という。
◆お中元の繁忙期に統合した判断は良かったか、遅配の発生から発表まで数日かかったのはなぜか、「顧客第一」の視点が欠けていなかったか…検証すべきことは多々あろう。お中元やお歳暮は、もらった相手のほころぶ顔を思い浮かべつつ品を選び、贈るものである。あとで弁償してもらっても、傷んだ食品に鼻をつまんだり、 眉 ( まゆ ) をひそめたりする顔を想像するのはつらい。
◆江戸川柳に〈千客万来みな来ると困る 也 ( なり ) 〉とある。能力を超えて千客万来を唱えても、不信感のほかには何も残らない。}

 宅配便の遅れは、使う側としては非常に問題であり、贈る側も貰う側も非常に不愉快である。今回のペリカン便と統合時期をお中元時期に持ってきたことは、現場の意見を無視したトップダウンで、行ったのではないか。普通の企業では考えられない。お客を中心に物事を決めるのが、当たり前だが。トップが官僚だとこうなる。競合他社は遅配に喜んでいる事であろう。