喜多院法興寺

住職のひとりごと

今回の参議院選で民主党は大敗、消費税問題が原因か

2010-07-12 06:34:00 | Weblog
7月12日付 編集手帳 読売新聞
 {芝居の敵役に梶原 景時 ( かげとき ) がいる。嫌われる虫ゲジゲジは「 下知 ( げじ ) 、下知」(命令、命令)と、彼が源氏の威光を背に威張り散らしたことに由来する、ともいう。
◆同じ源氏方に憎まれ役の景時がいたおかげで源義経がいっそう 颯爽 ( さっそう ) と映る。味方に引き立て役がいることの効用はかつて、小泉元首相が自民党内「抵抗勢力」を敵役にして人気を得たことでも分かる。
◆菅首相の引き立て役は小沢一郎氏だろう。政治資金疑惑で世の反発を買った氏と距離を置き、発足当初の菅政権は支持を集めた。“景時効果”である。
◆昨夜の開票結果を見れば、しかし、「颯爽」の賞味期限は短かったらしい。消費税発言のブレだけが原因ではあるまい。衆院の数の力を背に民主党は、国会での疑惑解明を望む世間の声を突っぱねた。このうえ参院でも数を握ることになれば政権が 傲 ( おご ) り、どんな無理難題の「下知、下知」が降ってくるか知れたものでない――有権者の不安が透けて見える。
◆小沢氏と距離を置いた末に選挙で苦戦した首相には、小沢グループからの風圧が強まろう。余談ながら義経は、引き立て役の景時に足を引っ張られて失脚している。}

 参議院選に入る前に菅首相は何を血迷ったか消費税10パーセント値上げに言及した。それでなくても、鳩山前総理の普天間問題や、小沢前幹事長のお金の問題で、民主党は国民の支持が急激に下がった。菅首相就任で支持が戻って参議院選に突入した。結果、民主党は44議席に激減、自民党は51議席に伸ばし、みんなの党は10議席を獲得する躍進を見せた。