うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

おおいぬ座....(C15)

2007年04月22日 18時33分49秒 | 新・星座物語
勝利の女神アテナは、犬を飼っていました。
ニューファンドランドという大型犬で、「アン」という名前でした。
賢くて、おとなしいアンを、アテナはとてもかわいがりました。
アテナは勝利の女神ですから、勝負が大好き。アンを連れていろいろな大会に出場し、優勝しました。
アンは、アテナが優勝すると、うれしそうに尻尾をふるのでした。
ある日、アテナは弓の大会に出場しました。もちろん、アンもいっしょです。
一番目の若者が的をめがけて矢を放ちました。が、大きくはずれ、矢は森の方へと飛んでゆきました。
的が小さくて、当てるのはむずかしいのです。
アテナは飛んでいった矢を、アンに探しに行かせることにしました。アンはとことこと森に入ってゆきました。
ところが、矢はよほど遠くに飛んでいったのか、アンはなかなか帰ってきません。
やがて、アテナの番です。
アテナは、自分の活躍をアンに見せてやりたかったのですが、順番なので、仕方なく弓に矢をつがえて、
的を狙い弦を引き絞りました。
そのとき、ワンと声がして、的の横からアンが現れました。
びっくりした拍子に、アテナは、矢を放ってしまいました。
しかも、その矢は、まっすぐアテナの方へと飛んでゆきます!
それを、天上から見ていた大神ゼウス、とっさにアンを空にあげてしまいました。
矢は、まさしくアンのいた後ろの木につきささりました。
アンは、もうアテナと遊ぶことはできません。
でも、空の上からキラキラとアテネを見ることができるのです。

二俣瀬小6年 林 慧子(はやしけいこ)
林さん姉妹の投稿。
一瞬の切り取りが上手い。ほとんど原文のまま。
おかあさんも投稿して頂いているので、それはまた。

おおいぬ座の姿がつかめますか....

みずへび座....(C14)

2007年04月22日 17時32分34秒 | 新・星座物語
あるところに、みずへび王国がありました。
みずへびたちは、手足がほしくてたまりませんでした。
ある日、一匹の勇敢なみすへびが大神ゼウスにお願いに行くことになりました。
けれど、ゼウスは、「わがままを言ってはならん」と相手にしてくれません。
みずへびは毎日、お願いに通い続けました。しかしゼウスの応えは変わりません。
とうとうみずへびたちは反乱を起こしました。
勇敢なみずへびを先頭に、ぞろぞろぬらぬらやつてくるみずへび反乱軍の大群を見て、大神ゼウスは、
ぞっとしてかんかんに怒りました。
そして、雷でみずへび反乱軍を焼き払って全滅させ、勇敢なみずへびを星座にしたのでした。
今でも、みずへびたちは手足を求めて、ゼウスにお願いに行っているのです。

二俣瀬小4年 林 玲子(はやしりょうこ)

4/22プラネタリウムに寄せられた物語。
みずへびのデモなんて、怖いだろうなぁ。ゼウスに同情するよ。
さまざまなシーンが彷彿と頭にうかんできて、ものすごく話が広がりそう。
おもしろいなぁ!
画像は、藤井旭さんの「宇宙大全」からスキャンしたもの。みずへび座は、南極点にからむ。