憩う、楽しむ 広島・湯来通信 

広島市中心部から1時間。新たな交流・体験エリアである湯来地区の最新情報。天然温泉と豊かな自然が皆様をお待ちしています。

湯来に伝わる民話「じんげんとろ」

2012年05月18日 07時02分53秒 | 民話
5/18(金)11℃     


 おはようございます。

 今朝は、お久しぶりの湯来に伝わる民話「じんげとろ」のお話です。

 むかし、矢田ケ原(今の和田、天上山林道に沿った右岸地域)に、じんで、という人が住んでいました。家の前を流れる水内川が大水のたび、瀬になったり、とろ(渕や、緩やかに流れるところ)になっていました。
 しかし、じんでの家の前は、いつもとろになっていたので、
 「じんでのとろ」
 と呼んでいました。それがいつの間にか、
 「じんげんとろ」
 と言われるようになりました。
 ある年、大水の後、じんでのとろに、何かピカピカ水のそこに光るものがあります。
 「金か銀が沈んでおり、それが水にピカピカ光るのだろう」
 と、人々は水の中に潜って捜しましたが何も見つかりません。そんなことがあり、みんな不思議がっていると、考え深い次郎兵衛という人が、
 「これは神業かも知れん」
 と諸口(もろくち:障子紙)で裃(かみしも)と、袴を作りそれぞれを着て静かにじんでのとろのピカピカ光っているところに入りました。水の中に沈み、やがてあがってきました。
 なんと、裃と袴に、金色に輝くものがくっついてあがりました。
 「これは、神様の乗り移りに相違ない」
 と、紙で作った裃と袴で御幣(ごへい)を作って、麦谷の八幡神社に祭りました。麦谷の八幡神社はその頃、五カ村の氏神でした。
 お祭の日、五カ村のうち八幡神社に遠い多田村や菅沢村の村人が来るのが遅いときが多かったので、お祭のお神酒は、その人達が来た時には無いことがたびたびありました。
 「飲んだが悪い」
 「遅いのが悪い」
 で、喧嘩になることがありました。
 こんなことがあるたびに、多田村と菅沢村の連中は、
 「地の利が悪い。わしらの村にご神体の御幣をいただこうではないか」
 と話がまとまりました。
 そこで、ある年のお祭りの日、御幣を奪った両村の人たちは、あらかじめ計画していたとおり、追って来る人達をよそに、リレー式で上水内に持ち帰ったということです。


 今回の民話、いかがでしたか?
 通常、一般的に、民話・物語だとストーリー性があって、○○したからこうなったとか、・・・・・だったとさ。みたいな終わり方になっているんですけど、このお話には「オチ」が無いんです。持ち帰ったからどうなのか、どうなったのか、麦谷八幡宮と上水内地域の人たちに確執は生まれなかったのか、地域で語られていた古老の語りをまとめたものなので、文献や史実の無い物語については、「今の場所はここなんだ」とか、「顛末はこうなった」とかがないのも仕方の無いことかもしれません。また、本当はこの後に続く何かがあったのかも・・・なんて考えるとチョッと奥深く感じてしまいます。
 何事にも、名残やオチあったら記憶に残っちゃいますよね。
 創作民話・・・・、文才があればなぁ。

 次回の湯来に伝わる民話は「鍋石の奇水」です。お楽しみに。


 今週も”あっという間のタメ五郎~”でしたね。タメ五郎を知らない?????
 クレージーキャッツの一員の「はな(?)肇」さんの古いギャグ。知らない???、本当に知らない?????、こりゃまた、失礼いたしました。(チャン、ちゃん)



 湯来の山々、緑がいっそう濃くなって、絵画趣味のある方は、ロハスな気分で、森林浴しながらのんびりとした時間を過ごしてみるのもいいと思います。


 私の土日フリーは来月16日以降。好きな釣りやドライブ、映画や廻らないお鮨を食べるなどして、早くのんびり、ボケーっとした時間を過ごしたいなぁ
 またまた、新しい情報を仕入れておこうと思いますので来週もお楽しみに


 書き込み、情報提供待ってまーす。


 でわ、楽しい週末をお過ごしください。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お花畑 | トップ | 皆既日食 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

民話」カテゴリの最新記事