三重県熊野市育生町赤倉
以前、熊野市にある雨滝を紹介したことがあるが、その記事で、この丹倉神社のことにも触れている。
訪れるのは二回目で、掲載するのは初めてになる。
二回目と言っても、前回は2008年だったから十年以上も前だ。
以前は「知る人ぞ知る」といった感じの神社であったが、最近は結構知られてきているようで、グーグルマップにクチコミも載っている。
神社前の道は狭く、かなり離れたところに駐車して歩いた記憶があるが、今は軽自動車二台分ほどの駐車スペースが設けられている。
そういった変化はあるものの、神社自体は変わらず、原始の信仰を思わせる佇まいのままだ。
車道横に立つ、白い鳥居をくぐって石段を下りる。
開けた場所に出ると、その先にある巨岩が目に入る。
社殿は無い。
が、これも神社の在り方の一つであるし、ここにはそれが相応しい。
熊野の海岸で見られるような白い石が置かれている。
南紀の神社ではよく目にする光景だ。
周りが単純な杉林なのが少し残念だが、遠い過去に想いを馳せられる場所である。
さて、ここまで来たからには雨滝にも寄っておこう。
ここも雨後のせいか、水量は普段の倍以上はありそうで、豪快な音を辺りに響かせていた。
ただ、もう夕暮れ時で薄暗くなっており、水飛沫が飛び散る様は撮れない。
足を濡らさずに対岸に渡るのは出来そうもないし、滝壺に近付くのは断念する。
と、ここでT君が足を滑らし尻餅をつく。
尻ポケットにスマホを入れていたようで、まるで弾丸でも受けたかのような放射状のヒビが背面に見事に入る。
買い替えて10日ほどだったらしく、大いに凹む。
彼はあまり写真を撮らない人だが、それでもいつも一、二枚は撮るのに撮ろうとしない。
スマホはヒビが入ったとはいえ、動作は正常だし、画面自体は割れていないから、「撮らへんの?」と聞くと、「写真を見るたびこのこと思い出しそうなんでいいっす」と言う。
何となく、連れて来た私は罪悪感を感じた。
撮影日時 190502 丹倉神社17時25分~17時40分 雨滝17時55分~18時5分
地図 丹倉神社 雨滝
最新の画像[もっと見る]
大岩だけの神社に人気が出るのは理解出来ます。
彫刻や見事な宮大工の仕事を見るのも良いですが、神社とは、日本の神様とは、本来こう言うお姿ですよ、と言うものを見られるからでしょう。
でも余り大勢に殺到して欲しくないなぁと思ったり。
グーグルマップに出てくれるのなら、行けるかな、と感謝もしたり(笑
写真だけでも拝みたくなるお姿です。
こう言う神様には、ご利益なんて期待しないで、ただ無心に平和を祈るだけです。
T君、お気の毒でしたね。
私も最近滝見に行っても滑って転倒するのが怖くて、なかなか近くへ足を向けられないのです。
高価なカメラを買ってしまったせいです。
コンデジだけの頃は、もっと近くへ行けたのに(苦笑
猿壺の滝で川を歩いて渡った時、リュックにカメラを入れると言うと、家人が、転倒すると濡れるから止めておけ、と。
カメラは彼が持って、私は転ばないように渡るだけで精一杯でした。岩は意外に滑るんですね。
こんばんは。
こういう原始的な信仰形態こそ、熊野らしさという気がします。
ただ、こういった場所、いかにもパワースポットとして持て囃されそうで、ちょっと心配ではあります。
ご利益はあるような話を二、三、ネットで見かけました。
世界平和を願う度量は無くて、私はいつでもどこでも健康第一! です(笑
T君は、幸いまだ補償期間だったので、三千円で新品に交換してもらえたようです。
私は沢歩きなどもしてきましたので、転んだ場合を想定して持ち運びますが、
一眼に関しては、ただ水没しないように死守するのみです(笑
おお、早速行かれましたか!
私も、日が経つほど撮り直したい思いが強くなっていまして、
出来るだけ年内にリベンジしようと思ってます。
あそこはボーっとするのは気持ちいいでしょうねぇ。
私は撮影に気を取られ過ぎて、慌ただしくなってしまうのが問題です。
そのお姉さん、たぶん私も会った人です。
観光客が増えると、あそこの苔は傷むでしょうから、観光協会としても難しいところでしょうね。
心の洗濯が出来るのは、kuzu_araragiさんの感性の賜物だと思います。
私は牡蠣は苦手な方なんですが、読んでいると食べたくなってきました(笑