神社のある風景

山里の神社を中心に、歴史や建築等からの観点ではなく、風景という視点で巡ります。

仲山神社

2008年09月07日 | 三重県

三重県津市美杉町下之川


津市といっても、かつての美杉村で山深いところだ。
八手俣川という何か曰くありげな名前の川が、蛇行して小さな平地を形成するところに下之川の集落がある。
700メートル級の山々に囲まれた場所であるが、集落の周辺はなだらかな斜面が多いせいか、思いのほか明るく伸びやかだ。
そんな伸びやかな南東向き斜面の高台、村を見守る好適地といえる場所に仲山神社がある。
集落の規模に比して立派な神社であり、また、伊賀や大和の影響を受けているのか、三重に多い神明造ではなく、流造に華美な彩色を施したものとなっている。本殿彫刻は津市指定文化財であり・・・・・・いや、ここの見所は、個性的な狛犬かも知れない。



水田を見渡せる山裾にある鳥居。
ここの狛犬は、まあ普通のタイプである。


木々に覆われた参道。そしてその両脇にある狛犬は・・・


なんとブサ───


───いや、なんとユーモラスでマンガチックな狛犬だろう。つい微笑まずにはいられない。


石段を上りきると、木々に囲まれた広い空間。
不安定な天気で、日が射したかと思うと───


雨が落ちてきたりする。


本殿は瑞垣に囲まれていて見えにくいので、隙間から撮らせていただく。左右の摂社と真ん中奥に本殿。
見ての通り、非常に鮮やかな彩色であるが、派手、というより華やかという表現を使いたい。賑わいと軽やかさをも感じさせる絶妙な色合いと配色だと思う。


明るい境内だが、周りには何本かの大木が聳えている。
鳥居は境内社のもの。


2万5千分1地形図 伊勢奥津
撮影日時 080813 13時~13時50分

駐車場 あり
地図