滋賀県湖南市正福寺
道路から、畑の向こうに大きな鎮守の杜が見えた。式内社の論社である川田神社の遠景である。
気になったけれど、車を停めるのに難儀しそうでもあったので、まずは最初から予定していた近くにある別の神社に向かった。
そこでは想像していたような風景には出会えなくて、次の予定地に行くべきか、それとも先ほど見た川田神社に寄ってみるか迷った。
ちょうど地元の人が神社の手入れに来られていたので、川田神社に車を停める場所があるかを訊くと、ちゃんと駐車場があるという。それならば、ということで、来た道を少し戻って、この川田神社を訪ねたのである。
いい加減というか、適当というか、随分と優柔不断に参拝しているようで恐縮なのだけど、私はとにかく、ちょっとでも邪魔になる場所に駐車すると気になって仕方なく、落ち着いて参拝出来ない性分なのである。
集落に沿った、やや狭い道に入り、駐車場に到着。
参道の途中に当たる場所に繋がっているので、鳥居前まで回りこむ。
「山里」ではなく「里」というべき立地条件で、田畑の広がる長閑な場所である。
左手が駐車場と集落、右手は檜を主体とした杜である。
程よい光に充ちており、里の神社としては奥行きもある。
本殿前は苔生している。
本殿内には、県指定文化財である木造神像五体が安置されているらしいが、本殿そのものが覆屋の中にあり、見ることは出来なかった。
鎮守の杜の外側は、このように広大な畑が広がっている。
そして鎮守の杜の様子。
大木と言えるほどのものは無いが、なかなかの奥行きと広がりである。
ふっ、と音が消え去るような錯覚に陥る。
檜皮葺に用いるため、檜の樹皮は殆ど剥がれているが、それが、艶かしいような妖しい美しさを醸し出している。
2万5千分1地形図 野洲
撮影日時 080828 9時~9時半
駐車場 あり
地図