ここ数日忙しい日々を送っている。そこで、今日は場つなぎ的に、仏和大辞典の話を。今日紹介するのは、次の辞典。
実は、私は小学館ロベールを一番使っているのだけれど、アマゾンのマーケットプレイスで比較的安価で出品されていたので、思い切ってこの辞典を購入。別に、『小学館ロベール』で十分なのだけれど(というか、不十分なことは多々あるが、そうした時は辞典にはもはや頼れないので、そう言う時は、朝倉の仏文法やRobertにgrevisseとか引いている:何のことはない、仏留学中に頼れる人がいなかった時期に身につけた「習慣」である)、この辞書、古本屋でもなかなか安価では売っておらず、思い切って購入したのだった。古本だったが(某K大学の大学印有りー笑)状態はかなり良かった。
おそらく、仏語学・仏文学・仏思想、あとは歴史を専門とする方には、とりわけその翻訳の際には、白水社の大辞典の方が役立つような気がしまする。小学館ロベールは、「現用主義」という方針の通り、古典などを読むにはあまり適していないかもしれない(実際、語の用法の説明も「現代的」なものが多いと思う)、その点では白水社の方が上のような気がする。
仏語で文章を書く際になったらどうなのか微妙だが。個人的には、白水社の辞典に載っている例文は、あまり多いと感じなかった(あくまで大辞典としては)、また、例文もまっとうなものが多すぎるような気がした。「まっとう」だから使いやすいのか、あるいは「真っ当すぎて」通り一遍とうなことしか言えなくなるのか、その辺は判断できないが。
とまあ、参考書・辞書コレクターにほとんどなりかけている私の感想である。
ただ、実際のところは、仏語で何かを表現する際には、仏和辞典やあるいは原書の仏語辞典でも間に合わないことは多々あり(実際は、そういうことばっかりだろうが)、本当であれば、母語とする人にあれこれ質問をしてみるのが、生きた言語を学ぶには、一番良いと思う。
留学中、友人が一人もいなかった時期(だと思うけど、ひょっとしたら友だちができてからかも)、「生きた言語」に触れる機会がなかなかない私は、勢いいろいろな参考書に頼ってしまう傾向があった。
なお、以下が小学館ロベール。情報量は満載で、困った時に引くと、何かしら手がかりが載っている。その意味では、仏語では必携の本。他方で、訳語に少し「クセ」があるかもしれない。
仏和大辞典伊吹 武彦白水社このアイテムの詳細を見る |
実は、私は小学館ロベールを一番使っているのだけれど、アマゾンのマーケットプレイスで比較的安価で出品されていたので、思い切ってこの辞典を購入。別に、『小学館ロベール』で十分なのだけれど(というか、不十分なことは多々あるが、そうした時は辞典にはもはや頼れないので、そう言う時は、朝倉の仏文法やRobertにgrevisseとか引いている:何のことはない、仏留学中に頼れる人がいなかった時期に身につけた「習慣」である)、この辞書、古本屋でもなかなか安価では売っておらず、思い切って購入したのだった。古本だったが(某K大学の大学印有りー笑)状態はかなり良かった。
おそらく、仏語学・仏文学・仏思想、あとは歴史を専門とする方には、とりわけその翻訳の際には、白水社の大辞典の方が役立つような気がしまする。小学館ロベールは、「現用主義」という方針の通り、古典などを読むにはあまり適していないかもしれない(実際、語の用法の説明も「現代的」なものが多いと思う)、その点では白水社の方が上のような気がする。
仏語で文章を書く際になったらどうなのか微妙だが。個人的には、白水社の辞典に載っている例文は、あまり多いと感じなかった(あくまで大辞典としては)、また、例文もまっとうなものが多すぎるような気がした。「まっとう」だから使いやすいのか、あるいは「真っ当すぎて」通り一遍とうなことしか言えなくなるのか、その辺は判断できないが。
とまあ、参考書・辞書コレクターにほとんどなりかけている私の感想である。
ただ、実際のところは、仏語で何かを表現する際には、仏和辞典やあるいは原書の仏語辞典でも間に合わないことは多々あり(実際は、そういうことばっかりだろうが)、本当であれば、母語とする人にあれこれ質問をしてみるのが、生きた言語を学ぶには、一番良いと思う。
留学中、友人が一人もいなかった時期(だと思うけど、ひょっとしたら友だちができてからかも)、「生きた言語」に触れる機会がなかなかない私は、勢いいろいろな参考書に頼ってしまう傾向があった。
なお、以下が小学館ロベール。情報量は満載で、困った時に引くと、何かしら手がかりが載っている。その意味では、仏語では必携の本。他方で、訳語に少し「クセ」があるかもしれない。
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でも私、何となくこの辞典が好きです。教授もこれをよく使っていましたよ。
~totale des pays socialistes社会主義諸国における全体的計画経済、などという用例も載っています。またeauなどを見ても、ロワイヤルでは~水というのを別項を設けてたくさん載せています。このeauに関しては完全に白水社の負けです。また他に単語を挙げれば、s'envoyer en l'airで「激しい性的快楽を味わう」という表現がロワイヤルには載っていますが、こういった卑語は大辞典では極力排除されているようです。かつて岩波の英和大辞典がもてはやされましたが、今や同辞典もアマゾンでは中古になっています。この白水社仏和大辞典がそのような運命になる日もそう遠くはないでしょう。
やっぱりこの辞典使うのもうよそうと思います。