<<金沢文庫 正面>>
奈良・東大寺の仁王像で知られる鎌倉初期の仏師・運慶の彫刻は確認されているもので、二十数体とされその内の七体が 只今神奈川県立金沢文庫で「運慶展」として、展示されています。
大変な人気だろうと予想して、雨模様の日を選んだのですが駐車待ちを一時間もしました。その割には順序良く拝観を続けることが出来て「大運慶」を私なりに心に刻むことが出来ました!
勿論寫眞を撮るなど出来ませんので、webで調べてみましたので、そちらから拝借したものを添付してみましょう。
【国宝 大日如来坐像 (奈良)円成寺 】
【重文 不動明王立像 (神奈川)浄楽寺 】
【重文 毘沙門天立像 (神奈川)浄楽寺】
【重文 帝釈天立像 (愛知)滝山寺 】
【重文 厨子入大日如来坐像 (栃木)光得寺 】
重文 大日如来坐像 (東京)真如苑 】
【重文 大威徳明王坐像 (神奈川) 光明院 】
七体の内三体が大日如来像ですが、これは一貫して密教尊像を造り続けた「仏師」としての運慶の姿を伝える意図が主催者側にあったと言われています。
運慶は奈良に本拠を置いた「奈良仏師」ですが、鎌倉幕府や東国武士と縁が深かったことが展示からも見てとれますし、運慶が加わった東大寺の復興にも「鎌倉幕府の後押し」が歴史的にも残されています。
台座や厨子入の仏像が、今回厨子や台座からお出になって別々に拝観出来るようになっていて、このような試みは初めてお目にかかりました。如来様を背後から見ることで頭髪の彫り方が皆んな同じことに気ずいて面白いと感じました。
最後尾の大威徳明王坐像は、ほんの数年前に金沢文庫の解明されていない彫刻群の中から
世間を「アッ」と驚かせた世紀の発掘でしたが、こうして肩を並べて素晴らしいですね。
金沢文庫から山を繰り抜いた所に称名寺があります。小雨の中を散策してみたくなりました。浄土式庭園の阿字ヶ池には美しい平橋と反り橋が架かっていますが、今日は鮮やかな朱色が違って見えます(?)。見方によればこの色もなかなか風情があるような・・・。