花水木の独り言

庭の大きなハナミズキの、白い蝶のような花びらや、真紅の葉に気持ちを託して・・徒然なるままにキーを打ちました。

大岳山へ

2007-04-26 | 登山
                       【奥多摩の霧雨煙る山桜かな】

予報が二転三転して決行になったものの、霧雨模様のスタートでした。
青梅線御嶽駅からバス10分→ケーブルカー8分と乗り物で時間と高低差稼ぎをしました。
奥多摩三山の『日本200名山』の名峰と言われ、何通りものコースがあって上りは腐葉土の道を、下りはロックガーデンを選んでいただきました。

霧が左手の谷底を隠し千尋の谷かも知れないと恐れながら、しかし右土手には可憐なスミレが咲き乱れています。暫く緩やかな上り道でしたが、これで終わるわけはなく岩場の急登が 鎖場が待ち受けていました。
登って登って、辺りが明るく感じられたところが頂上でした。

霧雨も微かになり、大小の岩が散在していましたが柔らかい土を探してお弁当の場所を確保、無風でしたが汗ばんだ背中が寒くなってセーターを羽織ッたほどでした。
標高1266.5mは辺りの木々も芽吹いたばかりで見通しはいいのですが、美しい富士山は今回も又不発に終わってしまいました。

ところが反対側の男性陣のところが、賑やかなので「何事」と近ずいてビックリ Mさんのパンを持つ手に小鳥がやってきて食べているではありませんか! 「待って 待って」と撮らせてもらいました。
なんと言う感激。下界から来た人達も鳥を驚かさず、鳥たちも人を信じて・・・正に優しくなれる山頂の楽園・・・思い出すと今も心が温かくなります。

【四十雀(シジュウカラ)】
     

下り開始 芥場峠分岐点。 ここから道を替えて急坂をドンドン下ります。
綾広の滝と言う ほど良い大きさの滝が現れ、清々しい水を集めて苔むした岩間を駆け抜ける様は、まるで名園の趣を醸し出していました。

【岩石園(ロックガーデン)】

 
【ロックガーデンを行く一行】


【若芽萌えて:中腹ともなれば】


この辺りから道の両脇に花々が増えてきて、雨も止んだ様なのでお花撮りを始めました。しかし土の跳ね返りで大分汚れていて残念な思いをしています。

【山サクラ】
     

【ヒトリシズカ】
     
     
【エイザン菫】
     
 
【タチツボ菫】
     

【ハシリドコロ】
     

【ホウチャクソウ:葉は別のもの】
     

【イカリソウ】
     

湯河原 幕山を歩く

2007-04-22 | 里山 森林行

幕山と梅林はまるで一つの単語のように括って語っていたにも拘らず、一度も縁がありませんでした。
今回 インストラクターの説明を受けながら、新緑の中を いっぱいのお話 いっぱいの花々 クライマーにも出会い 珍しい初めての植物にも手を触れることが出来て、幸せな一日を満喫することが出来ました。

幕山は典型的な溶岩ドームの山。 岩壁が幕を張っているように見えることから、その名前は来ています。
     
【幕山の稜線】
     

標高は626mですが、お椀を伏せたような急登で、道の両脇はお花畑の途切れる時はなく、シャッターを切り続けて遅れ気味に追いかけ通しの登山でもありました。

★まずは可憐なスミレからご紹介いたしましょう。

【タチツボ菫】
     
【ナガバノ菫サイシン】
     
【フモト菫】
     

★似た花と名前 茸を関連付けて

【キジムシロ:花びらの隙間ナシ、丸みを帯びた葉】
     
【ミツバツチグリ:花びら隙間アリ、三葉に鋸歯アリ】
     
【ツチグリ:茸】
     
【尖り網傘茸:モリーユ(フランス語)上等な食材として】
     

★毒を宿す植物

【大葉ウマノスズクサ:アサギマダラの食草(毒を蓄えて外敵から身を守る)】
     
【ウラシマソウ:仏炎苞から延びた付属体を浦島太郎が釣り糸を垂らしている姿に見立てたもの】
     
【シキミ:シキミ科 仏事用 】
     
【ミヤマシキミ:ミカン科】
     

★頂上で昼食後反対側の道を下りましたが、檜の鬱蒼とした林の中ほどに史跡【自鑑水(自害水・自鏡水)】がありました。一年中枯れる事無く清水を湛えた窪地。

『1180年石橋山の合戦に破れた源頼朝主従は、平家の追手から逃れこの池に辿りつき、喉を潤して水鏡で乱れた髪を結いなおすと、平家を破り天下を納める自らの姿が映り、自害を思いとどまり気を強く持ち直したという。頼朝再興の礎として伝えられている』の石碑がありました。
     
【箱根竹】
     
【クサボケ】
     
【タニキキョウ】
     
【生まれたての梅:梅林は今は地味ですがしっかりと沢山実っています】
     

★頂上から眼下に真鶴半島が見えますが、箱根火山の溶岩で出来た「ツルが羽を広げた形」に因んで地名は付けられました。
     
     
【真鶴町環境課の写真を拝借】
     
 

鎌倉 御成諏訪屋敷跡から

2007-04-20 | 鎌倉の四季
                      【鎌倉御成町 諏訪氏館跡一帯】

鎌倉を知る程にその広さを感じています。
今回は鎌倉駅西口から西方に向けてスタートしました。

【諏訪屋敷跡】
鎌倉市役所の地は、かって「諏訪地」と呼ばれ諏訪一族の屋敷跡と言われ、鎌倉幕府の重臣諏訪重盛や、射芸の名手諏訪盛澄が住んだと言われています。車道と歩道に挟まれて大木の並木が続いていますが、一帯には森や池 諏訪神社などがあったと「吾妻鏡」は伝えています。

源平合戦の際 諏訪氏は平家に味方し敗れて源氏の囚人となりますが、頼朝の命で流鏑馬の試練を乗り越えて、北条義時・泰時・時頼等に仕え幕府の有力な御家人になってゆきました。
そして信濃国 諏訪大社の祖となりました。

この通りにはトンネルが多く有りますが、当時は天然の要塞として~~ヶ谷(ゃっ)と呼ばれて有力者の別荘があり、寺や文庫・神社 神社跡が散在しています。

【諏訪神社】
【蓮華寺跡】
【松谷寺・佐助文庫跡】
【一向堂跡】
【北条政村屋敷跡】
【北条義政屋敷跡】
【円久寺】
【八雲神社】

【佐助トンネル】【長谷トンネル】
     
     

【大仏坂切通】
鎌倉の丘陵は角礫凝灰岩(かくれきぎょうかいがん)、一般に「鎌倉石」と呼ばれますが、柔らかな地質で出来ています。これは人為的に加工し易いので「切通の通路開削」や「やぐらの暮龕(ぼがん)造り」に適し、鎌倉の地を特徴化させる一因になっています。丘陵に囲まれた鎌倉の東に2口(朝比奈・名越切通)、西に5口(巨福呂坂・亀ヶ谷・化粧坂・極楽寺坂・大仏坂切通)を「鎌倉七口」といいます。

八雲神社前の標識を鋭角に左折すると、「火の見下」というバス停を左に路地を入ってゆくと「大仏坂切通」に通じています。当時は生活路 今では少し難解なハイキングコースとして。雨上がりの道は滑りやすくなっていました。
     
     


「レオナルド・ダ・ヴィンチー天才の実像」展

2007-04-14 | 美術館
昨年の秋頃より「イタリアの春2007」の中心催事として、目にしていましたが遂にその時がやってきました。
絵画は「受胎告知」のみと聞いていましたので・・・しかし開催が近かずくにつれて、その天才ぶり・万能ぶりが展示されている事を知るに至りましたが、この目で拝してその膨大さに圧倒され続けたのでした。

展示は平成館では足りず本館にまで及んでいました。このような事は始めての経験でした。

Ⅰ レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯
Ⅱ 【受胎告知】-思索の原点
Ⅲ レオナルドの書斎
Ⅳ 「かたち」のとらえ方
Ⅴ 万物の「運動」
Ⅵ 絵画への結実

レオナルドは生涯を通じて思考と探求の結果、あらゆる学術の中で絵画が最上位に有ると考えました。それゆえ、絵画は自然界のあらゆるかたちを完全に模倣できるだけでなく、実存しないかたちをも生み出すことも可能だとしたのでした。

レオナルド・ダ・ヴィンチの現存する絵画は世界に十数点とされていますが、二十代の始めに描かれた「受胎告知」は実質的なデビュー作になりますが、後に探求し続ける様々な主題の起点を見出すことの出来る作品なのです。

【受胎告知】
     


私が世界で一番好きな《絵》それが《レオナルド・ダ・ヴィンチの受胎告知》でした。聖母マリアの神々しい顔に魅了されていたのです。「ウフィツィ」に行って見たい!!
そして遂に1996年イタリア紀行は実現しました。
外国の美術館を見たのも初めてでした。なんと言う華麗さでしょう。
《受胎告知》のある部屋にはボッティチェリのプリマベーラがあったことは憶えているのですが、その外十数点の絵画の中で目的の絵の前を動けなかった事を思い出しました。
ところが見終わって、ミュージアムショップで一枚の絵ハガキを見たことで180度転向してしまったのです。フィリッポ・リッピの「聖母」。あれから10年経ちますがいまだ変わりなく・・・

【聖母マリア (受胎告知)】
     
     
【聖母 (聖母子像と二人の天使:フィリッポ・リッピ】
     

余談を入れてしまいました・・・

【少年キリスト像 : ローマ ガラン・コレクション】
     

特別展示【少年キリスト像】 伝レオナルド・ダ・ヴィンチ 
広い展示室の中に小さなテラコッタ像が一体置かれていました。

天才の頭脳には到底付いてゆけるはずも無く、クエッションマークと渦巻きの重苦しい頭脳を此処に来てスッキリとさせてもらうことが出来ました。

『あくまでも【伝】ですが、ローマ・ガラン(彫刻家)がアスコリ・ビチェーノ修道院から購入した胸像です。
ダビンチが幼いキリスト像を造ったと書き残しており、解剖学的に正確な描写、繊細な頭髪、薄い衣服、微かな眉毛、憂いを帯びた表情 こうした要素は「受胎告知」の天使や「最後の晩餐」のキリストと共通している。
最後の晩餐の制作年代をもとに1495年頃の作品と考えられる。』 と付記されていました。

シアタールームでの解説を聞き、ミュージアム・ショップでゆっくりして、本館の「受胎告知」の列に並び 立ち止まらないで拝して、これで全てが終了となりました。


故郷の春の香り

2007-04-08 | Weblog
          【カタログで選んだ球根が12㎝もの大輪を咲かせました】

今年に入ってからの異常気象は記録に残ることになるのでしょうか。それとも異変の前兆なのでしょうか。桜をはじめとして、生物の多くが半月も早い活動を始めています。

筍も然りで、郷里から送られて来ました。毎年なので今では心待ちにしていますが、ゴールデンウィークの直前位と思っていたので「アァ そうなのねぇ~」とちょっと慌てました。
生野菜の保存は何時も悩ましいところですが、茹でて冷蔵したり 冷凍したり 根のあるものは土に埋めてみました。

筍はトリと炊き合わせたり 木の芽和えに。蕗は白和えにして。あと炊き込みご飯とか。昨日も今日も食卓は郷里の香りに包まれて・・・そして明日も明後日も?胃の調子は大丈夫かしら・・・

          

4月に入ってからの関東は霙が降って震え上がりましたが、今日の陽射しは有りがたかったです。

「あなたの好きな色は?」

2007-04-05 | TBの練習
                   【カスミソウの花:花言葉《清い心》】

今週のgooからのお題です。
今では大好きな色になっている『ワインカラー』 ずっと以前はナチュラルな淡い色を好んでいて、くすんでいる色は嫌いな部類だったのに変わるものだなぁ~と思っています。

着るもの 持ち物 インテリアなども。
クルマの買い替えには色は必ず変えていたのに 又ワインカラー もう10年以上も同じ色なのに飽きないですね。 

城山カタクリの里を訪ねて

2007-04-01 | 里山 森林行

今年は早い訪れの春でしたが、そしてお天気が気懸りな一日でしたが 柔らかい陽射しの差し込む林床に可憐に咲くカタクリの花を訪ねてくることが出来ました。
首都圏最大の群生地と言われる「カタクリの里」には、日本カタクリと黄花カタクリの2種類30万余株が自生して年々広がりを見せています。

ユリ科の多年草で地中深く球根があり、この球根から澱粉(カタクリ粉)をとったことから名前が残りました。
此処には沢山の花が植えられていることに気付きます。今は梅や桜 キブシや椿 コブシや木蓮など一年を通せば100種類もの花が見られるようです。

今回は地表近くの花々を載せてみることに致します。
【カタクリ】
     

【黄花カタクリ】
     

【ヒトリシズカ】
     

【ニリンソウ】
     

【タチツボスミレ】
     

【シュンラン】
     

【イカリソウ】
     

【イワウチワ】
     

【菊咲イチゲ】
     

【シラネアオイ】
     

【赤花ミツマタ】
     

【エンレイソウ】
     

【ヤシオツツジ】
      

【ミツバツツジ】
     

★カタクリの不思議

春の妖精とも呼ばれるカタクリの花。その花は発芽から7~8年を経ないと見ることが出来ません。

芽吹き前の落葉広葉樹林に芽生え、樹木の葉が繁りきる頃までに開花、結実をすませ、その後は地上から姿を消します。このような植物を早春期植物とも、スプリング・エフェメラルとも言います。カタクリのほか イチリンソウ ニリンソウ セツブンソウなどがあげられます。

花を咲かせるまでは一枚の葉で過ごします。一年の活動期が短いこともあって花を咲かせるに充分な植物体になるまでに年数が掛かるのです。

種子はどのようにして散布されるのでしょう。
種子の先端にエライオソームという部分があり、アリの好む芳香性のある脂肪酸が含まれていてアリの巣に運ばれます。こうして黙っていても種子は土の中に埋められるのです。

★この花園を後に穴川尾根道から城山湖を見下ろす雑木林を過ぎて、津久井湖の三井大橋を通り抜ける一日がかりのハイキングも楽しいものでした。あちこちにある山桜が満開で、時折の花吹雪に辺りはパステルトーンに彩られていました。

【孤高の湖 城山湖】
     

【津久井湖 赤いアーチを潜ることになろうとは・・・】