花水木の独り言

庭の大きなハナミズキの、白い蝶のような花びらや、真紅の葉に気持ちを託して・・徒然なるままにキーを打ちました。

県立 金沢文庫

2005-11-23 | 美術館

天皇 皇后両陛下が横浜M・M 地区の「海ずくり大会」に出席された後、金沢文庫にお立ち寄りに成られたと聞き、銀杏も見頃になっているかも知れないと出掛かけてみました。
《仁王門》




鎌倉時代の北条一族である金沢氏の菩提寺(称名寺)がトンネルを隔てて有りますが、こちらは広い庭園に阿字ヶ池があり、日本最古の銀杏や桜が枝を大きく伸ばして風情があります。

赤門から参道を少々歩いて仁王門 そこから境内の縁を回るようにしてトンネルを通って文庫へと、両陛下はお歩きになったのかしら(?)往復では大分おありになった事でしょう。
《阿字ヶ池にかかる銀杏》


  

金沢文庫では只今「茶と金沢貞顕」として往時の名品が紹介されています。
貞顕は六波羅探題として赴任し、京の文化を鎌倉にもたらし金沢文庫の充実に寄与したことでも知られています。

日本のお茶は栄西(鎌倉寿福寺の開山 栄西禅師)が中国から持ち帰った事から始まりました。
茶薬と言われて 二日酔いで苦しむ実朝に勧めたと吾妻鏡にあり、これが喫茶の始まりになりました。

中国からの舶来品である唐物が紹介されています。
日本にも茶碗・香炉・花生(瓶)など茶器の文化が生まれました。

称名寺には茶園があり人を雇って作業した記録が残っています。しかし大茶会が開かれる時は、此処の茶園では足りず方々から取り寄せなければならず、貞顕からの「お願い」の書状がいくつも展示されています。
《国宝 金沢貞顕像を模して》

横浜 トリエンナーレ

2005-11-20 | Weblog

お知り合いの「油絵の招待券」を貰っていたので、関内に出掛けてみました。
《花と若く美しい女性》の2点を出品。ご本人に似ていてビックリ!顔が命だとつくずく思いました。

久しぶりなので 山下公園から大桟橋辺りの写真撮影もすることにして。
この辺りは何時もお祭りの様に賑わっていますが、特に今はトリエンナーレ2005が
開催中なので なにやら楽しみ!

     其の一つが南ゲートを形造っている 《巨大なコンテナの門》

     


     海に向うとそこには、今はイベント会場やレストランになっている
     《氷川丸》の雄姿が。

     


     中央公園に戻ると 《鳩やユリカモメと戯れている少年》 がいた。 

     


     《不忍池で整列していたユリカモメ》 を仲間入りさせて。

     


     公園を一歩出るとクラシックホテルの雄 《ホテルニューグランド》

     


其の後 歩いて歩いて大桟橋へ。巨大な木製のうねりの丘は一見異様ですが足に優しく、三階から一階まで階段無しで繋がっている謎謎の丘でもあるのです。

富士山への落日を撮りたかったのですが雲を纏い茜色に微笑むばかりでした。     

プーシキン美術館展 

2005-11-17 | 美術館

ロシア人実業家のシチューキン(1854~1936)とモロゾフ(1871~1921)の、二人の収集による数多くの近代絵画は、革命・戦争を越えてモスクワ《プーシキン美術館》 とサンクトペテルブルク《エルミタージュ美術館》に分割して収蔵されました。

今回 東京都立美術館に於いてプーシキン美術館からのマティス、ルノアール、モネ、ゴッホ、ピカソ等の名画が一堂に開催されましたので、期待を胸に行ってきました。

出品作品75点の中から特筆したい3点を掲載いたします。

          

           《アンリ・マティス 金魚》 


          

           《ルノアール 黒い服の娘たち》 


          

           《ポール・ゴーギャン 彼女の名はブァイルマティと
                                 いった》

この他にカリエールの「母の接吻」が心打ち震わせましたが、掲示できず残念です。      

晩秋の庭

2005-11-12 | Weblog

過ごし易くなったと思う間もなく、朝晩ストーブを焚くようになりました。

《称名寺》の銀杏が美しくなっている頃かしらと、訪ねて見ましたがまだ青々としていて残念でした。
桜の方が色付いていてこちらに焦点を当てることに・・・


我が家は毎日の落ち葉で寒々しいばかりです。

《秋のバラ》は日持ちしますが 花数が少しになってしまいました。

        


《山茶花》の一角だけが明るく壁を作り 散り敷いた花びらもそのままにして「母の面影」を偲んでいます。
 ・・・ 山茶花は密かにも咲いている 幼き日庭の垣根に降り立った 母の面影偲ばせて・・・
        
        


《ツワブキ》だけはシッカリと立ち上がり、隅のほうで存在感をアピールしているように見えます。

        
        


正倉院展の季節

2005-11-08 | 美術館

一年で一番気候の安定した季節に いかにも日本らしい国宝展『正倉院展』が開かれています。

私は今年も出掛ける事は出来ませんでしたがNHKの「新日曜美術館」でその素晴らしさを拝見いたしました。

今回のテーマは囲碁。碁盤を木画紫檀棊局(もくがしたんのききょく)と言い、碁石を入れる引き出しがありますが、開くと相手の引き出しも同時に開くようになっています。

そして碁石はなんと白黒ではなく 紅色と青色に彫りが施されています。
其の名も難しく・・・
 



   《紺牙撥鏤棊子(こんげばちるのきし)》 と 《紅牙撥鏤棊子(こうげばちるのきし)》

現代の碁石より一回り小さく、象牙に紅・青を塗り彫刻を施し彩色されたものです。

聖武天皇と光明皇后が手にして遊ばれた事もあったことでしょう。
千有余年を経て今尚この瑞々しさを保ち続ける伝統の技に、畏敬の念を抱くと共にわが国の文化を誇らしく思う一時でした。

晴天の水沢山へ

2005-11-04 | 登山
伊香保森林公園からの出発でした。
なだらかな道。落葉して静寂で明るい林の中を、16名は一列になって踏みしめるには惜しい程の、とりどりの色の落ち葉の上を歩み始めたのでした。

 
 《青空に檀の実が映えて》



榛名山塊と呼ばれる一帯の山々は、太古に噴火した名残の風穴があって 隆起と冷却の過程で山全体に隙間が出来《オンマ谷風穴》と言われて、硫気が噴出していたものが今では風の吹き出しに変わってしまっています。

山頂は360°の眺望で 遠く近くに山波が優しい曲線をたなびかせていました。

 
 《水沢山山頂からの遠望》



大自然に抱かれてお弁当を戴いた後は、一気に下りが始まります。スベリ台程の急降下は先日の小楢山を思い出します。途中 鐘の音が終着を知らせてくれて心強く感じられました。

終点は水沢観音(水沢寺)でした。
推古・持統天皇の勅願によるもので『衆生の一切の願いを融通し、救いの手を差しのべられる』とされ、今も多くの参拝者で賑わっていました。

  
  《水沢観音本堂》



此処一帯の大噴火は温泉の恵みを置き土産に、大勢の人が湯気の中で至福の時を享受することが出来ています。