お寺さんぽ Ver.03

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国宝・中尊寺 金色堂 (岩手・平泉)

2008年07月20日 | 仏像
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は特別史跡「中尊寺(ちゅうそんじ)」最大の見所であります、国宝「金色堂(こんじきどう)」なのです。


先に紹介している通り、現在の「中尊寺」の建物はほとんどが再建です。
しかし、こちらのメイン「金色堂」だけは、天治元年(1124)の造立時そのままの姿で残っているという、大変に貴重な建造物なのでした。
そりゃ、国宝指定となるのも納得ですね。

のぼるとしんどい月見坂を進んでいくと、左方に「金色堂」を保存する「覆堂(おおいどう)」が見えてきます。
この近くにある宝物館「讃衡蔵(さんこうぞう)」が課金ポイントなのでした。
当然ながら拝観料が必要なのですよ。
(ただ、払う価値は間違いなくあります)


三間四方(だいたい6mくらい)の宝形造(ほうぎょうづくり:正方形な屋根のつくり)
床や天井、壁に至るまで金箔で飾られた、金色の阿弥陀堂が「金色堂」なのです
漆塗りの上へ金箔を貼って仕上げたという、非常に贅沢なもの。

細工を施された巻柱(まきばしら)という、堂内の四天柱内に囲まれた中央に須弥壇(しゅみだん)
その背面左右にもそれぞれ須弥壇が設けられ、中央には初代「藤原清衡」、向かって左に二代「藤原基衡」、右に三代「藤原秀衡」の遺体と首級が納められているのでした。
…超豪華な棺みたいなもんですか。
さすが藤原氏、金持ってます。

仏像は、本尊「阿弥陀如来」を中心に、脇侍は「聖観音」「勢至菩薩」の三尊形式。
最前列左右に「持国天」、「増長天」の二天を配置。
(※そう、四天王ではないのです)
三尊の左右には、三体ずつの「地蔵菩薩」が並んでおります。

なお、背面左右の須弥壇も同様な配置で、堂内には合計三十三体もの仏像が安置されているのでした。
(※ウィキペディアによると、一体失われて合計三十二体とか??)

色々な説明を見ると、透かし彫りの金具、夜光貝や象牙による細工、漆の蒔絵…とかなんとか、ややこしい単語がぞろぞろと列をつくっておりました。
要するに、やたらスゴイんだよーということなのでしょう。

事実、直接見た「金色堂」はややこじんまりとした印象があったものの、あの金箔世界はさすがに圧倒されて言葉を失うような感じでした。
”堂全体が工芸品”と言うのも納得な趣です。

金箔できらきらしているので、「金閣寺」同様外人さんの受けもいいことでしょう。…たぶん。
ただ、ガラスに覆われ、微妙に距離があるのが残念ですが…仕方ないか。



なお、元禄二年(1689)、「松尾芭蕉」は奥の細道の中で、

 『 五月雨の 降残してや 光堂 』

…と詠んでおります。
芭蕉が訪れた頃は再建される前の荒廃した「中尊寺」であったらしく、「夏草や 兵どもが 夢の跡」と付近にある「高館義経堂」にて残しております。



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