お寺さんぽ Ver.03

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仏像の種類 [前編] (お父さんのための仏像講座)

2008年05月08日 | 仏像
注>今回はやや縦長です。ごめんなさい。 

のんびり気軽にさんぽがてら。
いまさらで申し訳ないんですが、よくよく考えたら仏像とは~という基本をまだやっていないことに気付きました(笑)
そんな訳で、だいぶ久し振りにこちらの企画をば。

お父さんのための仏像講座ぁ」 (※鼻にかかった声で読んでね)

さて、仏像と一口に言っても、様々な種類がありますね。
もともとは像を造るという習慣はなく、「ストゥーパ(卒塔婆)」、「仏舎利(ぶっしゃり)」などを信仰対象としておりました。
(※如来を人の姿で表現するのはおそれ多い)
釈迦が入滅した後は、言葉だけでなく”目に見えるもの”があった方が分かり易かったのでしょう。
しかし、色々な他教・文化などの影響を受けてか、紀元前一世紀頃インドのどちらか(※ガンダーラ、マトゥーラ)で「釈迦如来」が造られるようになりました。
当初はそれに「弥勒菩薩」が造られる程度だったようですが、仏教の普及・展開によって次第に広がったようなのです。
簡単にざーっと流すとだいたいそんなん。
深く突っ込まないで下さい。

い) 如来
 サンスクリット語では「タターガタ」
 修行を完成した人の総称で、諸仏の最高位。
 ”真理によって来れる”を訳して「如来」となるのだそうです。
 …わかんないよね。
 えー、「悟りを開いたもの」でもいいでしょう。そんなんですよ。
 ちなみに釈迦は初転法輪の際に、
「如来は完全な悟りの境地に達した人だから、人々の尊敬に値する」
 とか言ったらしい。入滅後は当人がその「如来」になるんですけどね。
 基本的には、肉髻(にくけい:頭の上がポコンとなってる)、螺髪(らはつ:巻き毛)で、装飾なく衲衣をまとっている姿です。
 密教での「大日如来」が例外。


 
ろ) 菩薩
 サンスクリット語では「ボーディサットヴァ」、音訳「菩提薩埵(ぼだいさった)」の略。
 ”悟りを求めて精進努力す者”という意味。おお、これは分かり易いですね。
  「弥勒菩薩」などが代表ですが、悟りを開いた「如来」と人との間に位置するという、身近な存在として広く信仰されるのでした。
 アイドル、ではなく近所お姉ちゃん、みたいなもんですよ。
 だいたい貴人の姿であり、色々と装飾されているのが特徴。例外は僧形で表現される「地蔵菩薩」さま。
 なお、先の「如来」が簡素な出で立ちであるのに対し、「菩薩」が豪華絢爛なのは、もともと釈迦が王子様だったことに由来するそうです。
 見た目でそれぞれの働き・徳を表現するため、印相やアイテムを所持しています。
 ちなみに観音さまも本来は「観世音菩薩」なので、このグループに所属なのです。
   


は) 明王
 皆の憧れ(うそ)
 サンスクリット語の「ヴィドヤーラージャ」が語源。
 ”持明者(じみょうしゃ)の王”、という意味で、簡単に言うと…えー、よく仏教を理解したスゴイ人のさらに偉い人、みたいなん(笑)
 密教の最高位「大日如来」が悪を討つため変化した姿とか、その命に従って動く戦闘部隊な方々。
 要するに、密教特有の仏像です。
 だいたい憤怒相で常に怒っており、複数の目や手を持つお姿になっております。


 …と、すべて書いて貼り付けたら文字数オーバー(笑)になったので、前後編にしました。
 単にリンクが多いだけなんですけどね。
 とりあえず、後編をお楽しみに。

「以上、お父さんのための仏像講座でしたぁ」 (※鼻にかかった声で読んでね)

[関連記事] 【仏像のいろいろ】 
⇒ 如来 (お父さんのための仏像講座)
⇒ 仏の三十二相(お父さんのための仏像講座) 前編1-16 後編17-32
⇒ 座り方編 (お父さんのための仏像講座)
⇒ 印相編 (お父さんのための仏像講座)前編 後編
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