お寺さんぽ Ver.03

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阿弥陀如来 (真正極楽寺)

2006年04月10日 | 仏像
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は釈迦如来と並んで最もポピュラーだと思う、阿弥陀如来
についてです。
とりあえず合掌。

阿弥陀如来、と聞いて皆が真っ先に思い出すであろうものが
「あみだくじ」ですね?(←違う?)
よくあちこちで語られることですが、過去にあみだくじは放射線
上に線が引かれており、それが阿弥陀様の後光と似ていたこ
とからそう名前がついたようです。

さて、阿弥陀様の梵名はその寿命が無限であることから無量
寿如来(あみたーゆす)、あるいはその光が無限に世界を照ら
す、電灯いらずなことから無量光如来(あみたーば)となります。
宗派によって違いますが、お葬式とか念仏聞く機会があったら
よく聞いてみて下さい。
おそらくこの↑単語がでてくると思います。
それがたぶん阿弥陀様のことですね。

おん、あみりたていぜい、から、うん。

ちなみに真言はそんなんです。
これを唱えると、死後は極楽浄土へ行けるそうですよ。浄土宗
で有名な「南無阿弥陀仏」の念仏と同じ効能だとか。
ひでるさんは生きたまま極楽へ行きたい(笑)気がするんですが。
どうでしょう?

ちなみに浄土、という言葉に濁音があるためか、雰囲気マイナス
に感じますが、実際の意味は「仏が住む清らかな世界」だそうです。
実はいいとこなんですね。
(※ちなみに対語は穢土(えど)です。意味は現世、だって。
  うわー、ここだよ!)

話を戻しまして、かなり早い時期にインドから伝えられた阿弥陀様は
平安時代の社会的混乱を末法(注)と解釈して広まった「末法思想」
のため、また阿弥陀仏に帰依することをすすめる浄土教の発展と共
に爆発的な大ヒットとなりました。

要するに今はあきらめて「それなら死後に救済してもらおうねー」と
考えられたのでしょう。
西方極楽浄土の教主で死後の安楽を約束してくれる阿弥陀様は時
代の思想とぴったりマッチしたんですね。

見分け方ですが、以前「仏像講座」でも書きましたように全体は釈迦
如来とそっくりさんなんですが、指で円を作っている「世の中銭やー」
という方が阿弥陀様です。
まじめにこれ↑を書きますと、座像の場合、両手を腹前で法界定印の
ように結ぶが、第二指を曲げた印が特徴。(阿弥陀定印)
立像の場合は施無畏・与願印と似ているが、第一指ともう一本の指を
捻る印が特徴。(来迎印)
…ほら、分かりにくくなっちゃったでしょ。
とりあえず印については「銭やー」の言葉と写真見て確認して下さい。

また、他の如来同様に脇侍でも見分けができます。
阿弥陀様の場合、両脇にいる方は聖観音と勢至菩薩となります。
もし周辺の方の数が多い時はおそらく二十五菩薩でしょう。
また、九品成仏の考えから、九体の阿弥陀様を並べた「九体阿弥陀
像」というのもあります。
特殊な作例としては宝冠をかぶっていたり(鎌倉・浄光明寺)、裸だっ
たり(奈良国立博物館)、振り返っていたり(→みかえり阿弥陀)、
頭でかい像(→五劫思惟阿弥陀)などがあります。


(注)末法(まっぽう)
   釈迦入滅後二千年以後の一万年間を指す。
   仏法が衰えると考えられていた。

[住所] 真正極楽寺 京都府京都市左京区浄土寺真如町82

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