お寺さんぽ Ver.03

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印相編 (お父さんのための仏像講座) <前編>

2006年08月26日 | 仏像
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は久しぶりに仏像講座です。この書き出しも前と同じですね。
前回が五月末でしたから…ずいぶんこのネタほったらかしにしたものです。
うふふ…。

…なんて裏事情はさておき。
「お父さんのための仏像講座ぁ」 (※鼻にかかった声で読んでね)

如来、明王、座り方と紹介してきましたから、本日は印相(いんぞう)編です。
わーわー。
えっと、詳しくは写真みて下さい。そんなんです。
…ってことでおしまい。
なーんて終わり方したらぶっとばされそうなので真面目にやります。

仏像をあちこちで見ていくと、実に様々で多種多様であることに気付く筈です。
しかし、その形状・手の形とか座り方などには、ある一定の法則があることにも気付くでしょう。たぶん。
これが見極められれば、これで仏像の名称までわかるのです。
ちなみに、インドでは古くから手・指にて意思をあらわす風習があり、それが仏像にも反映されて状態から種別を示すものとなったそうです。
まぁ、おそらく今後の人生には確実にまず間違いなく役に立たないこと(※あるいはそのまったく逆かも)ではありますが、その手の形、「印相」の名称について簡単に勉強してみましょう。
ちなみに下の丸数字は写真と対応していますんで、見ながらどうぞ。


①施無畏印
施無畏印(せむいいん)です。掌を正面に向けた、「やあ」という天皇家挨拶みたいな印相になります。釈迦如来とか薬師如来に見られる印となります。

②与願印
与願印(よがんいん)です。指を下にして、掌を正面に向けた逆「施無畏印」というべき印相です。指の一部が曲がっていたり、全て伸ばしていたりしますが呼び方は変わらないようです。釈迦如来などに見られます。

③智拳印
智拳印(ちけんいん)です。左手の人差し指を立て(金剛拳)、その人差し指を右手で包み、胸の中央に位置する印相になります。「金剛界曼陀羅」の主尊である大日如来などに見られます。忍者がドロンとするような手つきですね。

④禅定印(法界定印)
禅定印(ぜんじょういん)、または法界定印(ほっかいじょういん)と言います。膝上で伸ばした両手の指を重ね組み合わせた印相ですね。座禅組んだ時にこうしたくなりませんかね?釈迦如来とか「胎蔵界曼陀羅」の主尊である大日如来などに見られます。

⑤阿弥陀定印
阿弥陀定印(あみだじょういん)です。禅定印と似ていますが、両手を膝上で組み、左右の親指・人差し指で円を作ったような印相です。「世の中ゼニやー」ということで阿弥陀様です。実は細かく分類すると、下品上生(かぼんじょうしょう)・中品上生(ちゅうぼんじょうしょう)・上品上生(じょうぼんじょうしょう)と、三種類あります。

⑥来迎印
来迎印(らいごういん)です。阿弥陀如来が来迎(※仏様が住む清らかな世界へご招待するため、阿弥陀様以下支援団体が総出演で迎えに来ること)する時の印相です。施無畏・与願印と似ていますが、両手ともに第一指ともう一本の指を捻ります。やっぱりこちらも「世の中ゼニやー」ということで阿弥陀様です。上も数種類ありますが、実際に阿弥陀様の印相は九種類(※九種の浄土でそれぞれ対応する阿弥陀様がいる)ほどあるようです。これを「九品の印相」といいます。


…えっと、写真の関係で他は後編としました。
今後の人生ではまったく、確実に役に立たないであろう印相特集。
しかし、こんなんをちょっと知っているだけで、お寺へ行った時の楽しさは倍増するでしょう。たぶん。
まぁ、マメ知識ですね。
「以上、お父さんのための仏像講座でしたぁ」 (※鼻にかかった声で読んでね)

⇒つづく

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※今回は印の話なので、印の本をば。これで印を結びましょう!!
 ほどほどにしないと頭おかしくなったかと思われるかもしれませんが。

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