お寺さんぽ Ver.03

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浄発願寺 (神奈川・伊勢原)

2006年04月07日 | お寺
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は神奈川県は伊勢原市の浄発願寺(じょうほつがんじ)、
その跡地です。
えっとここは「奥の院」というそうですね。
ちなみに現在の浄発願寺はもっと下の方に再建されています。


よく城址ではこんな雰囲気のところあちこちで見かけますが、お寺ってのはそう
見たことないでしょ?
…そんな訳で、今回の紹介をここにしてみました。

ちなみにひでるさんがここへお寺さんぽに来たときは当然ながら誰もおらず、
正直パラレルワールドちっくな雰囲気さえ感じました。
静まってはいますが、かさかさと羽音などが聞こえ、ちらほら日の光が差し込み、
崩れた人工物が点々としている…そんな情景ですよ。

なんというか、城址とはまた違ったいい風情よ。
オススメです。


さて、浄発願寺は天台宗は弾誓派の総本山です。総本山シリーズですね。
慶長十三年(1608)弾誓上人という方が開山。
時代は江戸時代のお寺ですね。

ここは徳川家康の庇護を受け、全盛期には広大な寺領をもっていました。
相模の三大十夜の一つで、昭和初期までは大いに賑わっていたようです。
また「男の駆け込み寺」として知られ、放火・殺人以外の罪ならば駆け込めば助かっ
たそうです。本堂に続く、五十三段の石段(いまは石でない)は、駆け込みをした五十
三名の罪人が自分の罪業を悔い改めながら造ったものなんだそうです。

んで、山なんで木食行(※)させられるようです。
安易ですね。
うふふふふ…。

時は流れて昭和十三年(1938)、台風による山津波で「浄発願寺」は壊滅。
それから再建までは約三十年の時間を要し、四十二年のことでした。

寺内の石仏のほとんどは住職らが背負ってえっちらおっちら奥の院から運び下ろした
そうです。
全国への托鉢(たくはつ)と寄付なども行ったようですねー。
ご苦労様です。

そんなこんなで、すっかり寂しげなここ「浄発願寺・奥の院」なんですが、現在でも石仏や
供養等などがちらほら立ち並び、当時の面影が偲ばれます。
ちょっとトリップしたい方、是非伊勢原までどうぞ!


(※)木食行(もくじきぎょう)木の実とかしか食べない修行。
   リスみたいな生活よ。


[住所] 浄発願寺 奥の院 伊勢原市日向
※小田急小田原線伊勢原駅北口3番乗り場から日向薬師行き神奈中バス
で終点下車(約20分)、終点から徒歩約50分。


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