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酔い日は佳い日

日々の食卓、晩酌事情。by こたりん

平常心の肴。

2014-08-16 | 酒風景
ウニが食べられないくらい、なんだってんだ(詳細は前記事)。

いや、食べたいけど。

なんつーか、不漁で食べられなかったことが事件なのであって
そもそも欲をかかねば何も起きなかったのである。

それが世の中である。

でも考えてみれば、ウニ丼の旗を出しておきながら
店内では客を座らせておいてから「品切れです」とはある意味で詐欺行為である。
書き入れ時は何でもあり的な、観光地の嫌な側面を見てしまった(一部の店と願いたい)。
だんだん腹立ってきたぞ(笑)

それも世の中である。


先日、生家に立ち寄り茄子をもらう。
家庭菜園の、それもウラ生りみたいな小ちゃい茄子。

それを少量の塩でもみ、同じく採れたての大葉と和えてみた。


軽くめんつゆ味、&ごま油数滴。

肴との相性で答えの出なかった特別純米古酒も、これなら問題なし。
また、酒もグラスで呑れば、よりすっきりとして吉。

佳い肴とはこんなものかね。
日々の晩酌には、その日のものにちょいと手をかけて美味しくしたものが相応しいのである。
これが料理の原点と言えなくもない。

優しい味に身体が癒える。
もう、ウニのことは許しちゃどうだい。


いや、ウニはウニ(笑)

都合により甘エビ。

2014-08-15 | 旨かった話
昨日は墓参のため海辺の町へ。

親戚宅にも顔を出し用事を済ませれば、あとのお楽しみは昼ご飯。
ウニの漁れる町だもの、行き先は当然…


店名「おろろん」というのはオロロン鳥という特別記念物の海鳥のこと。
ここらへんはオロロン何々という観光開発が多いのである。
あいにくハクション大魔王の泣き声ではない。

さあ、ウニ丼だ!といきたかったのだが

残念ながらウニ品切れ。どうやら数日前からの大雨で不漁だったとのこと。
(その後立ち寄った水産売り場の食堂でも生うにはなく塩水ウニを使っていた)

仕方ない。同じく名物の甘エビで我慢するか。
ということで…


甘エビ・ツブ刺し丼。
あえて言うなら付け合せのカレイの唐揚げや味噌汁も絶品。
海辺の食堂が本物かどうかはこういうもので分かる。


あ、エビ?


そりゃ旨いけどさ、たしかに旨いんだが


頭がすっかりウニになっていたものだから(脳みそが溶けたという意味ではない)、
どうにも美味しさ嬉しさが半減。食べた気しない。
しかも自分は運転手だったので酒もなしということで、欲求不満がいっそう募るのだった。
刷り込みというのはコワイねえ。



エビさんよ、申し訳ない。

文句があるなら捕れなかったウニに言っとくれ。

おいウニ。いつもとがってる割に使えねえな。
腰が曲がってるアタシでもこんなに頑張ってるよと、言ってやれ。

豆腐ステーキに学ぶ

2014-08-14 | 酒風景
昨夜の肴は、賞味期限を1日越した豆腐。

それくらい、どってことないよと言いながらも生食を敬遠する小心者がひとり。
やっぱ火を通すに越したこたぁないよな(加熱すれば安心と思い込んでる者がひとり)。

風呂に入ってるあいだに水切りをして軽く塩コショウ。
マヨネーズを使って焼いて、甘辛くこさえた醤油ダレを絡めるのが我が家流。


薬味にネギをたっぷり添えて。
また、昨夜は大葉も一緒に香り高く味わう。

たまたま、つい数日前(昨日だったかな)何かで読んだのだが
薬味の大葉は包丁を使わずに手で細かくちぎって香りを出して、とか書いてあったのを思いだし実践。

言われてみりゃそうだ。
葉は引きちぎることで繊維質が不規則に破壊され(想像のイメージです)香りが立ちそうな気がする。
いつもなら包丁の先を滑らせてシュッシュッと細切りに。
そっちの方がスマートでいかにも包丁使ってます~みたいな気にもなるし。

修行が足らぬ(修行して何かになろうとは思ってないけど)。

材料は適材適所。美味しくなる方法というのがきっとあって、
人はそれを知り本当の美味しさに出合う。

なんて、えらく殊勝だな。

何で読んだんだったか忘れたが、偶然にしても一つ新しい知恵を得たことに感謝。
さーて、明日から出直しだ(出直して何かになろうとか思ってはいないけど)。

てなわけで、一つオトナになった感慨深い豆腐ステーキなのであった。

夏味覚 伏兵現る。

2014-08-13 | 酒風景
仕事を終え、なんとなく帰るにはまだ早いと
ふらりーとの「たりき」さんへ。

夏祭りも終わり季節が早足になりますなあ、なんて話をしつつ
おすすめ品の手書きボードに目をやると

 たこポン酢

というのがある。そうそう、夏といえばタコだよなあ。


そういえば5月頃、旬のタコを買い求めるべく海辺の町まででかけたのだが時期尚早。
まだ海が冷たくて水揚げがないよといわれすごすごと退散。
土産屋の冷凍のタコでやけ酒したんだっけ。

祭りだなんだのドタバタで、タコを食べそびれるところだった。


さぁて、今月下旬は幌加内町の新そば祭りだ。

めぐる季節。それぞれの食欲。
人生の幸せはそんなところにあると思う。

(結局食うことばかりだな)

トウモロコシとアンチョビ

2014-08-12 | 酒風景
トウモロコシ。

うちんとこじゃトウキビという。
ちなみに秋田ではキミらしい。

あたしゃね、かねがね思っていたんだが
夏はトウキビを肴に呑むのもオツだな、と。

そんなものが肴になるかいと人は言うが
塩の効いたトウキビは甘さが引き立ち、肴にも良いのだよ。
それが証拠に「dancyu」さんも、今月号でそう書いてござる。
見たか!あたしの言ってることは正しかった。
(こういうのを虎の威を借る狐という)

で、同誌ではどう食べていたか。

アンチョビペースト 小さじ1
ワイン 小さじ1
オリーブオイル 小さじ2
すりおろしニンニク 少々 てな感じでアンチョビオイルをこさえる。

オーブントースターで前もって軽く焼きたトウキビに
オイルをぬりぬり。
再び焦げ目がつくまて焼いたらできあがり。
タイムをあしらっていただきまーす。

で、狐もやってみた。


トウキビにバター醤油といのはお馴染みだがアンチョビは初体験。
アンチョビの塩気が甘いトウキビと相まって実によろしい。

ただね、こういう切り方(本の通り)をして焼くのだが、食べにくい(笑)
バターコーンの要領で、バターをアンチョビソースに代えるというのはどうだろう。
刻んだタイムを振りかければよりスパイシーで美味しいような気も。

これのためにアンチョビペースト買っちゃったからね。
近日、実行あるのみ。

ところで、前日に冷やし忘れた「どすんと来る酒」であるが
呑ろうと思っていたのはコレ。


自分も滅多に呑んだことのない日本酒の「古酒」(北海道男山/蔵元限定品)。
こういうのはかなりアルコールが高いのかと思いきや
火入れしたのを熟成させるのか、16度とやや普通。
けっこう甘めで、たしかにどすんとした手応えがある。

が、トウキビにはどうだろね(笑)
もっとさらっとした酒が良かったか。
この酒はやはり前日のネギ味噌と一緒に呑るべきであった。