俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

冬旱

2018年01月31日 | 俳句

冬の富士 いつかいつかの 目標に
(ふゆのふじ いつかいつかの もくひょうに)
19083 【季語】 冬 【季節】 三冬


春遠し 六寒一温 抜けぬまま
(はるとおし ろっかんいちおん ぬけぬまま)
19084 【季語】 春遠し 【季節】 晩冬


冬薔薇 蕾もあれば 棘もあり
(ふゆそうび つぼみもあれば とげもあり)
19085 【季語】 冬薔薇 【季節】 三冬


この時代 湯婆離せぬ 嫁がいて
(このじだい たんぽはなせぬ よめがいて)
19086 【季語】 湯婆 【季節】 三冬
湯婆(たんぽ)=ゆたんぽ


雪だるま 街になるほど 黒くなり
(ゆきだるま まちになるほど くろくなり)
19087 【季語】 雪だるま 【季節】 晩冬


雪だるま 溶けて崩れる 日和かな
(ゆきだるま とけてくずれる ひよりかな)
19088 【季語】 雪だるま 【季節】 晩冬


風花は 降り積もらずに 踊るもの
(かざばなは ふりつもらずに おどるもの)
19089 【季語】 風花 【季節】 晩冬
風花(かざはな、かざばな)=
晴天時に雪が風に舞うように
ちらちらと降ること。
あるいは山などに降り積もった雪が
風によって飛ばされ、
小雪がちらつく現象のこと。


うすらひや 踏み割りて知る その存在
(うすらひや ふみわりてしる そのそんざい)
19090 【季語】 うすらひ 【季節】 初春
うすらひ=薄氷


大都会 雪に弱きは 人災か
(だいとかい ゆきによわきは じんさいか)
19091 【季語】 雪 【季節】 晩冬


寒雷は 走り易きを 選ぶもの
(かんらいは はしりやすきを えらぶもの)
19092 【季語】 寒雷 【季節】 三冬
電気抵抗の小さいところを選んで走る。


階段の 軋む音する 寒さかな
(かいだんの きしむおとする さむさかな)
19093 【季語】 寒さ 【季節】 三冬


日脚伸び ベッドの先まで 陽は照りぬ
(ひあしのび べっどのさきまで ひはてりぬ)
19094 【季語】 日脚伸ぶ 【季節】 晩冬


風の精 蕊を残せし 寒桜
(かぜのせい しべをのこせし かんざくら)
19095 【季語】 寒桜 【季節】 晩冬


春近し 風和らぎて 頬を撫で
(はるちかし かぜやわらぎて ほおをなで)
19096 【季語】 春近し 【季節】 晩冬


無造作に 無頓着に 日向ぼこ
(むぞうさに むとんちゃくに ひなたぼこ)
19097 【季語】 日向ぼこ 【季節】 三冬


老いて行く 一歩一歩に 息白し
(おいてゆく いっぽいっぽに いきしろし)
19098 【季語】 息白し 【季節】 三冬


尻捲り 生きし人生 冬怒濤
(けつまくり いきしじんせい ふゆどとう)
19099 【季語】 冬 【季節】 三冬


初恋は 元風紀係 冬片恋
(はつこいは もとふうきがかり ふゆかたこい)
19100 【季語】 冬 【季節】 三冬


着水と 離水忙しき 鴨の声
(ちゃくすいと りすいせわしき かものこえ)
19101 【季語】 鴨 【季節】 三冬


色鯉に 付かず離れず 鴨の恋
(いろこいに つかずはなれず かものこい)
19102 【季語】 鴨 【季節】 三冬


白菜や 値段で決まる 重さかな
(はくさいや ねだんできまる おもさかな)
19103 【季語】 白菜 【季節】 三冬


冬旱 馬鹿は死んでも 直せねえ
(ふゆひでり ばかはしんでも なおせねえ)
19104 【季語】 冬旱 【季節】 三冬




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 1月31日 冬鴎 | トップ | 2月1日 恋社 »

コメントを投稿

俳句」カテゴリの最新記事