『秋めくも 木の葉も知らぬ 戀もある』
(あきめくも このはもしらぬ こいもある)
『漫ろ寒 星の出ぬ夜の 泪雨』
(そぞろさむ ほしのでぬよの なみだあめ)
『朝顔や 昼夕もあり 明日もあり』
(あさがおや ひるゆうもあり あすもあり)
『三輪の山 秋風白く 雲白く』
(みわのやま あきかぜしろく くもしろく)
『灯消え お隣どこぞ 夜の秋』
(あかりきえ おとなりどこぞ よるのあき)
『酔芙蓉 淡き色なり 初恋の』
(すいふよう あわきいろなり はつこいの)
『涼風の 風の流れに 身を向けて』
(すずかぜの かぜのながれに みをむけて)
『涼しさは 心配りの 冷やしコップ』
(すずしさは こころくばりの ひやしこっぷ)
『ツクヅクと 日に日が早く 法師啼く』
(つくづくと ひにひがはやく ほうしなく)
『露けきは 人の心に 欲しきもの』
(つゆけきは ひとのこころに ほしきもの)
『秋近し 心の闇の 三年半』
(あきちかし こころのやみの みとせはん)
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