『花の園 蚯蚓の大軍 占領す』
(はなのその みみずのたいぐん せんりょうす)
『若葉風 手繋ぎ歩け 軽やかに』
(わかばかぜ てつなぎあるけ かろやかに)
『あめんぼは 右に左に すいすいと』
(あめんぼは みぎにひだりに すいすいと)
『あめんぼう 水を窪めて 浮きにけり』
(あめんぼう みずをくぼめて うきにけり)
『竹の子や 掘る道具にも 灰汁強き』
(たけのこや ほるどうぐにも あくつよき)
『夏川に 足を浸して 冷を取る』
(なつかわに あしをひたして れいをとる)
『見渡せば どこもかしこも 夏の色』
(みわたせば どこもかしこも なつのいろ)
『夏に入るや 師の書せし 鶴と亀』
(げにいるや しのしょせし つるとかめ)
『夏の朝 早起き雀に ごほうびを』
(なつのあさ はやおきすずめに ごほうびを)
『池の主 緋鯉なるかな 色に出り』
(いけのぬし ひごいなるかな いろにでり)