穂高2日目。夜は小雨が降ったり止んだり。そして通路に近かったこともあり、夜にトイレに行く
人達の足音もして熟睡できず。まあ、テント泊は小屋泊より快適、なんて幻想はこれまでのテント
泊で消え去っているのでいいけど。
それにしてもどうしてみなさん、こんなに頻繁に真夜中にトイレに行くんだろう?ヘッデンつけて
登山靴履いて遠いトイレに行くことを考えると、寝る前にトイレ行ったら朝まで我慢してるけどなあ。
さて、予定通り4時半に起床。昨日戻しておいたアルファ米に中華スープを入れてぞうすいに
して食べる。
天気は今のところいいが、午後には雨の予報なのでみんな早立ちするためにもうテントも撤収
しているところが多い。Tさんももうテントを畳んでしまっていた。
みねりんさんは今日ももう1泊涸沢泊だそうで、そして昨日私たちが半分本気、半分冗談で
「一緒に北穂高経由で奥穂に行きましょう!」とお願いしたのを本当に聞いてくれることに。
やたー!
ただ、私たちはまだテントの撤収も済んでないので、みねりんさんとは北穂高小屋で待ち合わせる
ことに。そしてTさんはまた白出沢経由で帰るとのことで名残惜しくもお別れである。
また来年槍が岳で会いましょう!
そうして6時6分出発です。朝一番、ゆっくり歩きましょう。なんせいきなりの急登ですからね。
涸沢をあとにしてぐんぐん高度を上げていきます。
快晴とはいかないものの前穂高や常念岳などもよく見えて、なかなかいい感じ。
お花も多少は咲いてるけど、なんせここから岩場が続くのであまり余裕はないのだった。
ストックも邪魔なところもしばしば。
そしてガレ場をひたすら登っていく。昨日北穂高に泊まった人たちなのか、下山の人も多い
ので、譲り合いながら登っていく。
天気が崩れるのは午後からのはずなのに、すでにガスが沸いてきてやな感じ。
とにかくひたすら登って行くと1時間ちょっとで地図に載っている「スラブ状の長いクサリと梯子」
ポイントに到着。は~、疲れた。ここでしばし休憩。
たしかに長い。
クサリは下り用で登る場合は岩を持って三点確保で登る。でも下ってくる人も多く、あまりむり
やり登ると事故るかも。気をつけましょう。
それにしても荷物が重い、そして邪魔だ。
行き交う人たちに「まあ、すごい荷物ねえ。さすがねえ、若いから。」などと言われるが一つも
褒められた気がしない。ほとんどの人が小屋泊なのか、テント泊の荷物を持って歩いている
人はほとんど見なかった。ちょっと無謀だったんじゃ?
そう思いつつ、クサリ場を越えるとこれまた長い梯子がお目見え。
しっかりしてるし大丈夫。
しかしそこからも3点確保で登らないといけないような岩場が続き、また早々に霧雨が降りだし
岩も滑りやすくなってさらに慎重に登っていく。
そんな中上部から「レスキューです。通してください。」と声が。
わ~、この浮石の多い急な道を女性とはいえ背中に背負ってよろめきもせず下ってく!すごい!
でも、この下のクサリやはしごなんてどうやって下りるんだろう?信じられない。
そしてあきらかにあの女性より重いだろう私は絶対に足さえ挫けないと思いました・・・。
もしレスキューで背負われることになんてなったら申し訳なさ過ぎる!
足を挫くなんてちょっとした拍子でいくらでも起こりえる。だからぜったいそんなことにならない
ようにと、慎重に慎重に歩いていった。
そうして北穂高岳山頂(北峰)に到着。8時51分なり。天気も悪くて余所見もせずに歩いて
きたからかコースタイムよりえらく早く着いた。それにしても山頂にはなにもなかった。
記念写真を撮ったら雨脚も強くなってきたのですぐ隣の北穂高小屋に逃げ込むとみねりんさん
が待っていてくれた。お待たせしました。
それにしてもこの雨ではとても危険マークの稜線を歩くことはできないし、このままこの雨が
止まないようなら時間はとっても早いが今日はこの小屋に泊まるしかないかも。今来た道を
引き返すのもけっこう怖いし。
ということで、とりあえず様子を見ようということになり、ジュースを飲んだりホットコーヒーを
頼んだりしてお話しながら天気待ち。
北穂高小屋の喫茶はクラシックが流れたりしてていい雰囲気。外のテラスも晴れていれば絶景
なんだろうけどね。
手ぬぐいもかわいくて買いたかったけど、昨日も買ってるし、荷物ばかり増やしてはならないと
グッと我慢。
雨よ上がってくれ~!