風をあつめて-ぷらり日記-

すっかり山にハマッテマス。でも山ガールではありません。
三線、お遍路、ネパールのこと等も綴ってます。

青空屋で年越しで

2007年02月20日 18時41分55秒 | 2004年おへんろ日記(香川編)

 さて,やっとこさ普通電車に乗り,乗り継ぎ乗り継ぎでやっとこさ観音寺に到着。
 のりさんにお迎えに来てもらい青空屋に着いた頃はもう真っ暗だったとさ。

 でも,一応お遍路さんなので(笑),労ってもらいつつ一番風呂に入ったら,真まで
暖まったのなんの。
 今日は本当に寒かったさ~。

 っていうか,屋島や八栗であの雪だから,スキー場のある雲辺寺下の奥谷ももの
すごい雪で,朝起きたらびっくり。

    青空屋までこのとおり。

 ちなみに上の写真は,当時のりさんが暇にまかせて作った「くじら」です。(笑)

 この日は元旦なので,マー君達も連れて雲辺寺にお参りすることにした私たち。

 私はマー君達が外出するのを見るのは初めてだったと思うんだけど,内弁慶な
マー君達はリードを付けると実におとなしいのだ。
 君たち,普段からそうしてたらかわいがられるのに,ね・・・。

        

 ロープウェイの山上駅から見た風景はこんな感じ。瀬戸内海が見渡せる絶景で,
スキー場からも海が見えていいんだよねえ。

    

  見てくだされ,この雪!! お守り授与所の屋根から雪が突然落ちてきたりして
めちゃ怖かったよ~! さすがに「お頼みナス」に座る人もいなかった。(笑)

  こうなると気になるのは雲辺寺名物五百羅漢です。

  じゃ,じゃーんっ!!

         

               なにがなにやら・・・。(爆)
  誰がどんな顔なのか,変な動物持っててもわかんないよ。

  この先がへんろ道なのでどうなってるのか進んでみようと思ったけど,危ないので
途中で断念。

      

  足の短いマー君達はさぞ寒かったことでしょう。うん。
  でも,やっぱり雪景色って楽しいねえ。
  ま,この雪では冬は青空屋は商売あがったりなのでした・・。

  次はとうとう結願です。やっぱりゴールデンウィークかな。


志度寺へ

2007年02月19日 10時00分08秒 | 2004年おへんろ日記(香川編)

 1回目のお遍路日記が途中だってことをすっかり忘れてました。(笑)

 前回までは→こちら

                       

 ちゅーことで、雪の八栗寺から志度寺へ。
 青い服のお遍路さんとちょこちょこ話しながら歩く。
 今はお昼過ぎなので、普通だったら次の長尾寺まで歩いて明日結願というのが
順当で、青い服のお遍路さんも白峯寺で一緒になったお遍路さんもその予定で。

 私はというと、今日は大晦日なので明日元旦に大窪寺に行くことは出来るけど
(それを念頭に白峯寺のお遍路さんは日程を決めてきたらしかった。)そのあと
1番まで歩き通すとお正月休み一杯かかってしまうんだなあ。

 今はコミュニティバスが志度寺から大窪寺まで100円で通ってるから、もっと自由
に計画が立てられたかもしれないな。あそこまで行って打ち留めて、次回また歩いて
戻るもんだと思ってたからね。
                      

 じゃあ長尾寺まで歩けば、と思うでしょう?
 歩いても3時か4時あたりには着くけど、そうすると次回来た時に歩く距離があまり
にも短くて、結願の喜びが無さそうだなあと思って。(笑)

                       

 寒い中青い服のお遍路さんと話しながら歩いていたら、やっぱり道を間違って、
JRの線路沿いにそのまま歩いて行ってしまった。
 正しい道を行けば、こないだ行った「かき焼きかまくら」があるんだな、きっと。

 途中でへんろ道に入り、そのまま志度寺へ。
 今回最後のお参り後、本堂と大師堂の間にある納経所で納経していただき、その
ままストーブで温まる。
 青い服のお遍路さんと納め札を交換してお別れした。がんばってください。

 さあ、私はどこに?
 じ・つ・は、観音寺の青空屋で大晦日とお正月を過ごすのだ。(笑)
 志度まで来て観音寺に戻る遍路もおるまいが・・・。

 ということで、JR志度駅に戻ろうと納経所を出たら、お寺の診療所の方なのか、
最後の最後に缶の甘酒等のお接待をいただいた。これってご自身が飲むために
買ってこられたようなんだけど。ありがとうございます。

 志度駅に着いてとりあえずまだ時間はあるのでお昼を食べることにする。
 すると駅前に「牟礼製麺所」があったので、迷わず入ってあたたかいしっぽくうどん
のようなものを注文。
 山田屋うどんは食べられなかったけど、ここのうどんも冷え切った体にはご馳走
でしたぞ。

 ほんでもって駅に来る途中に見つけた和菓子屋さん。
 「ぶどう餅」が気になったけどぐっと我慢。

 (今気が付いた真実!牟礼で見たのは「ぶどう餅」
  その後のりさんに徳島穴吹のお菓子として紹介されたのは
  「海越えて 褒められに行け ぶどう饅頭」。
  「ぶどう餅」と「ぶどう饅頭」。見た目も名前もそっくりだけど別物だった・・・。
  ちなみに「ぶどう饅頭」は徳島駅前の新しいビルに入ってたよ。)

 さあ電車に乗るか、と待っていたらやってきたのは特急列車だった。
 あれ?あれれ? 普通電車じゃないの?
 と迷っている間に電車は行ってしまい、私だけが取り残されたのだった。
 でも高校生も乗ってたんだから乗ってしまえば良かったと、悔やんでも後の祭り。
 そのあとの電車は30分以上ない。

 のりさんに遅れる旨電話をして、さびしくホームで次の電車を待つのでした。
 とほほ。
       
  


笠地蔵

2006年11月17日 12時54分09秒 | 2004年おへんろ日記(香川編)

 さて、軍手で手の心配はなくなり、お接待で心もポカポカになったので、意気揚々と
山道へ。
 しかしこの山道が予想よりずっと急で狭かった。獣道?(笑)
 雪も積もっているし、びくびくしながら降りていく。こんなところで怪我したら大変!

 急な下り道をなんとか降りることができ、車道にたどり着いた。
 ものすごく気を使ったので疲れた~。

 庵治石の石材屋が並ぶ道を通り、今度は八栗寺のある山へ向かう。
 そうして住宅地の路地を通り抜けると急に左手に現れた立派な門構え。
 なんだこれ~?!

 そう、これが有名な「うどん本陣山田屋」だった。
 旧造り酒屋のお屋敷らしい。入ってみたい~!!

 ちょうど店員さんらしい人が入り口で準備をされていたので何時に開くか聞いて
みたら10時からとのこと。まだ9時30分なのでうどんのためだけに30分待つのは
ちょっと・・・,ということで泣く泣く先に進むことに。ま,帰りに寄れるかも知れない
しね。
 が,志度寺への道は折り返しではなかったので結局寄れなかったのだった。

 さて,山田屋に後ろ髪を引かれつつ先に進むと八栗ケーブル乗り場に到着。
 ここにトイレがあったので借りるついでにちょっと休憩。
 それにしてもこの1時間ほどでますます雪が積もって辺りは真っ白。人気もない。

 八栗寺へのへんろ道はケーブルに沿って左側にある坂道をあがるのだが,ここ
に何故か祖谷そばのお店が。なんでこんなところに祖谷そばなんだろ?

                     

 坂道を登っていると,菅笠がずるっずるっと前に落ちてくるようになったので歩き
にくい。紐が緩んでるのかなあ?と思いつつひたすら歩いていくと,八栗寺山門前
に着いた。
 リュックに入れたお参り用品を出そうと,納経所横でリュックを下ろそうとしたら,
ガラス戸に写った自分の姿で菅笠のずれてくる理由がわかった。
 菅笠には5センチちかくもこんもりと積もった雪が!

 まるで笠地蔵だ。ははは! 写真を撮って欲しいなあと思ったけど,頼める人
もいなかったのでしょうがない。笠から雪を払い落として頭も軽くなりました。(笑) 

 屋島寺から八栗寺まで来る間に雪は本格的に降り積もって,八栗寺の境内には
10センチは積もっていたと思う・・・。八栗寺の境内は広いので,お参りするのも
一苦労だ。
 ここには大根が祭られていてなんともおもしろい。歓喜天さんが本堂横にお祭り
されていて,大根が好物の神様なんだって。垂れ幕も大根が染め抜かれているの
で,すごく記憶に残っている。

 なんとかお参りを済ませて納経所に向かう。ここで,私より先に歩かれていた「青
い服のお遍路さん」と会った。
 志度寺まではこのお遍路さんとかけ連れとなり,八栗寺からの雪で埋もれた車道
をズルズルと滑りながら降りていった。
 せっかくいただいた軍手もすっかり濡れてしまったけど,あと1ヶ寺だ。


屋島へ

2006年11月15日 20時46分01秒 | 2004年おへんろ日記(香川編)
 打ち止めの日。

 ビジネスホテル泊のため朝ごはんはないので、部屋でおにぎりを食べ、身支度を
整えればすぐにでも出発が出来るのだけど、今日は志度寺で打ち止めなので急ぐ
必要も無いのだった。
 でも、隣のおじさんの部屋からゴソゴソと音がしてドアが開いた気がしたので、
今日も出来れば一緒に歩きたいと思っていた私はちょっと焦った。

                       

 で、出発しちゃったと思って私も急いでホテルを後にしたのだった。
 けれど、それはどうやらかん違いだった模様。その後二度とおじさんとは会えなか
った。前の日に交換した納め札にも住所は途中までしか書かれていなかったので、
撮った写真も送れないまま。
 おじさん、ちゃんと結願できただろうか。

 さて、この日は天気があまり良くなくて、途中から雨が降ってきた。冷たい雨。
 車道沿いの店の下でポンチョを着込み雨の降る中もくもくと歩いていく。
 屋島寺への分岐には宮脇書店があるとのことで、宮脇書店を探しながら歩くが
宮脇書店ありすぎっ!!(笑) 
 2~300mごとにあるんじゃないの?! 作り過ぎ!
 おかげで道のりが遠く感じたよ、もう~。

 やっとお目当ての宮脇書店を見つけて左に入っていく。
 屋島寺への参道はしっかりとした石畳の道で、きれいに掃き清められていた。
 その石畳を歩いていると、いつの間にか雨が雪に変わって、真っ白な世界に!

                        

 周りの木々や石畳も真っ白に染まり、なんとも幻想的!
 最初は喜んで写真を撮ってたけど、そのうち本降りになってくると不安に・・・。
 おいおい大丈夫か~!?この雪?

 でも、そんな中参道を竹箒で掃いている女性が。どうもお寺の奥様かな?
 こんな早朝に毎日長い参道を掃いてくれてるのかな。ありがとうございます。

 その後滑らないように慎重に歩き続け、なんとか境内に到着。

  振り返ると私だけの足跡。   

  いや~、まったくここまで降るとはね・・・。

 お杖を持っていたので防水機能のない手袋は雨に濡れてびしょびしょ。
 そのあと雪が降るほどの寒さになったので手がかじかんでろうそくに火をつける
のもままならない。
 それでも本堂と大師堂で雪の中お参りする。その間もどんどん雪は降り積もる。

    屋島のたぬきさんたちもこのとおり。

 納経所に向かうと、納経所の人たちもこんな中来たのかと驚いて労ってくれた。
 納経所の人に私より前に60代前半くらいのおじさんが来なかったか聞いてみた
けど、歩きで来たのは30代後半くらいの男の人だけとのこと。
 やっぱり間違って早く出てきちゃったかあ。
 おじさんこの雪の中ちゃんと歩けてるだろうか心配だ。

 なんせここで話している間にもどんどん雪は積もって、私の他にも車や自転車で
来ていた人がチェーンも着けてないので降りれないと困っていたくらいなのだ。
 私もこの先は山道を降りないといけないので納経所の人に聞いてみたら、

 「この雪だと危ないかもしれないけど、先に来た兄ちゃんが戻ってきてないから
  大丈夫だろう。

 だって。 ま、またあの石畳を降りるのもある意味危ないから、やはり山道を行く
しなかいね。
 ということで、八栗寺に出発~!

 でもその前に、解決しなければならないことが・・・。それは手袋。

 手袋は雨のせいでびしょびしょになってしまったので、手袋をはめても冷たいし
つけなくても寒いしでどうにもならなくなっていた。
 でもお杖を持たないといけないし。さてどうしたものか?

 朝早すぎて売店も開いてなさそうなんだけど、明かりのついていない茶屋を覗いて
みたら、奥のほうの居間におじいちゃんとおばあちゃんがいるのが見えたので(と
いってもお店ではなくあくまでも自宅の居間でこたつに入ってらしたんですが。
引き戸を開けて(開いたのだ。)「すいません~。」と呼んでみた。
 「あのう、手袋売ってませんか?
 「手袋は~、売ってないですねえ。ごめんなさいねえ。」 とおばあちゃん。

 あ、やっぱり?そうだよねえ。

 「すいませんでした。八栗寺への道はこっちでいいですか?」と言って立ち去る私。
 そうして先に進んでいると、後ろから「お遍路さ~ん!」と呼ぶ声がする。
 振り返るとさっきのおばあちゃんで、

 「これ、家探してみたら軍手があったから。
 「(わー!!!)ありがとうございますっ!助かります。おいくらですか?
 「お代はいいですよ。気をつけてね。

 わーん!!!おばあちゃん、本当にありがとう!
 今回一番のお接待です~。早速つけてみる。あったかい。

 おばあちゃん、おじいちゃん、本当にありがとう!


偶然の再会

2006年11月14日 22時44分42秒 | 2004年おへんろ日記(香川編)

 長らく途中のままでした、2004年おへんろ日記(香川編)の続きです。
 前回は80番国分寺まで歩いて、すぐ近くの「あずさ」に泊まりました。

                     

 あずさでは朝食を夕食のときと同じように部屋に運んでくれた。
 その際に宿代を支払い、朝食のあと身支度を整えて7時前に出発。
 今日は高松市内に出るので特に宿の予約をしていない。どこまで歩けるかな?

                      

 へんろ道を歩いていくとこれから登る五台山が目の前に見える。
 冬の朝は冷えて冷えて寒いのだけど、朝一番にひっそりとした中を一人歩くのは
実はとても気持ちよかったりする。

 白い息を吐きながら登り口から一気に上がっていくと途中に展望台らしき場所が
あった。そこからの眺めのなんともすばらしいこと。
   
  朝もやの中に香川特有のポコポコと盛り上がった山々が見えた。

  そしてその展望台には先着のお遍路さんが。
  お互いに声をかけるまでは至らず、この景色を眺めるだけ。立ち去りがたい
 気分になってしまうほどステキな場所だった。

    

  そこからさらに登るとほどなく車道に出た。車道を左にしばらく行くと途中で歩き
の道に入って、自衛隊の駐屯地の横を通ったりもする。
  途中からかなりでこぼこした道になって歩きにくい~。
  今は歩きの人しか通らないけど昔はこちらの道が正規の道だったので、道の途
中には「ここから馬から降りて歩かないといけません。」という標があったりして興味
深かった。
                       

 そうして白峯寺に到着。さすがに崇徳天皇を荼毘にふした場所だけあって規模も
大きいし、お正月前でなんだか賑わいもあるのだった。
 心なしか品も感じられるのは気のせい?(笑)
 前の天皇寺でいろいろとお話を聞いたこともあり、崇徳天皇さんにもお参りして
から納経所に行くと先ほどのお遍路さんも私の後に来られたのだった。
 納経をしてもらってる時にそのお遍路さんが私を見て、

  「あのう、前に宿でご一緒しませんでしたか?

 と言われるのでお顔を見てみたら、なんと5月のお遍路の時に内子の先の小田に
あるふじや旅館で確かに同宿となったおじさんだった!
 え~!信じられない~!
 あれから何度も区切って打ってたし、今までこんなことは無かったのでお互いに
びっくりするやら。こんなことってあるんだなあ。

 また次のお寺で会うでしょうが・・・と、とりあえずお別れし、私は先に根香寺へ。
 先ほど通ってきた道を遡り、駐屯地の先を車道に戻らずそのまま進むと気持ちの
よい山道に入っていく。十九丁と呼ばれる辺りには立派なお地蔵さんだったか仏さん
だったか(お大師さん?)があって、とてもホッとする場所だったのでしばし休憩。

 そこからさらに進むと車道に出た。根香寺方面に歩いていると突然ものすごい犬
の吠える声が。金網の向こうにいるので大丈夫だけど、けっこう大きい犬だしかなり
怖いぞ~。

 それからまたへんろ道に入ってガサガサっと抜けるといきなりお寺の駐車場に
出たのだった。なんだか変わったところに出るもんだ。ついでに駐車場にあった
お手洗いを借りてからお寺に入る。
 が、駐車場の横に大きな牛鬼の像が!めっちゃ変わってる~!

 立派な門をくぐると、とても珍しい作りをした境内だった。
 目の前に階段があるのだけど、下まで降りたらまた同じだけ向かい側の階段を
登るのだ。
 頭の中に滋賀の日吉東照宮が思い浮かんだ。あそこは東照宮自体がそういう
造りだったっけ。
 ここもなにか意味があるのかな?

 納経所、大師堂を過ぎた奥のほうに本堂があるのだけど、ここの本堂は回廊型
になっていて、回廊の中には無数の小さな観音様が並んでいた。こういうのはよく
あるけれど、この観音様はいかにも手作りって感じの簡素なもので、木で荒く削った
ものを金色に塗ってるだけ。
 けれども私は高野山の奥の院にあるような型で抜いたお大師さんより、こういう
素朴な感じのほうが好きだ。
 観音様は県ごとに区分されているようで、奉納した人の名前なんかは分からない
けど、お線香とろうそくが立てられるようになっている。
 厳粛な気持ちで回って正面のご本尊にお参りし、今度は反対側の回廊を通って
抜ける。同じようにこちらにも観音様が奉納されていた。
 なんか好きだわあ、このお寺。

 そのあと大師堂にお参りを済ませて納経する際に納経所の窓を見たら、観音様
の奉納は永代供養の印だったらしい。 私もここに奉納しよう!
 そう決めて永代供養代を支払って友達の名前を書いた。
 このお寺はそういう意味でも私の中で特別なお寺なのだ。

 ちなみにここのお寺の手拭いは牛鬼が書いてあってなかなかステキだったので
もちろん購入。(笑)

 さて、先ほどのお遍路さんとやはりまた会ったので、ここからは一緒に歩くことに。

     景色最高~!!

  そっかあ、反対側は海なんだよねえ。こんなに近いとは・・・。

  おじさんといろいろと話し込んでいたらうっかり道を間違えてしまい、というか、
歩きの道に入らず車道を行ってしまった。鬼無の駅前を通ったので、ついでに
駅前のうどん屋さんでお昼とする。
  お昼を食べた後もおじさんとついつい話し込んでしまう。
  ここから一宮寺までは市街地の中をクネクネと入っていくので途中まであった
はずの遍路シールもいつの間にか見えなくなり、何度も迷うことに。(笑)
  人と話してると注意散漫になっちゃうね。

  それでもなんとか一宮寺に到着。
  となりの田村神社のほうが立派だぞ。(笑) まるで高知の善楽寺みたいだな。

  さて、山道を歩いたせいか結構疲れていたのだけど、おじさんが瓦町に新しく
出来たビジネスホテルまで歩くということだったので、私もそこに泊まることにして
一緒にがんばって歩くことに。
                       

  しかしけっこう遠かったよ、瓦町。
  でもなんとか歩いて着いた、ホテルNo.1高松。遍路姿で入るの恥ずかしい
くらいピッカピカだよ。(笑)
  チェックインしたらおじさんと夕飯を食べに行くことにしたのだった。
  その前に手持ちのお金がさみしくなってきたので近くのコンビニでお金を下ろ
そうと走っていくが、なんとここで驚愕の事実が!
  香川のコンビニにはATMがないのだ!! ガーンッ!!
   (2004年時点です。)
  うう、夕飯食べたらほとんどお金ないよう・・・どうしよう?

  困ったなあと思いながらおじさんとお出かけ。
  適当な中華料理屋さんに入ってそこでもお互いにいろんなことを話した。
  ここでやっと納め札を交換。そしてなぜか夕飯をおごってくれたのだった。
  おじさんごちそう様でした。 正直言ってすごく助かりました~!

  そうしてその後ホテルに帰り、お風呂に入ったり洗濯したりと。
  お風呂は露天風呂ということでものすごく期待していたのだけど、なんと内風呂
がなく洗い場も露天だったので12月の露天は寒すぎだよっ!(涙)

  明日は大晦日、打ち止めだ。
  


本日2度目のうどん

2006年11月01日 23時13分28秒 | 2004年おへんろ日記(香川編)

 へんろ道を歩いていたところ、へんろ道沿いにこれまたディープな造りのうどん屋
が現れた。

       


 普通の民家のガレージに無理やり作ったような感じの「長楽製麺所」だ。
 寒いのでビニールシートで覆ってあるが、中には長机とイスが並べてあった。
 お腹は空いてないけどどうしようかなあ?ちょっと入りづらいなあ。

 と思っていたら、向かいのおうちの人が私に向かって

 「おいしいよ!安いし食べていきな。」 と声をかけてくれたので、そんじゃあ
ってことで入ることに。(笑)

 入ってみると、ここは麺の大小を頼んだら、あとは自分でつゆをかけたり天ぷら
乗せたりするタイプだった。
 天ぷらがあるとついつい乗せちゃうんだよねえ。お腹空いてなくても・・・。

            
 食べてみるとちょっと私にはつゆは辛かったけど、雰囲気は楽しめたゾ。

                       

 そして、お腹いっぱいになってさらに歩いていくと、八十場の水に到着。
 おいしい水らしいけど、今は冬。そしてすごい藻が・・・。ちょっと飲みにくい。
 それにここの水の由来がまた怖いから、飲むのは違う意味で勇気がいる。
 というのも、昔崇徳天皇が殺された時、遺体を保存するために20日間この
八十場の水に浸しておいたというのだから。こ、こわっ!

 ここの向かいにはこの八十場の水で作ったところてんが食べられるお店がある
んだけど、これもさすがに12月ですから・・・。
 っていうか冬にも売ってるかどうかは知りませんが。

                        

 79番高照院には裏手から入るようになっていて、入ってみるとお寺ではなく神社
があるのでよく分からないまま下っていくといつのまにか境内を抜けてしまった。
 あり?高照院(天皇寺)は?
 と思ったら、あった、あった! でも、さっき通ってきた神社(正しくは白峯神社)に
比べるとあまりにも貧相な!? 88ヶ寺のお寺は必ずしも大きなお寺ばかりじゃ
なくって奈良や京都のお寺を見慣れているとえっ?と思うお寺もあるけれど、ここ
は天皇寺って名前のそれなりに由緒もあるお寺なのに~!

 びっくりしながらもお参りして納経所に行くと、珍しく若い女性だった。
 納経しながらこのお寺やこの辺りの地名に関する由来をお話できて、すごくため
になりました。
 なかなか血なまぐさい話でしたが・・・。

 そのあとお接待としてこけしの形の根付けをいただいたのだけど、もしかしたら
貝の根付をくれた、あのおじいちゃんが作ったのかもと思った。鈴が同じだったん
だよね。

 きっとおじいちゃんはお遍路さんにあげてほしいってお寺に頼んだのではない
かしら?
 この根付けは今も大切に家に飾ってます。

 さて、このお寺から次のお寺まで6.6キロ。
 テクテク歩いて夕方に到着したのだけど、門前に絵を売るお遍路さんらしき人が。

 ふーん、と思いながら境内に入る。さすがに国分寺だけあって境内は広いの
だけど、なんだかやたらめったら新しく作ったっぽい神様の像があちらこちらに
あって、それにいちいち賽銭箱が付いてたりしてなんだかすごく俗っぽい寺だ。
 大師堂の中に納経所があるんだけど、そこの入り口にショッキングな張り紙が。

  「入り口の男は盗人です。」

 仮にこれが本当だったとしても、お寺の人間が門前で絵を売る男を指して盗人と
呼ぶ、その精神が分からない。
 なんだか気持ちが悪いし、腹が立ってしょうがなかった。

 自分達だって金儲けのために弘法大師像に有料の金箔を買わせて像に貼らせ
るなんてしょーもないことしてるじゃん!
 こんなことをしてるからお寺に対する信心もなくなるんだよ~っ!!

 まだ神社のほうがクリーンな感じがするのは私の思い込みでしょうか?

 意気消沈しつつ、すぐ近くの「あずさ」へ。
 1階は食堂だった。まるでアパートのような感じの作りで、食事は各部屋に持って
来てくれた。量が多いので食べきれない。
 朝ごはんも持ってきてくれるのかな?
 
 


最初のうどんは・・・

2006年10月31日 20時42分16秒 | 2004年おへんろ日記(香川編)
 金倉寺を打ち終えて77番道隆寺へ。
 
 たった3.9キロで道隆寺に到着。このお寺の記憶がない・・・。
 相当うどんが気にかかっていたのだろうか?(笑)
 さっさと次の郷照寺へGo!
 でもお腹が空いたよ~。

                       

 道隆寺からは交通量の多い県道を歩く。うーん、逸れたいなあ。
 1本奥に入れば少なくなるかも?と思って入ってみたけど大して変わらなかった。
 でも戻る気もしないのでそのまま歩いていたら、横断歩道の向こう側にセルフの
うどん屋さんを発見!
 聞いたこともない名前だし、普通のお店なのでどうしようかなあと思ったけど、
空腹と疲労には勝てず入ることに。
                       

 正直言って普通のうどんでしたが、お店のおばちゃんがお茶をお接待してくれた。
 ありがとう!

 がんばって歩きますか!

 ということで、丸亀城を右に見ながらてくてく歩く。
 讃岐富士も見えてきた。

 郷照寺は33号線の途中から右手に入るのだけど、分岐を入らずにそのまま少し
先に進めば冷天おろしうどんで有名な「おか泉」がある。
 行きたかったけどお腹はいっぱいだし・・・今回は断念だな。

 後ろ髪を引かれつつお寺へ向かって歩いていくと、そこにはご褒美があった。

 それは「地蔵餅」。いかにも昔からあります~って感じの店構えで、木箱の中に
いくつかのお餅が見える。
 中に入ってみると、さすがにお正月前なのでご近所の注文を受けてお雑煮用の
のし餅やら鏡餅やらを忙しそうに作っているので、声がかけにくい~!

 そんな中、なんとかお餅を二つほどいただいてお寺へ。
 しかしここも記憶が・・・。
 やっぱり札所間の距離が短かったりするとどうもいけませんねえ。

 さあさあ、次のお寺へ! 瀬戸中央自動車道の下をくぐって歩いていると、一人
のおじいちゃんが私に近づいてきた。すごく人の良さそうなおじちゃん。
 すると私に手渡してくれたのは、おじいちゃんの手作りと思われる貝殻を和布で
くるんで作った根付けだった。それも袋に5つくらい入っている。
 こんなにたくさんいいんだろうかと思ったけど、ありがたくいただくことにした。

 おじいちゃんは会釈をして静かに去っていった。

 私はなぜだか分からないけど、あのおじいちゃんはとてもすごい人のような気が
して、この根付けはものすごいご利益があるぞ!と確信してしまった。
 根拠はまったくないんだけど。
 そのうちの1つはさっそくお杖に付けることにした。

 不思議な体験だった。

善通寺へ

2006年10月30日 21時36分54秒 | 2004年おへんろ日記(香川編)

 前回10月末に善通寺で打ち止めてから早や2ヶ月。

 2004年も年末のお正月休み初日である12月28日から大晦日まで歩くことに。
 いつものようにジャンボフェリーで神戸を出発~! 

 珍しく予定通りの4時10分に高松港に到着し、4時58分発の電車に乗ることが
出来た。
 今回は善通寺に行くため多度津で琴平行きの電車に乗り換える必要があるの
だけど、まあしばらく乗りっぱなしだし、と思って思いっきり横になってぐうぐう寝てた。

                       

 ら、ふと気が付くといつの間にか多度津に着いていて、窓の向こうには今まさに
出発しようとする琴平行きの電車が~!!

 時すでに遅し・・・。電車は行ってしまった!

 うう・・・。
 まあ、この電車で乗り過ごして観音寺方面に行かなかっただけまだいいのかな。
 どうせあの電車に乗っても善通寺の駅に着くのは6時前だし。(前向き。
 幸い次の電車は1時間後とかじゃなかったので、6時過ぎには善通寺駅に到着。

                       

 さすがに12月なので6時でも真っ暗だ。
 暗い道を善通寺まで歩いていく。けっこう遠いんだよね。
 20分ほど歩いて善通寺に到着。
 本堂には明かりがついていて中にはお坊様もいらっしゃったけど、中に入ること
はできなかったので外からお参りした。
 納経は前に済ませてるから問題なしということで、次の金倉寺に向かう。

                      

 今回は実はすごく楽しみにしていることが。それはもちろんうどんっ! 
 というのも、ルート上には四国Gajaに載っていた長田in香の香もあるし~、さらに
 郷照寺前にはおか泉もあるし!

 ちゅーことで、がんばって歩くぞう!

                       

 やっと明るくなってきた道を1時間ほど歩いたら、次のお寺の金倉寺に着いた。
 まだ朝早いので全然人気がない。
 納経所の人に「この辺でもう開いているうどんやさんってありますかね?
 と聞いてみたけど「ないと思うけどねえ。開いてるとしたら門前の食堂かな。
 とのこと。

 だめもとで覗いてみる。が、やはり開いてなさそう。がっくり。
 1日限定20食との張り紙に、讃岐うどんのディープな香りを感じつつ、長田in
香の香が開いていないか今度はお寺の裏側に周ってみたけどやっぱり閉まってた。
 だめだあ!製麺所系じゃないとこんな時間には開いてないんだな・・・。

 今日は果たしておいしいうどんが食べられるのだろうか?


ブロイラーおじちゃん

2006年10月05日 21時06分16秒 | 2004年おへんろ日記(香川編)

 捨身が嶽のある山は我拝師山といって、普通に山登りもできるらしく(そうは
見えなかったけど。)私が登ってきた道は登山道で、いつのまにか稚児大師さん
を通り過ぎてしまった模様。
                 

 間違ったのかどうかよく分からなかったので何度も山頂をウロウロしたあと、
あきらめて元の道を下っていったらいらっしゃいました、稚児大師さん。(涙)

 通った時に気が付かなかったわけじゃないんです。でもね、タバコ休憩の人が
「まだまだ先!」って言ったもんだから、この像が稚児大師だとは思わなかったの。
                      

 この時すでに予定していた時間を大幅に過ぎていたのだった。
 本当に、道を間違うと凹むわぁ。

 そうして捨身が嶽を下りて出釈迦寺の本堂に戻ると納経所で本堂と奥の院の
納経をいただく。
 この頃にはもう納経所の白紙の部分は番外札所等のご朱印でいっぱいだった
ので、普通は半紙に書いてもらって終わりなのだけど、ここの納経所では半紙を
最後のページに糊で貼ってくれた。
 でも、その前に、

     「このページに書いてもいいんですよ。」

 と指差されたのは 「一番最初にお参りしたお寺にお礼参り」っていうページ。
 一番札所で納経帳を買うとそのページがあるんです。
 いや、いいかもしれないけど私はイヤ。 お礼参りに行く行かないに関わらず。
 しかし本当に一番札所って好かれてないですね。(笑)
 あ、また言っちゃった。

                       

 心も体も疲れてきたけど、思わぬ時間のロスで今日は金倉寺まで打つのは完全
に無理になった。今日は乗る電車も決めているので必ずそれまでに善通寺で納経
を済ませて駅までたどり着かなければ!

 そのためかなりがんばって猛スピードで歩いていると、74番甲山寺に行く途中で
農作業を見守る長靴姿のおじちゃんがいたので挨拶したら、なぜか一緒に付いて
いくと言うのだ。
 えっ?!おじちゃんは農作業中だったんじゃないの?

 どうも私はおじちゃんに好かれやすい傾向があるけど(おじちゃんオンリー)、
決定的かも・・・。

 そうして甲山寺に着いたのでここでお別れ、と思ったらおじちゃんは待っている
と言う。『お参りするから30分はかかりますよ?!」って言ったけど本当に待って
いるので焦った!どういうつもりなのかしら?

 さらに善通寺までへんろ道を案内してくれるらしい。善通寺の境内の一部でも
ある裏手の山にも是非登るように勧められたけど、捨身が嶽で疲れた体には
それは無理ってもんです。また今度ね。

 で、おじちゃんにちょっと無理やり境内の裏手である駐車場側から入れられて、
お参りも「広いから逆にお参りしたってええ。」と言われ、時間もないし結局
善通寺では本堂ではなく大師堂(ここでは御影堂)からお参りしたのでした。

 確かに善通寺は広かった!
 本堂と大師堂の境内が別になってて間に車道まであるよ!

 さて、ここでおじちゃんに教えてもらいたかったお店があった。

 「友達が善通寺の境内に『ぼうろ』がおいしいお店があるって聞いたんですが
  どこにあるか知りませんか?

 「? 『かたやき』で有名なお店ならあそこにあるけどな。

 と言われた先には昔のお菓子屋さんって感じの見せ構えで、軒先には木枠に
ガラスがはめられた入れ物に茶色の小石のようなものが。
 でも、そこにならんで見えたのは「ぼうろ」! ここだぁ!!

 なんのことはない、ここは「かたやき」で有名なお店で「ぼうろ」は主製品ではない
のだった。おじいちゃんありがとう!
 私だけならこんな境内の間の道のはずれにあるお店に気が付かなかったよ。

                        

 もう夕方だったので数種類あるかたやきセンベイはほとんど売り切れていて、
小石みたいなのしかなかったけど取りあえずそれと、ぼうろを買うことに。

                        

 さて、電車の時間まであと30分ほどになったのでそろそろ行かねば。
 するとおじちゃんは私を駅まで送ってくれるという。
 道々話していたら、おじちゃんはニワトリのブロイラーをしてて300羽くらい飼って
るらしい。なんとも不思議なおじちゃんだ。

 駅に着いて電車が来る時刻が近づいてくると、なんだかおじちゃんは寂しそう
だった。その姿を見ていると私も寂しい気分に。
 せめてものお礼に納め札を渡してお別れした。おじちゃん、元気でね。

                        

 さて、電車で向かった先はどこでしょう?

 それは・・・そう、青空屋!(爆)
 全然近くないけど、また泊まりに行っちゃいました。
 善通寺に泊まっても良かったんだけどね。えへへ。

 帰りたくなるのよ青空屋に。(何度もね。)


 追伸: 「ぼうろ」ですが、見た目は普通のより白い玉子ぼうろなんだけど、
     食べてみると味は「ビオフェルミン」。(笑)
     ビオフェルミンの味でしかないよ、これ! 勧めてくれた友人はビオ
     フェルミンの味が分からないという。
     おいしいっていうか~、食べると整腸作用がありそう。(笑)