北穂高小屋で9時からきっかり1時間まったりしていたら、なんとか雨が小降りになってきた。
他の人達も少しずつ出発しだしたので意を決して出発である。
もうこうなったら行くしかない!みねりんさんも行ってくれると言うから心強いし。
持ってきたヘルメットも被って気合だ~!
北穂高岳山頂を越えて元の道を南峰の分岐まで戻ると右手の涸沢岳・奥穂高岳方面を登って
いく。もう引き戻せないぞ。って、また雨足強くなってるしっ!?
そんななか登山道は濃いガスの中で、下はほとんど見えず。でもゴッツゴツです。
このへんは危険マークでもなんでもない一般ルートだっつうんだからもう・・・。
つまり梯子やクサリがないだけなんだけど、そのほうがずっと怖いんですが・・・。
ひえ~!
ここ、ほんまに怖かった。覗き込むようになっているからではなく、足場が薄々で滑らせたら
落ちそうだったんだもん。濡れてるし。
そして急な下りの岩場では夜光虫さんも私もザックが大きく邪魔なため、ほとんど後ろ向きで
下りていった。
またハイステップなのよ。
涸沢から北穂高岳までの道はなんてことなかったわあ、とここに来て思ったのだった・・・。
とにかく慎重に、三点確保で進んでいく。幸い?下はほとんどガスって見えないので高度感で
足がすくむようなことはないのだが。
岩は濡れてていやだが晴れているほうがずっと怖いのかも?
こんなクサリ場も出てきて、スラブ状の岩に鉄の杭で足場が作ってあるのでそこに足を下ろし
ながら下りていく。先に降りたみねりんさんが下から指示してくれて助かる。
しかしこの杭もかなりのハイステップなので大変だ。私よりずっと小柄で重いザックの夜光虫
さんはもっと大変!
そしてこんな天気なのに意外とみんな歩いてます。
こういうところも狭いのでいちいち後ろ向きにならないと通れなかったり。なんかの拍子でザック
を引っ掛けたりするとすぐ事故に結びつきそうだ。
怖くはないが、ずーっと岩場ばかりなのでとにかく緊張の連続。やっと一服できそうな場所を
見つけ一息付いたら1時間経っていた。
そこからもう少し下っていったところに最低のコルの標識が。
場所が分かる標識はこのくらいである。
地図ではこの先が危険マークで、「浮石・落石注意」「梯子と長いクサリ」となっている。
確かにこの辺から梯子やクサリが出てくる。最低のコルのすぐ先もすぐクサリのトラバースである。
そして手で掴んだ岩がグラグラするものも多く、確かめながら登っていく。
このはしごはそう長くないけど、上部の岩が邪魔で岩を避けて回り込まなければならないので
要注意。
さらにその先に狭いトラバースのクサリ場があり、そのあとハイステップの岩場を這い上がらな
いとならない。
這い上がった先が涸沢岳かと思ったら、まだあと2つ越えないといけないってさ。ハハハ。
標高は3000mもある稜線だから、息も上がり、へとへとになった頃、視界に入ってきた道標
と人影。もしかしなくても山頂じゃない??
と、そこでみねりんさん、「レディーファーストで。」
え~!!それは悪すぎる~!と言ったのですが、先を譲ってくれました。やさし~。
そうして涸沢岳に無事到着。12時30分なり。
やったぞ~!
何事もなくここまでこれて良かった~。