風をあつめて-ぷらり日記-

すっかり山にハマッテマス。でも山ガールではありません。
三線、お遍路、ネパールのこと等も綴ってます。

夏山2011 穂高岳テント泊縦走 その6

2011年08月31日 22時32分28秒 | ハイキング・登山

3日目は朝4時起床。と言っても夜中はこれまたトイレに向かう人の足音でうるさくて眠れず、
どうせ眠れないからと夜中にテントから這い出て星空とたぶん松本市街と思われる明かりを
ボーっと見たりした。

夜は涸沢も雪渓の風下だったこともあり寒かったけど、ここのほうがもっと寒く感じたのは、
やはりフライシートがテント本体にくっ付いて結露でべっとりと濡れていたからだろうか?

とりあえず朝は暗いうちから雑炊を作って食べていると、白々と明けてきた向こう側に、一昨年
登った横通岳~常念岳~蝶ヶ岳の稜線がきれいに見えてきた。



ああ、常念小屋では出発の時だけきれいにこちら側が見えてたっけなあ。
今日は昨日よりずっと天気が安定してそうな感じで、期待に胸が膨らむ。

テントはびしょびしょだが諦めて畳んでビニール袋に押し込み、パッキングを済ませたころに奥穂
高を見てみるとごらんの大渋滞だったので、準備運動したりして時間をずらし5時50分に出発。
ヘルメットが大きくて邪魔なので被っていくことにする。



こんなんじゃ全然進まないなあとか言ってたんだけど、ザックの重さのせいか朝一番のせいか
ゆっくりでも息が上がり、全然前に進まないのは自分達であった。(笑)

まあ、今日はしんどければ岳沢で泊まればいいし(岳沢ヒュッテは小屋泊の場合は要予約だけど
テントは予約無しでもいける。)、ゆっくりでいいのだ。

 笠が岳をバックに。

穂高岳山荘から奥穂高の道は、最初にちょこっとだけ梯子とかあるけど、そこを抜ければ確かに
みねりんさんの言うとおり走れないこともない道だった。走りませんが。(笑)

少しずつ高度を上げていき、振り返ると雲ノ平方面の山々もしっかり見えるほどの好天気だ。
肝心要の時にはガス女返上だぞ!えっへん。



たぶん左奥に見えるのが黒部五郎岳で、右奥のほうは薬師岳かなあ?行ってみたいな雲ノ平。

そして6時35分に奥穂高岳着。山頂は記念撮影する人たちでごった返しているので待つ間に
パノラマビューを堪能する。

天気が良すぎて白んでるけど、槍が岳~北穂高岳~涸沢岳と尾根道がくっきりはっきりと見えます。



昨日霧雨の中歩いてきたルートだけに感慨深い。北穂高岳から槍が岳も歩いて結んでみたい
もんです。(天気がいいときに・・・。)

逆側を見れば、ジャンダルムがどかーんとそびえ立っている。す、すごい。



そのロバの耳部分には登頂を喜ぶ人たちが立っていた。すげーなー。いつか立ってみたいなあ。
あそこって意外と幅あるんだろうか?



やっとこさ山頂で記念撮影したら、前穂高岳へつづく吊り尾根へと進む。



この吊り尾根もかなりの迫力なり。 ここからは前穂高岳へのピストンを除くと基本的には下山
になるため気をつけて、よりゆっくりと歩くことにする。

危険マークはないとはいえ、遭難は下山時に起きることが多いし、実際足もかなり疲れてきている。

そしていきなりこんな長いクサリ場が出てきたりするし~!



終わってない、まだ終わってないわ・・・。

正直もう岩稜帯はお腹いっぱいって感じで、緊張感は十分味わったので、もうそろそろ「お花
きれいだね~!」って感じの道を歩きたいんよ~。

吊り尾根はむちゃくちゃ危ないとかじゃないものの、こんなふうな油断すると反対側の谷に落ち
そうなところはいくつもあった。



実際、私たちの前を歩いていた、息子二人と来て表向き元気そうに振舞っていたお父さんは
ゆっくりの私たちよりだいぶ先行していたはずだったが、途中のなんてことはない道を歩いて
いたら、目の先の谷側の10mほど下の斜面に這いつくばっていた。

「大丈夫ですから!」というお父さんに、(この人何してんだろう?まさか落ちたフリして記念撮影
か?バカじゃないの?)と思ったら、なんと本当に滑落したらしい。
(そう思った理由は、クサリ場で息子に「このポーズで写真撮れ!」とかやってたので、てっきり。)

ザックを持ってなかったのも息子がそこまで降りて行って先にザックとかを引き上げてやり、空
身で斜面から上がろうとしていたところに出くわしたのだった。・・・唖然。

10mとはいえ足を滑らせて顔から落ちたらしい。幸い怪我はなかったみたいだけど、すっかり
足にキテいるのは明白だ。「無理しないでゆっくり歩いた方がいいですよ。」と言ってお別れした
のだが、まったく聞く耳を持っていなかったと後に分かることになる。



そうして微妙に登ったり下りたりしながら前穂高岳へのトラバースを進んで行く。
眼下には梓川と上高地がきれいに見渡せた。



             思ったより 長いよ吊り尾根 前穂はまだか?


夏山2011 穂高岳テント泊縦走 その5

2011年08月30日 07時03分58秒 | ハイキング・登山

無事涸沢岳に到着し、あとは穂高岳山荘に下るだけ。途中に雷鳥がいるよと教えてもらったも
のの結局見つけられなかった。しかしそんなことはもういい。本当に越えられてよかった。

ゆっくりと真っ白ななかを穂高岳山荘まで降りていった。小屋には12時55分に到着。
本当にお疲れ様でした!



小屋の中は雨が降っていることもあり超満員。



空いてる席を確保し、みねりんさんはラーメンを私たちは飲み物だけ買って軽くお昼とする。
みねりんさんはせっかくここまで来たからと、小雨になったのを見計らって奥穂高へ登りに行って
くるとのこと。
私たちは明日登ることになっているのでいったんお見送り。それにしても元気だ。そのあとザイ
テングラートを下りなきゃいけないのに。でも目の前にあるのに行かないわけにはいかないか。

で、私たち2人はとりあえずテントを張ってこようと受付を済ませてテン場を見に行くと、ここでも
京都のTさんに聞いていたとおりスペースが小さくて張れる場所が・・・。ヘリポートに張ってもよい
と言われたけど、それは寒そうだ~。



で、後ろも前もギリッギリのテントサイトになんとか張りました。うっかり寝ぼけて出たりすると
そのまま下の段に落ちてしまうぞ、気をつけよう。(笑)
それに、狭いため前後のフライが十分に張れず、テント本体にくっ付いちゃう。うーん、テントが
でかいとまずい場合も多々あるのだなと再認識である。

と、小雨のうちにと思っていたのに、マーフィーの法則か、大粒の雨が降り出したので急いで
設置して小屋に戻ると、北穂高と同様の大雨に。そして雷まで鳴り出す始末。

とりあえず新たに席を確保して、お湯を沸かしてコーヒーを飲みつつみねりんさんを待っていた。

みねりんさんはこの大雨のなか1時間ほどで奥穂高を往復してきた。
これまで来た道を考えれば奥穂の道は走れますよ、とのこと。ハハハ。
またこれから涸沢まで下りないといけないので雨のなか出て行ったのでした。
本当にありがとうございました。それにしてもこんな天気のなかさらに下りていくなんて、大変だ~。

その後も雨は降り続いていたので夜光虫さんが持ってきた黒霧島のお湯割りなんかを飲みつつ
時間を潰す。



なんとおつまみも出てきて、ほんとに夜光虫さんはどんだけ食料を持ってきたんだか・・・。
そうして時間を過ごしていたら、4時ごろには雨が止み少しずつ空が明るくなってきた。

ここを見計らってテントに他の荷物を入れに行ったら、急いで張ったため通気口を閉め忘れて
浸水!(涙) 荷物入れてなくてよかった~。タオルでなんとかふき取って荷物を放り込む。

穂高岳山荘はテント泊の人間でも小屋の中のテーブルで炊事することはO.K.らしく、私たち
もテーブルの一角で夕食です。

2日目の献立はアルファ米の五目御飯に、乾燥海草サラダを少量の水で戻し、昨日のパプリカ
にきゅうりを加え、梅ドレッシングで味付け。



さらにおくら、パプリカ、あまったきゅうりをフリーズドライのお吸い物に入れて野菜たっぷりすまし汁。



周りの「この人たち何作ってんの?」的視線を一心に浴びつつ豪華な夕食が完成です。



        夜光虫さん、やっぱりおかしいでしょ、これ。豪華すぎ。(笑)
        自分が担いでないからいいけど、食料で何キロあったのか?

 と、おいしいご飯を食べ終わった頃には外はすっかりいい天気に。



        テン場から穂高岳山荘と奥穂高岳。右手にはジャンダルムが!

涸沢方面を見下ろすとテン場と涸沢ヒュッテがよく見えて、2人で「みねりんさーん!」と呼んで
みました。

夕日はというと肝心な時にガスが出て見られず。でも笠が岳がきれいでしたよ。



で、まだまだ時間があるので小屋で赤ワインを買い、バーナーで温めたらホットレモンの粉を
少し加えてホットワイン風にしてみました。ホットレモンには砂糖が入ってるので甘みと酸味
がいい感じ。アテがなくてもワインだけでおいしくいただけます。



明日は奥穂高から前穂高を経て岳沢へ下山の予定。
気力があれば上高地まで行けるか?


富士山2011 吉田口ルート

2011年08月30日 00時23分33秒 | ハイキング・登山

この週末富士山に登ってきました。 今回で2度目、初めての富士山はたしかこのブログを始
めた2005年の夏だったような?→ 初めての富士山の模様

5~6年前と思ってたら8年前だったよ~!私ってばブログ8年もやってんだ、マジで?!
自分で驚いた・・・。

とにかく今回はガイドツアーではなくフリープランで望んだのですが、よい点としてはバスが朝
8時に到着してガイドツアーでは高度順応のため五合目で3時間ほど休憩してからみんな一
緒にスタートしなければならないのですが、私はすでに今年穂高にも登っているし、一緒に行っ
たIさんもネパールで3200m近くは行けてるので大丈夫だろうということで、9時過ぎに出発。

するとほとんどのツアーがこの時間帯には登っていないらしく一部狭いところでは渋滞したも
のの順調に進んで行きあっという間に宿泊予定の鳥居屋に着いたのだった。なんと11時半で
ある。2人で拍子抜け。ツアーの残念なところとしては山小屋は自分達で選べないため、こん
なに早い時間帯で体力も有り余っているのに7合目で泊まらなければならなかったのだった。

することもないので小屋で800円のラーメンを食べ、居間(?)で夜行バスでの睡眠不足を補
うべくごろんと昼寝。さらに人が集まってきたところで寝る場所に案内され、1畳に2人ペースで
詰め込まれたが、週末の富士山だし、夏山の小屋はどこも似たようなものなので気にならなかった。
ここでも夕食の時間まで3時間ほど爆睡。よく寝た~!

夕食は16時30分頃第1回目で呼ばれ、カレーをいただく。(おかわりはもう1杯可能。)
と、小屋の外では信じられない光景が・・・。



 ・・・えーと、今17時ですけど、なんでまったく動かないほど渋滞してるんでしょうか?
 答えは近郊からのツアー登山が昼過ぎ出発らしく、8合目で泊まるツアー客がまだ小屋に
つけないでいるほどの人数が富士山にきているということで。あとで分かったことだが、この日
の人出はお盆の6000人をはるかに超えた9000人とのことでした。恐るべし!富士山。

昼がこうなら夜はというと・・・



           ・・・。ここは初詣の神社かなんかですか?(笑)

 登山道が4列渋滞ですよ。もうギュウギュウ。昔ディズニーランドに元旦朝3時から入ってアト
ラクション待ってたときを思い出しました。ははは。
 あれだけ寝たのにどうにも眠くて、なんせ全然動かないから立って寝てました。

 23:30に小屋を出発し、山頂に着いたのが5時ギリギリ前。・・・長かった。

 で、ご来光はこんな感じでした。



                   ちーん。太陽出ず。終了。(涙)

でも2005年と決定的に違ったのは気温!ぜんぜん寒くないじゃないですか~。風もないし。
どうなってんだ?? このほうがたぶん普通じゃないと思うな。おかげで神社を冷やかしたり
(ご朱印が1000円もするのはぼったくりだ!)、こんな光景も見られた。



                    ・・・すごすぎる、富士山。

 あ、暖かかったので裏手のお鉢も見られました。こんなすぐ裏にあったとは!1回目はもう
そんな余裕なかったから全然気がつかなかったよ。これだけでも来てよかったな。



そしてバスの時間に間に合わないといやなので5時20分には下山開始である。
下山は富士山にもう二度と来たくないなと思わせるジグザグの急で単調な道ですが、Iさんも
ご多分にもれず「この下山道、もう二度と来たくないわ。」とのこと。



でも、私はやはり2005年の初めての富士山の時より強くなってるなと思ったよ。下山道は確
かに楽しくはないけど、3時間で下りが終わるならいいほうだ、と今は思います。

しかし前はもっと砂走りっぽい道だったと思ったけど、今回はあんまりふかふかしてなかったから
歩きづらかったな。

五合目には8時10分に到着。バスの集合時間まで2時間ほどあるので、タイツ等着替えたら
休憩場所の下にある食堂で朝からふじやまビールで乾杯。



          最近昼からどころか朝から飲んでる。おそろしい・・・。

     いろいろありましたが、無事3776mの富士山に登れてよかったです。


夏山2011 穂高岳テント泊縦走 その4

2011年08月25日 21時51分48秒 | ハイキング・登山

北穂高小屋で9時からきっかり1時間まったりしていたら、なんとか雨が小降りになってきた。
他の人達も少しずつ出発しだしたので意を決して出発である。

もうこうなったら行くしかない!みねりんさんも行ってくれると言うから心強いし。
持ってきたヘルメットも被って気合だ~!

北穂高岳山頂を越えて元の道を南峰の分岐まで戻ると右手の涸沢岳・奥穂高岳方面を登って
いく。もう引き戻せないぞ。って、また雨足強くなってるしっ!?

そんななか登山道は濃いガスの中で、下はほとんど見えず。でもゴッツゴツです。



このへんは危険マークでもなんでもない一般ルートだっつうんだからもう・・・。
つまり梯子やクサリがないだけなんだけど、そのほうがずっと怖いんですが・・・。

 ひえ~!

ここ、ほんまに怖かった。覗き込むようになっているからではなく、足場が薄々で滑らせたら
落ちそうだったんだもん。濡れてるし。

そして急な下りの岩場では夜光虫さんも私もザックが大きく邪魔なため、ほとんど後ろ向きで
下りていった。

 またハイステップなのよ。

涸沢から北穂高岳までの道はなんてことなかったわあ、とここに来て思ったのだった・・・。



とにかく慎重に、三点確保で進んでいく。幸い?下はほとんどガスって見えないので高度感で
足がすくむようなことはないのだが。

岩は濡れてていやだが晴れているほうがずっと怖いのかも?



こんなクサリ場も出てきて、スラブ状の岩に鉄の杭で足場が作ってあるのでそこに足を下ろし
ながら下りていく。先に降りたみねりんさんが下から指示してくれて助かる。

しかしこの杭もかなりのハイステップなので大変だ。私よりずっと小柄で重いザックの夜光虫
さんはもっと大変!



そしてこんな天気なのに意外とみんな歩いてます。

こういうところも狭いのでいちいち後ろ向きにならないと通れなかったり。なんかの拍子でザック
を引っ掛けたりするとすぐ事故に結びつきそうだ。

怖くはないが、ずーっと岩場ばかりなのでとにかく緊張の連続。やっと一服できそうな場所を
見つけ一息付いたら1時間経っていた。

そこからもう少し下っていったところに最低のコルの標識が。

 

場所が分かる標識はこのくらいである。

地図ではこの先が危険マークで、「浮石・落石注意」「梯子と長いクサリ」となっている。
確かにこの辺から梯子やクサリが出てくる。最低のコルのすぐ先もすぐクサリのトラバースである。



そして手で掴んだ岩がグラグラするものも多く、確かめながら登っていく。



このはしごはそう長くないけど、上部の岩が邪魔で岩を避けて回り込まなければならないので
要注意。



さらにその先に狭いトラバースのクサリ場があり、そのあとハイステップの岩場を這い上がらな
いとならない。

這い上がった先が涸沢岳かと思ったら、まだあと2つ越えないといけないってさ。ハハハ。

標高は3000mもある稜線だから、息も上がり、へとへとになった頃、視界に入ってきた道標
と人影。もしかしなくても山頂じゃない??



と、そこでみねりんさん、「レディーファーストで。
え~!!それは悪すぎる~!と言ったのですが、先を譲ってくれました。やさし~。

そうして涸沢岳に無事到着。12時30分なり。



                          やったぞ~!

                  何事もなくここまでこれて良かった~。


夏山2011 穂高岳テント泊縦走 その3

2011年08月24日 19時36分59秒 | ハイキング・登山

穂高2日目。夜は小雨が降ったり止んだり。そして通路に近かったこともあり、夜にトイレに行く
人達の足音もして熟睡できず。まあ、テント泊は小屋泊より快適、なんて幻想はこれまでのテント
泊で消え去っているのでいいけど。

それにしてもどうしてみなさん、こんなに頻繁に真夜中にトイレに行くんだろう?ヘッデンつけて
登山靴履いて遠いトイレに行くことを考えると、寝る前にトイレ行ったら朝まで我慢してるけどなあ。

さて、予定通り4時半に起床。昨日戻しておいたアルファ米に中華スープを入れてぞうすいに
して食べる。

天気は今のところいいが、午後には雨の予報なのでみんな早立ちするためにもうテントも撤収
しているところが多い。Tさんももうテントを畳んでしまっていた。

みねりんさんは今日ももう1泊涸沢泊だそうで、そして昨日私たちが半分本気、半分冗談で
「一緒に北穂高経由で奥穂に行きましょう!」とお願いしたのを本当に聞いてくれることに。
やたー!

ただ、私たちはまだテントの撤収も済んでないので、みねりんさんとは北穂高小屋で待ち合わせる
ことに。そしてTさんはまた白出沢経由で帰るとのことで名残惜しくもお別れである。
また来年槍が岳で会いましょう!

そうして6時6分出発です。朝一番、ゆっくり歩きましょう。なんせいきなりの急登ですからね。
涸沢をあとにしてぐんぐん高度を上げていきます。

快晴とはいかないものの前穂高や常念岳などもよく見えて、なかなかいい感じ。



お花も多少は咲いてるけど、なんせここから岩場が続くのであまり余裕はないのだった。

ストックも邪魔なところもしばしば。



そしてガレ場をひたすら登っていく。昨日北穂高に泊まった人たちなのか、下山の人も多い
ので、譲り合いながら登っていく。

天気が崩れるのは午後からのはずなのに、すでにガスが沸いてきてやな感じ。



とにかくひたすら登って行くと1時間ちょっとで地図に載っている「スラブ状の長いクサリと梯子」
ポイントに到着。は~、疲れた。ここでしばし休憩。

 たしかに長い。

クサリは下り用で登る場合は岩を持って三点確保で登る。でも下ってくる人も多く、あまりむり
やり登ると事故るかも。気をつけましょう。

それにしても荷物が重い、そして邪魔だ。
行き交う人たちに「まあ、すごい荷物ねえ。さすがねえ、若いから。」などと言われるが一つも
褒められた気がしない。ほとんどの人が小屋泊なのか、テント泊の荷物を持って歩いている
人はほとんど見なかった。ちょっと無謀だったんじゃ?

そう思いつつ、クサリ場を越えるとこれまた長い梯子がお目見え。

 しっかりしてるし大丈夫。

しかしそこからも3点確保で登らないといけないような岩場が続き、また早々に霧雨が降りだし
岩も滑りやすくなってさらに慎重に登っていく。



そんな中上部から「レスキューです。通してください。」と声が。



わ~、この浮石の多い急な道を女性とはいえ背中に背負ってよろめきもせず下ってく!すごい!
でも、この下のクサリやはしごなんてどうやって下りるんだろう?信じられない。

そしてあきらかにあの女性より重いだろう私は絶対に足さえ挫けないと思いました・・・。
もしレスキューで背負われることになんてなったら申し訳なさ過ぎる!

足を挫くなんてちょっとした拍子でいくらでも起こりえる。だからぜったいそんなことにならない
ようにと、慎重に慎重に歩いていった。

そうして北穂高岳山頂(北峰)に到着。8時51分なり。天気も悪くて余所見もせずに歩いて
きたからかコースタイムよりえらく早く着いた。それにしても山頂にはなにもなかった。



記念写真を撮ったら雨脚も強くなってきたのですぐ隣の北穂高小屋に逃げ込むとみねりんさん
が待っていてくれた。お待たせしました。

それにしてもこの雨ではとても危険マークの稜線を歩くことはできないし、このままこの雨が
止まないようなら時間はとっても早いが今日はこの小屋に泊まるしかないかも。今来た道を
引き返すのもけっこう怖いし。

ということで、とりあえず様子を見ようということになり、ジュースを飲んだりホットコーヒーを
頼んだりしてお話しながら天気待ち。



北穂高小屋の喫茶はクラシックが流れたりしてていい雰囲気。外のテラスも晴れていれば絶景
なんだろうけどね。

手ぬぐいもかわいくて買いたかったけど、昨日も買ってるし、荷物ばかり増やしてはならないと
グッと我慢。
雨よ上がってくれ~!


くいだおれの夏in今治&香川県

2011年08月23日 22時59分54秒 | お四国以外の四国

週末に1日休みをつけて、2年ぶりの今治へ。ジャンボフェリーはけっこう混んでたけど女性専用
ルームの和室に場所を確保し、高松までぐっすり眠ることが出来た。年々サービスが向上してて
女性専用シャワールームや朝シャンコーナーなども出来ていた。得するの女性ばっかりだな。(笑)

いつのまにか小豆島航路も始まってて、神戸から3時間でいけるらしい。まだ小豆島には行った
ことがないし、たしかいい岩場があると聞いたような?Oさんに今度頼んでみようかな♪

で、高松には25分後れの5時25分に到着。
青春18切符を使い6時15分発の普通電車に乗って一路今治へ。電車では「神々の山嶺」に夢中。

今治には10時過ぎに到着。登泉堂のかき氷は12時からなので、朝昼兼用で向かったのは
フクスケベーカリー。ここは初めてなのだが、たまたまパンの日で2割引だった。



店に入ると思っていたよりいろんな種類のパンがあって、「町の昔ながらのパン屋」よりももう
ワンランク上、だけどブランジェリーみたいに気取ってないのよ、っていう雰囲気がいい感じ。



好みのパンがけっこうあって、迷いまくる。手前にあるのが看板商品らしいドイツコッペパンで
ある。

悩みに悩んだ末トマトとアボカドのサンドとドイツコッペパン(あんこ)にミニシューをセレクト。



2名までの小さな小さなイートインがあり、なんとコーヒーは無料です!
パンはどれもおいしかった。コッペパンはかなりのボリューム。中のあんは他にも抹茶や塩キャラ
メルなど数種類あり、挟んでいるものを買ってもいいし、お願いすればその場で挟んでくれます。

お勧めのパン屋ですね。

で、食べ終わったら登泉堂へ。11時20分頃に着いたら既に6組ほど待っていた。なんとか1
回目で入れそうだ。あまりにも並んでいるからか11時45分頃からお店に入れてくれた。私は
いちごを注文。周りはほとんどがいちごミルクだ。



じゃーん!来ました~!やっぱりおいしそう。ツブツブですよ。甘そうで甘さ控えめ。
甘くしたければシロップをどうぞ。

ところで今回はスタッフがおそろいのTシャツを着ていたのだが、それが今治ゆるキャラ「バリィ
君」がかき氷持ってて、それがすごくかわいかった。



私もこのTシャツ欲しいなあ。バリィ君はなぜか今治タオルのはらまきをしてます。(笑)焼鳥の
町なのでもちろんにわとりです。とさかは来島大橋です。(笑)

さて、早く入れたおかげで12時過ぎに食べ終わってお店を出ると、この行列!



前はなかった日傘のサービスで、みなさん暑い中待ってます。これで平日だっていうんだから
土日はえらいことだろうなあ。(ちなみに今年のいちごシロップは完売したとのこと。ひえ~!)

で、今治から観音寺へ移動し青空屋で宿泊です。
次の日青空屋の庭に実ったブルーベリーを一人でワシワシと収穫。かごいっぱいに採れました。



これに砂糖を加えて作るのは、もちろんブルーベリージャム。



さらにレモンを入れて煮詰めていくと、けっこう早く出来上がり。



うまそ~!大量に出来て2瓶もお土産にいただいた。



これはパンに塗ったりヨーグルトに入れたりしてしばらく楽しめそうだ。

さらに3人で寒川(さんかわ)町にあるクライミングジムに遊びに行く途中でえびちくわの里という
練り物のお店に立ち寄った。



そこでえびちくわのほか、揚げたての天ぷらやじゃこカツを購入。



エビの顔出てるよ! この天ぷらもおいしかったけど、じゃこカツがマジでおいしかった!また
食べに行きたいな。

ジムの帰りには讃岐うどん「武蔵」へ。



基本は小1杯210円で、私は釜玉にしたので+50円、さらにちくわ天110円で370円なり。



小でもかなりのボリュームでおなかいっぱいになった。ごちそうさまでした。

最終日は予定通り仏生山へ行き「ひぐち」でクッキーを買ったのだが、なんと「ひぐち」とカフェ
「アジール」が提携したらしく、アジールでドリンクを飲めばひぐちのケーキが持込できるように
なったとのこと。うおー!やったー!ということで黒ゴマのブラマンジェと堅焼シューを購入し
「アジール」へ。

お昼時で駐車場は満車状態だったので入れるか心配だったが1人だったのでカウンターに
座ることが出来た。



これでこれからはひぐちのケーキも食べられるわあ。うれしい展開である。

は~、とまあ3日間で食べる食べるっ!

今回は新しいお店も開拓できて楽しかったなあ。


夏山2011 穂高岳テント泊縦走 その2

2011年08月22日 08時05分28秒 | ハイキング・登山

テン場はそう混んでなさそうだが、出来るだけトイレに近い方がいいなということで、涸沢ヒュッテ
に近い方でサイトを探してみたのだが、ここのテン場は岩が多く、その岩を取り除いた穴ぼこ
が鳥の巣みたいになってて、その穴ぼこに各々テントを張るのだ。

で、これまで九重山や八経ヶ岳では広い草地に張ってたので問題なかったんだけど、穴ぼこを
見たときにすぐ思ったのは、「私のテント、入るのか・・・?」
っていうのも、トレックライズ2ってけっこう大きいんだな。

で、できるだけ大きそうな穴ぼこを選んで建ててみたら入口から出られない。(笑)
結局建てたテントを2人で持って、あっちでもない、こっちでもないと探し回り、なんとか建てら
れる場所を確保。



そこで同じARAIテントを張っていたお隣さんから「大きなテントですね~。」と声をかけられた。
京都のTさんである。袖振り合うもなんとやら、ということで一緒に飲むことに。(笑)

で、一緒に来ていたみねりんさんと4人で涸沢ヒュッテに移動。



ヒュッテまでは石畳の道があって、途中にテン場の管理小屋と遭対協の総合案内所があります。

テン場の管理小屋は2時から受付で、1人500円。受付済みの札をテントのよく見えるところ
に取り付けたらO.K. ここではテントやシュラフまで貸してくれ、テントのグラウンドシート保護
のためのコンパネも有料で借りれます。



そしてこちらが遭対協の駐在所です。三歩さーん!



中には頼りになるレスキューの皆さんが。入り口には天気予報と遭難事故の表が貼られてました。

さて、涸沢ヒュッテには立派な売店と休憩所があって、天気が良ければ穂高岳を見ながらおい
しいビールやおでんが楽しめます。



もちろん私たちもビールとおでんで乾杯。



なんでもTさんとみねりんさんは去年北岳で意気投合し、今年は涸沢カールで会いましょう、と
いうことで集合したそうな。あらまあ私も去年は北岳で宇和島のKさんと会ったなあ。
なんか年に1度夏山で会いましょうってのがいいですねえ。

来年は槍が岳で会う予定とのこと。おおっ?私もMIKOさんと槍が岳に登る予定だからちょうど
いいかも~!(笑)

なあんて話をしながら楽しい晩酌?となりました。

で、一旦お開きにして、私たちはヒュッテの中の売店に行くことに。
すると小屋の中には岳の三歩Tシャツが。三歩さーん!(笑)



ここで買った絵葉書に梅太郎さんの記念スタンプを押して友人達に一筆したためて送り、自分
にはお土産に梅太郎さんの手ぬぐいを購入。これが目当てだったのだ。

外に出るとガスがいい感じに晴れて北穂岳方面がよく見えていた。下に見えるのが涸沢小屋。
思ったより高台にあるので一度も寄らなかったなあ。



それにしても北穂高岳への道もザイテングラートもかなり急だ。明日無事に歩ききれるだろうか?



さてさて~、今夜の夕食がまだですよ。
今夜の献立はグリーンカレー。無印良品で見つけたのだ。

まずはココナツミルクを溶かします♪



具材はきのこと鶏肉の予定だったのだが、なんと夜光虫さんはさらにパプリカやらオクラやら
たくさん持ってきてくれていた!

カラフルなカレーになるぞ。



あらかじめ火に通しておいた鶏肉と、きのこ、野菜などを入れて炒めたら、さきほどのココナツ
ミルクに香り付けのなんちゃら?リーフ(笑)を入れて、グリーンカレーペーストをさらに溶かし
ます。



最後にナンプラーを加えたら出来上がり!おいしそう!



めっちゃ具沢山です。先に熱湯を加えておいたアルファ米とともにいただきまーす。

もぐもぐもぐ・・・か、か、辛~いっ!!!

うおー!!なんじゃこら~?(松田建作風に・・・。)

無印良品、なめんなよ!ってくらい本格的に辛いではないですかい。(涙)
てっきり日本人向けにマイルドになっていると思い込んでいたのに。
・・・カレーペースト全部入れるんじゃなかった。

が、なんとか辛いものの食べられないほどではなかったので夜光虫さんと悲鳴をあげながら
食べたのだった。(笑)

それからまたTさん、みねりんさんと2次会に繰り出し、次は熱燗で乾杯。
日が暮れるまで楽しくお話。

帰りは真っ暗だったのでヘッドランプを付けても自分達のお家が見つからずテン場で迷子になった・・・。
明日は雨の予報。一番危ないルートなんだけどなあ、ちょっと(いやかなり)心配。


夏山2011 穂高岳テント泊縦走 その1

2011年08月21日 23時01分06秒 | ハイキング・登山

毎年恒例の夜光虫さんと行く夏山。昨年は北岳~間ノ岳でしたが、今回は「岳」に触発されて
穂高岳縦走と決定。それも初めてのテント泊です。重量も重くなるし縦走にしたためハードな
うえ、いきなりの3泊4日。ちょっと無茶か?

テントは私のトレックライズ2を私が持ち、食担は夜光虫さんに決定。
実は私は初めての上高地です!

8月5日木曜日、仕事を終えてから「さわやか信州号」に乗って上高地へ。
でもいままでで一番狭い車両だった。「さわやか信州号」ならもうちょっとよいバスにして欲し
かったなあ。

そうして6日金曜日朝6時に予定通り到着です。
上高地のバスターミナルってすごいなあ。ベンチもたくさんあるし、水汲み場もちゃんとあって、
早朝だというのにもう土産物屋が開いていた。

この時間にいる人たちはほぼ全員登山客である。



みんなベンチで朝ごはんを食べたり身支度を整えたり。私もトイレに行ってスポーツタイツを
身に付けたあと、ベンチで朝ごはんを食べようとしたら、隣のベンチから視線が・・・?

あ~っ!!!とお互いにびっくり。なんとモンベルのジムでたまに会う留学生のキムちゃんでは
ないですかい!?
共通の友達であるOさんから彼女は槍が岳山荘で夏休みの間はアルバイトだと聞いていた
ので、すでに行っているものだと思っていたら、今日から登るのだと言う。

さすが韓国人。ザックも何もかも一流品である。(ネパールでもそうだった。) 
なんでも山岳部だったそうで。でも日本では大山と比良山くらいしか登ったことがないのと、
韓国では2000m級の山しかないので高山病が心配とのこと。ジムではガンガン3級を落とし
ている強者なので、きっと歩きもすごいんだろうな。なんてったって若いし。

一緒に朝ごはんを食べたらお先に出発。すぐに後で追いつかれるだろう。6時45分なり。

林の中の広い道を抜けると梓川の辺に出る。これが梓川かあ、これが河童橋かあ。



残念ながら山は雲に隠れて見えない。
登山道?って感じの広々としたほぼ平坦な道をどんどん進んでいくと50分ほどで明神に到着。(7:35)
立派な山小屋がある。そして向かいには明神岳がそびえている。まだまだ山に来たという感じ
がしない。ここでちょっと休憩。



さらに広い道をどんどん進む。思ったほど人がおらず、えらく静かだった。なぜかしら?
明神から50分ほどで徳沢に到着。(8:30)



上高地に来る前に読んだ「氷壁」に出てくる宿「徳沢園」。えらく立派だ。そしてすごく気持ち良
さそうなテン場がある。ここに泊まってもいいなあ。

小屋の中の食堂もおしゃれ~。



外では山ガールがさっそくソフトクリームを食べていた。うう、私も食べたい!けどここでそんな
もん食べたら歩く気なくなりそうなのでグッと我慢。

ここからまだまだ同じような感じの広い道を進む。梓川に沿ってぐるーっと回り込む感じ。
意外と日陰であまり暑くない。



そうして横尾までなんなく到着。(9:33) ここにも横尾山荘という立派な小屋がある。
これがきっと「岳」に出てくるおばちゃんの小屋なんだなあ。うんうん。涸沢からここまで
アイス買いに越させられたら私も怒るわあ。っていうか、いくらドライアイス入れてても
溶けないか?



横尾でトイレを済ませて、軽く食べてお腹を満たしたらいよいよ涸沢に向かっての登りですよ。
立派な吊り橋を渡ると、やっと山道らしい感じになります。



屏風岩の岸壁を横に見ながら少しずつ緩やかに登って行き本谷橋に到着。(11:00)



河原でたくさんの人が休憩しています。横尾から大して歩いてないのになんだかお腹が減って
しょうがないなあ。そしてまた食べる。(笑)
ここからは地図では急な登りになっているので十分に休憩を取ったら、手ぬぐいを濡らして首
に巻いて出発。

地図のとおりいきなり急登です。これまで緩やかだったからきついですねえ。
でもしばらく登ると少しマシかな?

もしかして、あっちに見える谷間が涸沢なのかなあ?



それっぽいなあ。でも見えてからが長いとか?橋からコースタイム2時間だしな。
とにかくどんどん登って行きます。



ちょっと雪も出てきました。川の流れの横でしばし休憩。なんとなく赤い屋根が見えるような?
もう少しというところで涸沢ヒュッテと涸沢小屋の道しるべが。
分岐になっていて、でもテント泊なのでどっちがよりテン場に近いのか地図を見てもよく分から
ない。どっちの小屋もテン場は500張ずつとなっている。とりあえず涸沢小屋のほうに登って
みることに。

すると5分ほど登ったところですぐにテン場に出た。



ここが涸沢ですか~!!(13:00) 6時45分発で休憩含んで6時間15分でした。

さあ、テント張るぞ~!


神々の山嶺

2011年08月19日 15時21分03秒 | 番外(日常つらつら)
図書館で山の遭難の本と一緒に今回借りた夢枕貘さんの「神々の山嶺」。

上巻を読み始めた時から予感はあったんだけど、最後まで引き込まれる
すごい物語だった。は~。
電車の中でちょっとジーンとしてしまった。

よく男の作家さんのこういう小説では男性特有のロマンチシズムみたい
なもんが過剰に出ちゃって女性としては白けちゃう時があるもんなんだけど、
これについてはそういうところを感じなかった。異性でも共感できました。

ミステリーの要素もあるから一部ちょっと調子いいなってところもあるけど、
山に立ち向かう主人公達の気持ちは熱く、強く、そして時に孤独で…。

そしてネパールに行ったことがあれば、特にカトマンズとエベレスト街道の
描写では自分もそこにいる気分になれます。

オススメです!(>_<)